デザイン思考でみえた視点のはなし
またも久しぶりの更新です。
GW明けに書こうと思ってずっと寝かしてしまっていた。。
テレワーク事情のこと
うちの会社はコロナ前からテレワークを推奨していて、もうだいぶしばらく会社に行っていない気がします。
せっかくなので自宅のテレワーク環境をアップデートして、より快適に在宅勤務できるように楽しみながら取り組んでます。
(ネット代とか電気代とか周辺機器代とか、何かしら補助があったら嬉しいなと思う今日この頃...)
1冊の本との出会い
さて、GWだったこともあって積読消化+新しい分野に目を向けようということで
HELLO, DESIGN 日本人とデザインを読んでみました。
デザイン思考について書かれているもので、そもそもデザイン思考とはなんぞや?や、大事なこと、日本人との親和性、今後についてなどが書かれています。
もともと"デザイン思考"というワードは聞いたことがあるものの、具体的なことを知らなかったので、とても勉強になりました。
どのエピソードも目から鱗で、読んだことがないかたにはとてもおすすめです。
ある日の役所での出来事
短いGWも終わり平日のある日。
巷を騒がせている特別定額給付金を受け取るべく、マイナポータルのインストールをした後、マイナンバーのパスワードを忘れたので役所に再設定しに行った時のこと。
書類に必要事項を全て入力して、ふと1番下の項目をみるとこんな文言が。
・マイナンバーを記入した場合、住所などの記入は不要です
ちょっと待った、全部記入してしまった!
こんなに必死こいて書いたのに、記入が必要ないならもっと早くお知らせを書いて欲しいよ。。
と少し残念な気持ちになりました。
帰りながらTwitterを見ていたら、給付金を受け取らない人に○を入力するという記入内容と対象となる内容に齟齬が生じるような用紙になっていて酷い、との書き込みも発見。
なぜこんなズレが生じてしまうのか、私なりに考えてみたところ、HELLO,DESIGNを読んだ経験から「視点の違い」に気付きました。
インプット・アウトプットがともに同じ”紙”である
役所でお仕事をされてるひとと、役所に提出する書類を記入する私たちは、
同じ1枚の”紙”を元にやりとりを行います。
これはいわば
・インプットする内容:私たちが記入
・アウトプットのためのチェックや準備:役所のひと
という構図であると考えられるでしょう。
この時、Webサービスであれば属性に応じてインプット画面の表記を変更することが可能です。
例えば、マイナンバーを持っている属性には
Case1:そもそも住所フォームを表示しない
Case2:変更がなければ住所フォームに入力する必要がないことを赤字で記載する
なぜこれが可能なのか?
入力内容を確認するための管理画面を用意することができるからです。
管理画面は、管理者(今回のケースだと公務員の方)が見やすいように加工して表示することができます。
つまり、インプットとアウトプットの画面を見る人に応じて内容変更することが可能なのです。
では、紙だとどうでしょう。
インプットもアウトプットもおなじ1枚の紙を通して行われます。
インアウトが同じ状態で優先されるのはどうやらアウト(チェックする)側。
記入内容が正しいかどうか、必要事項が埋まっているか、チェックをする人が迷ってしまう構成になっていては困るのです。
だから、1番下に備考を記載するという記入用紙になったのかな?と思いました。
どんな申請用紙も1番下に備考を書くことで、チェックする側のひとが迷わない状態をつくれる。
役所のひとはまず1番下の備考を確認して、それから必要事項が入力されているか?を順に確認していく。
このとき、記入不要な箇所に記入がある、ということは大して問題ではないのかなと思います。記入不要と書いてるので、読み飛ばせばいいだけですし、システムに読み込ませても無視されるのかなー?と。
記入する側は、1番上から順に読み進めながら記入を行うので、1番下に備考が書いてあるとは露知らず。
まず全体を網羅してから記入をはじめるタイプの人なら備考欄に気付くかもしれませんが、これもまた視点のはなしで基本は「記入する」モードに入ってしまうので気づかないでしょう。(私は全然気づかなかった。。)
そして後から先ほど書いた事実を知るわけですが、毎日のルーチン作業ではないし、これにより書類が出せなくなるわけでもないので、「なんだかなー、、もっと早く教えてくれればいいのに」というわだかまりを心に残したまま窓口へ書類を出しに行くのです。
いろんな視点
HELLO,DESIGNを読んだことがきっかけで、世の中の小さな”?”に目を向けることができてよかったなーと感じながら。
でもこの課題どうやって解決するといいのか、自分なりのベストアンサーが見つからず。
なぜなら、わたしは利用者側の視点でしか今回の現象を見ていないので、役所のひと視点を想像で補うことしかできていないから。
みんながハッピーになるようなソリューションを考えるのは、とてつもなく難しいことなのだということも合わせて知った日なのでした。
2,000字超えてしもうた。