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【おとがくインタビュー✨4人目】『恋する読書サークル』『小鹿野に恋するプロジェクト』作りて・うさちゃん(宇佐川拓郎)

 第2期おとがくインタビュー・第4弾の今回は、大人の学校を立ち上げ、代表を務めるうさちゃんに、共に活動する副代表・あらゆかがインタビューしてきました❣️

今はどんな仕事についていますか?

 普段は小鹿野町の地域おこし協力隊として、大人の学校を立ち上げ、活動をしています。 

あじさい公園整備のお手伝い
第17回あじさい祭りで、歌舞伎を演じさせていただきました

うさちゃんは大人の学校の代表でもあり、作り手でもある?

 大人の学校は、「みんなで、つくる」ことを大事にしています。大人の学校は誰かが作って、「はい、どうぞ。みなさん来て下さい!」という場所ではないんですよね。色々な想いをもっている人が集まって、その人が日々の生活で感じている課題とか願いがきっかけになり、関わる人すべてが大人の学校を共につくっていく仲間のようだなあと思っています。

 だからこそ、大人の学校はそれぞれが目指しているものを共に応援し合いながら、実現を目指していける場所、関わった人たちが仲間・同志のようなつながりを生み出せる場所でありたいと思うんですよね。

それぞれの活動についてや、おとがくの課題や未来を語り合う「おとがく交流会」の様子
地域交流支援員の本さん、明治大学商学部の中川ゼミ、山本学芸員や高岸さんとも一緒に。サンタカフェにて。

 自分自身も、その「みんな=主体的に関わっている人たち・物事を実現していく人たち」の一員でありたいと思っているので、大人の学校でも「恋する読書サークル」と「小鹿野に恋するプロジェクト」の作り手としても活動しています。

 いつかは、「代表なんて、いらないね」と言われるくらい、みんなが主体的に作っていける場所になったら素敵だなあと思っています(笑)

そういった、「平等」な場所を作ろうと思ったきっかけは?

 パッと思いつく出来事は、3つありますね。

 1つ目は、幼少期の頃です。
 仲の良い友達と外で遊ぶことがとっても楽しかったんです。ケイドロ、サッカー、ゴルフなど、色々なことをしましたね〜。その中で、友達と遊び方を工夫したり、自分たちでルールなどを決めていく経験が印象に残っています。

小学生時代の仲間と。

 2つ目は、教員時代です。
 教員生活の中で、いきいきとした子供たちにたくさん出会いました。その一方で、学校にある「管理する」雰囲気が苦しかったのも事実です。子供たちの本来もっている力を痛めつけているのではないかと思う時もありました。

 そんな学校現場での経験があったので、全く違う教育現場を見てみたいと思い、デンマークへ短期留学へ行きました。これが3つ目の出来事です。

デンマークのフォルケホイスコーレ。留学生コースの仲間たちとコペンハーゲンにて記念撮影。
スタッフと一緒に。

 デンマークでは、フォルケホイスコーレに通いました。寝食を共にしながら、学び合うという体験はとても刺激的でした。その中で、週に1度、みんなで困っていることなどを共有する話し合いの場がありました。その場には、先生たちも対等な立場で話に参加していて、こうやってみんなでとことん話し合い、物事を決めていくことの心地よさを感じました。


デンマークのフォルケホイスコーレ、学生と先生との集合写真

うさちゃんのそういう経験が、「大人の学校」に繋がった?

 そうですね。
 日本に戻ってきて、小鹿野町の地域おこし協力隊として活動することを決めました。

 最初はデンマークでの経験や、僕の人となりを町の人に知ってもらおうと、座談会のような企画を行いました。そこから半年後には、実際に地域の中から作り手を募り、授業を行いました。

地域の方々と一緒に運営をさせていただいた「大人の学校を考える座談会」の様子

 実際に活動をしてみることで、自分自身にも様々な気づきがありました。そして、関わる人の想いに触れたり、皆さんのアイデアを聞いたり中で、デンマークで感じた「みんなでつくる」ことの価値をより深く感じられるようになりました。

令和3年10月30日に行われた、第1期大人の学校がスタートした入学式。


令和4年3月27日に初開催をした、第1期のまとめの場「アウトプットデイ」の集合写真

「みんなでつくる」の一員として、今回作り手を務める2つの企画はどんな想いから始まったのですか?


 『恋する読書サークル』は、自分自身の学生時代の体験に根ざしています。北海道から東京へ上京してきた僕は、新しい環境の中で、色々な迷いが戸惑いが自分の中を渦巻いていました。その時に、出会った人たちはもちろんですが、「読書」にも、たくさん支えてもらい成長させてもらったという想いがあります。一方で、孤独に読むことも多かったものですから、「本を一緒に読む仲間」がいることで、学び合い支え合えるコミュニティを身近に作れるのでは、とも感じたのです。

 『「小鹿野」に恋するプロジェクト』は、まさにタイトルのように、小鹿野のことをもっと知りたい!という想いからでした。その時に、一緒にフランクに学び合いながら、小鹿野に触れられる仲間が身近に居れば良いなあと思ったのです。また、第1期の大人の学校で本隊員と両神小学校の先生方と一緒に、薬師堂マーケットというものを開催させていただきました。その時に、小鹿野の風景を写真に撮り展示したら、両神小の子どもたちがとても興味津々で持って帰ってくれたのです。準備した写真が完売するほどでした。(笑)それ以来、写真にも興味が出始めていた自分がいたので、であれば小鹿野の写真を撮りながら、みんなで、小鹿野にもっと触れられるようなそんなプロジェクトにしたいなあ、と思ったことがきっかけです。

小鹿野町の好きな風景を写真に

最後に、この記事を読まれる方へのメッセージをお願いします。

 ここから、より「みんなで、つくる」にチャレンジしていきたい、と思っています。失敗しても、大丈夫。そう自分に言葉をかけながら、色々な方々と一緒に作る大人の学校の未来は、光が射し開けていくと信じています。

(インタビュー後記)

 「自分の考えていることを人に聞いてもらうこと・伝えることには、抵抗があった」と、いつかのミーティング中にポツリと漏らしたうさちゃん。

 町の色々な場所に出向いて、つながりを作り、様々な人の声に耳を傾ける普段のうさちゃんからは想像もつかない一言でした。でも、町の人はそんなうさちゃんの姿に安心感を感じ始めているのかも。先日も「今度やってみたいことがあるから、宇佐川さんに相談してみるべ!」と町の人が話していました。

 インタビューを経て、改めてうさちゃんが大切にしたい想いがはっきりしたように思います。きっと世間にある「代表」という言葉から連想する在り方ではなく、新しい形の「代表」の在り方を作っていくのではないでしょうか。これからがさらに楽しみです(あらゆか)

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