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【どっちでもいいのだ!】 その10「満員電車で足を踏んできた相手に 謝られたor知らん顔された」

一度しかない人生。眉間にシワを寄せているヒマがあったら、笑ジワを作りながら暮らしたい。「どっちでもいいのだ」精神で、毎日をゆるゆると生きてみませんか? ※「東京スポーツ」で2017~2018年に連載(全44回)

 今朝もいつもの満員電車。何も考えないようにして揺れに身をまかせる――。それがストレスを最小限に抑える生活の知恵です。ところが、途中の駅でたくさんの人が降りた拍子に、ハイヒールの若い女性に足の甲を踏まれてしまいました。思わず「イテッ!」と声を上げてしまった午前8時10分。

 踏んだ側も、当然自覚はあるはず。なんせ満員で身動きできないので、、まだ「犯人」は目の前にいます。「す、すいません」と謝ってくれたら、まあわざとやったわけではないし、水に流す気になるでしょう。小声で「いや、大丈夫」と返して、そんなダンディな態度に相手の女性がグッと来たかも……などと想像の翼を広げるのも一興です。

 しかし、知らん顔される可能性も、けっして小さくはありません。かといって、「おい、ごめんなさいはどうした!」と詰め寄って事を荒立てたいわけではないし……。

 足を踏まれた上、知らん顔されるという態度にムカムカさせられて、言ってみれば二重の被害です。しかも、ムカムカすればするほど、被害が大きくなります。そんな時は、あの魔法の呪文を頭の中で唱えましょう。

「どっちでもいいのだ!」

 ちゃんと謝るか知らん顔をするかは、相手の問題。「どっちでもいいのだ!」の神通力に頼って怒りをしずめれば、被害を最小限に抑えられるし、そんな自分の器の大きさにウットリできます。ついでなので「謝れないなんて、かわいそうなヤツだ」と勝手に同情して、憐みの目で見てしまいましょう。

応用編 駅のホームで歩きスマホをしているヤツとぶつかった

 明らかに向こうがよそ見をしていたのに、「気をつけろ!」と言われて、反射的に「すいません」と謝ってしまいました。

 思い出すと腹が立ってきますが、これも「どっちでもいいのだ!」と呟いてカタを付けるのが、もっとも楽チンで賢明な対処。考えてみたら、ムカムカした気持ちを消すことさえできれば、とくに実害はありません。

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