「もうすぐ春」(仮)Brownieさんの働くお父さんねずみへの物語(案)
ネズミのお父さんは、仕事帰りにフキのとうを見つけました。
「あ、青い野菜も取らないとなぁ。」
「でも、香りが大丈夫かなぁ。スープがいいかなぁ。」
「つくし、美味しいんだよね。」
道を歩いていると、雪だるまがあいさつしてきました。
「やあ、ネズミさん。私は、もうすぐおわかれですよ。」
「え!もうですか?」
「はい、もう、頭が日の光でポタポタとけてきました。」
「さびしくなりますね。」
「はい。お嬢ちゃんとも、会えないね。」
「来年も、作りますよ。」
「おねがいしますよ。」
雪だるまは、お別れの歌を歌ってくれました。
『忘れないで、僕のこと。
雪遊び楽しかったよ。
毛糸の帽子かぶせてくれて、ありがとう。
来年会えるまで、忘れないで、僕のこと。
冬の空に、雷雲がなりひびき、くらい雲が現れたら、
僕たちの登場だよ。
ひらり、ひらり、小さな小雪、子供たちが舞い散る。
その時まで、忘れないで、僕のこと。
さようならぁ。』
「さびしいけど、さようなら、来年お会いしましょう。」
家の近くまで来ると、何匹かの雪うさぎが、悲しそうにしています。
「私たちもおわかれです。
赤い目の木のみを、鳥に食べられてしまいました。」
いつも雪うさぎは、泣きはらした真っ赤な目をしているのですが、
目がありません。
うさぎは、涙で、グチュグチュにとけています。
「きみたちも、さようならを言うのかい。さびしいなぁ。」
家のそばには、スイセンが目を出しています。
「スイセンのくきは食べられなかったなぁ。確か毒があったはず。
子供が食べないように、よそにうつしておこう。」
ネズミさんは、家のまえの雪の階段を上がりながら、
「もうすぐ、春の妖精がとんでくるなぁ。」と、つぶやきました。
その2終わり。
続く。
#大人のぬりえ #物語
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