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【どっちでもいいのだ!】 その26「世の中がハロウィンで浮かれている 許せない 許せる」

一度しかない人生。眉間にシワを寄せているヒマがあったら、笑ジワを作りながら暮らしたい。「どっちでもいいのだ」精神で、毎日をゆるゆると生きてみませんか? ※「東京スポーツ」で2017~2018年に連載(全44回)

 このところコンビニも商店街もハロウィン一色である。31日の当日には、街にコスプレをした若者があふれ出すだろう。仕事の途中にチェーンのコーヒー店に入ったら、ハロウィン仕様のカップが出てきて「やれやれ」と少しウンザリした午後2時半。

 いつの間にか年中行事のひとつになりましたが、おじさん世代にとってハロウィンは、完全に「人ごと」です。何が楽しいのかわからないバカ騒ぎは、目障りで邪魔くさいだけ。そんなおじさんの戸惑いとは関係なく、今年もまたハロウィンがやってきます。

「もともとの意味も知らずに、軽薄に乗っかってバカ騒ぎするのは許せない!」と憤るのも、ハロウィンへの立ち向かい方のひとつ。自分だって若い頃にクリスマスで浮かれたことは棚に上げつつ、己の気骨のある生き方に誇りと快感を覚えることができます。

「まあ、楽しそうだからいいんじゃない」と許すことで、自分の大らかさや物わかりのよさに満足感を覚えるのも、またよし。ここも、いつものこの言葉の出番です。

「どっちでもいいのだ!」

 そう言いつつ、気分に合わせたスタンスを取らせてもらいましょう。あなたがハロウィンにどう立ち向かおうが、世の中にも楽しんでいる当事者にも何の影響もありません。そもそも軽薄極まりない現象なんですから、適当に横目で眺めておけば十分です。

応用編 家に帰ったらハロウィンの飾りがあちこちに……

 帰宅してドアを開けたら、カボチャ型の置物やら三角帽子やら、家じゅうがハロウィン仕様の飾りつけになっていました。妻がやったのか子どもたちがやったのかわかりませんが、どうにも落ち着きません。

 しかし「こういうのやめようよ」と異を唱えたら、激しい怒りや反発を買い、今以上に家に居場所がなくなるのは確実。「どっちでもいいのだ!」という呪文で自分を納得させて、「おっ、なかなかいいね」と喜んだフリをしておくのが大人としての戦い方です。

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