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妊婦の運動〜私の場合とガイドライン〜

妊婦って運動していいの?

自分の親世代は「妊娠したらなるべく安静に
というのが当たり前の時代で、私も親からなるべく安静に無理しないようにと言われた。

学生時代から(約6年前から)エニタイムの
フリーウェイトエリアで筋トレを定期的にしていた自分にとっては、約10ヶ月運動せず過ごすのが考えられなかった。

先に妊娠出産を終えた友人たちもそこまで運動習慣がある子はおらず、あってもウォーキング程度の運動習慣のみであった。

実際、妊婦は運動してはいけないのか?

答えはNO。
2002年に産科婦人科米国学会(ACOG)は
低リスクの妊娠中の女性に対し、
ほぼ毎日、1日に30分程度の適度なエクササイズを行うことを推奨する
と公式に表明した。

妊娠中の運動は

  • 母体の体力の向上

  • 体重増加の抑制

  • 腰痛予防

  • 肥満の人の妊娠糖尿病のリスク低下

  • メンタルも前向きに

  • 産後の体力回復を早める

など良い影響があると言われている。

もちろん、運動する時にはDrからの許可が必要ではあるが、禁忌のない方であれば積極的に運動を取り入れるのがよい。

また、妊婦スポーツの安全管理基準(2019年)には具体的に妊婦の運動できる条件や環境、種目、強度、実施時間などがまとめられているので参考にしていただければと思う。

さて、実際に妊娠中私がどのようにして運動を再開、継続したかについて

私の妊娠中の運動歴

〜妊娠11週

悪阻がひどく、通勤で往復30分の距離を歩くだけで、それ以外の運動は全くしなかった(というかできなかった)

妊娠12週〜15週

悪阻のピークを超え、少しずつ運動を再開した。
主にYouTubeでのマタニティ向けの動画で
毎日大体1日10分程度。

お世話になったチャンネル
◉B-life さん
初心者でも簡単、悪阻中でもでき、運動復帰するにはちょうどよかった。

◉助産師 AYANA さん
こっちはエクササイズ系。最初は10分でも息が上がったけど、楽しくできて気分転換になった。

妊娠16週〜19週

相変わらずYouTubeの動画で運動継続。
ただ、体力がついてきたので、20分〜60分程度強度を上げたものもできるようになった。
YouTubeの動画に関しては以降強度は変わらず、出産直前まで(大体妊娠33週くらいまで)やっていた(34週以降は産休に入ったのでジムに通った)
仕事の合間にも時々立ってスクワットなどをちょこちょこしていた記憶がある(何事もチリツモだ)

お世話になったチャンネル
◉NOBI by NORIKO さん
妊婦にはピラティスがよいときいて、ヨガよりも筋トレ要素強めな自宅ピラティスを開始。
NORIKOさんの優しい声に癒されつつ、トレーニング自体はちゃんとキツくて、ほぼ毎日やっていた動画。

◉栗原ジャスティーン さん
こちらは普段から運動している上級者向け。特に2つ目の動画は最初やった時まじでキツくて休憩しながらやった記憶が。途中からはピラティスと二本立ててやってました。

妊娠20週〜33週

体力が有り余るようになり、ついにピラティスと筋トレをどちらも見てくれるパーソナルトレーニングを契約。
月に数回のパーソナルトレーニングと、自宅でYouTubeみながらの運動を組み合わせ、ほぼ毎日多少は運動するように。

パーソナルトレーニングの内容としては、
部位にもよるのだが、毎回3種類程度を3セットずつやっていた。
特に下半身トレーニングは私の場合、一般よりもかなり強度が強いものなので、あまり参考にならないかも。
一部メニューの名前がわからないものもある。

下半身のトレーニング例
・スミスマシンでのスクワット
・ヒップスラスト
・ヒップアブダクション、アダクション
・ケトルベルによるスクワット
・バンドを足にかけて左右で足を交互にあげる

上半身のトレーニング例
・ラットプルダウン
・ショルダープレス
・サイドレイズ
・フレンチプレス
・キックバック
・プッシュダウン
などなど

もちろんトレーナーさんのサポートありで、腹部に圧がかからないようにすることや、しっかり休憩を挟むこと、体調に異常があればすぐ止めることは徹底していた。

妊娠34週〜35週

産休に入ったので週2-3回ジムで運動。
内容は筋トレは避け、ピラティスメインで。
(お腹が張りやすくなってきていることもあり)

妊娠36週〜

さすがにお腹が重くてジムでの運動や自宅での運動もできず。ただ毎日の買い出し、散歩や家事で最低限の歩数と運動量は確保。

妊娠中も運動した結果

体力向上について

これはいわずもがなである。
26時間のお産を乗り越えることができたのも、全開大になったからのいきみが上手くできた(全開大から40分で出産)のも、やはり体力・下半身の筋力をつけていたからだと思う。
また、骨盤底筋群のトレーニングもしていたためか、私は産前産後とも尿漏れは一度も経験しなかった

体重増加について

運動はして体力はかなりついたものの、結構その分食べてしまっていた(ジムの近くに美味しいパン屋があるのがダメだった)ので、許容範囲内には収まったものの、妊娠前から+12kgという結果となった。

身長161cm、妊娠前体重50.5kg
MAX 62.5kgでゴール。

4月には悪阻で体重が減っているが、
悪阻の終了とともに順調に増えている
10月が産前最後の体重である

精神面について

妊娠期の運動が精神面に良い影響を与えたことは間違いない。
運動でここちよい疲れがあること、しっかり汗をかくことによってかなり寝つきが良くなった。
深い眠りになることで、質の良い睡眠が得られ、結果的に次の日に疲れが残っていないことが多かったと思う。

まとめ

リスクがない限り、妊婦の運動はメリットが大きいので、誰しもが取り組むのが推奨される。
その際は必ず医師の許可をもらってから

運動時間はお腹の張りやすい日中がおすすめで(私は平日は仕事の関係で夕方にしていたが)、
運動強度は妊娠前の運動量に沿って、それよりも強度をだいぶ落としたところから徐々に上げていくと良い。

あと、必ずセットごとに休憩をとること、異常を感じたらすぐにやめることは徹底してほしい。

妊娠中の運動は妊娠前以上を目指すのではなく、
あくまでも妊娠前の体力の維持を目標とすること。

体力に不安があるうちは、例えば家族に付き添ってもらって散歩から始めるのもおすすめだ。

仕事で忙しい人なら、仕事の合間に多少スクワットやストレッチするだけでも良いと思う。

ぜひとも妊娠中も身体的・精神的に健康な毎日を。

産後の運動については次回以降でまた書きたいと思う。

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えな | 女医×新米ママ
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