第3回「娘に『年の割にはキレイ』と思われたい」
Q 小学5年生の娘が、友達と「うちのママ、老けてんだよね。○○ちゃんのママはキレイでうらやましい」と話しているのを聞いてしまいました。その子のママは20代で勝ち目はないけど、娘に「ママも年の割にはキレイだし、努力していてエライ」と思われたい……。(青森県・35歳・会社員)
A なるほど、さぞ悔しかったかと存じます。それはさておき、なんてできた娘さんでしょうか。自分のママを落としつつ、友達のママを持ち上げてあげるなんて。
もしかしたら娘さんも、心の中では「ママが若いからって、それがどうしたの!」とムッとしている可能性はあります。少なくとも、自分のママがよその20代のママより老けて見えるからといって、本気で嘆いているわけはありません。
お気持ちはわかりますが、娘さんが見事な大人力を発揮しているのに、若いママに対抗意識を燃やしてしまうのは、いささか大人げない恥ずかしい反応です。そんないい娘さんですから、仮に「ママだって年より若く見えるでしょ。けっこうがんばってるのよ」と言えば、ちゃんとホメ称えてくれるでしょう。しかし同時に、「ママって、そんなつまんないことにこだわってるんだ……」と幻滅される可能性は大です。
シャネルの創設者であるココ・シャネルは、こんな言葉を遺しました。女性の魅力は、若さだけではありません。いつまでも「自然から授かったもの」に頼ろうとすると、ほかに何も誇れるものがない寂しい人に見えてしまいます。胸を張って、年相応の魅力で勝負しましょう。
シャネルは、さらに「だけど、50歳の顔にはあなたの価値がにじみ出る」とも。そんな50代になれるように、まずは「ちゃんとした30代の顔」を目指したいものです。