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FACT FULNESS-10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣-

はじめに

初めまして。オトメのチセイと申します。
このnoteは、大学4年生の私が社会人になるまでに
教養や知性、気品を身につけるための行動を記録するものです。

まず手始めに、今日読み終わった本を紹介します。

FACT FULNESS -10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣-
ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング著
上杉周作、関美和訳

です。
こちらの本は、主著者であるハンス・ロスリングが
多くの人の持っている間違った世界の見方を指摘し
正しい世界の見方を教え、希望を与える作品です。

この作品では、以下の10個の本能が働き
世界を正しく見れないと説いています。

  1. 分断本能

  2. ネガティブ本能

  3. 直線本能

  4. 恐怖本能

  5. 過大視本能

  6. パターン化本能

  7. 宿命本能

  8. 単純化本能

  9. 犯人探し本能

  10. 焦り本能

では、一つ一つ見ていきましょう。

1.分断本能

分断本能とは、例えば「先進国」と「発展途上国」で分けてしまう能力です。実は、「先進国」と「発展途上国」には重なっている部分があるかもしれないのに、あたかも重なりがないように考えてしまう癖のことを言います。

実際には分断はなく、誰もいないと思われていた中間部分に大半の人がいることが多いのです。話の中で分断に気づき、大半の人がどこにいるのかを気づくことが大切です。そもそも、その分断は正しいのかどうか注意しましょう。

・「平均の比較」に注意しよう
・「極端な数字の比較」に注意しよう
・「上からの景色」であることを思い出そう

2. ネガティブ本能

ネガティブ本能とは、人はポジティブなことよりもネガティブなことの方が目に入りやすいという本能です。
報道機関は、世界のネガティブな事件を毎日報道しています。人々の注意を惹きつけられるからです。ゆえに、実際にはポジティブなニュースも数ある中でネガティブな方を好んで報道しています。
しかし、ネガティブなニュースばかり流れていると、ポジティブなニュースが起きていないように思えて、「世界がどんどん悪くなっている」と感じやすくなってしまうのです。

・「良い」と「悪い」は両立する
・良い出来事はニュースになりにくい
・ゆっくりとした進歩はニュースになりにくい
・悪いニュースが増えても、悪い出来事が増えたとは限らない
・美化された過去に気をつけよう。

3. 直線本能

直線のグラフを見た時、そのグラフがずっと右肩上がりで直線上に伸びていくように感じたことはありませんか?
直線本能とは、グラフを見たときについ直線上に伸びていくと勘違いしてしまう本能のことです。実際には直線のグラフは珍しく、世界の色々なデータを表すグラフは様々な形をしています。

・なんでもかんでも直線のグラフを当てはめないようにしよう

4. 恐怖本能

人々は、安全なものと恐怖的なものがあったとき、本能的に恐怖的なものに注意を注ぎます。恐ろしいものには自然と目がいってしまうことを自覚し、本当の「リスク」を考えられるようになりましょう。

・世界は恐ろしいと思う前に、現実を見よう
・リスクは、「危険度」と「頻度」、言い換えると「質」と「量」の掛け算で決まる
・行動する前に落ち着こう


5. 過大視本能

過大視本能とは、ただ一つの数字がとても重要であるかのように勘違いしてしまうことです。数字は、他の数字と比較して初めて、その数字の意味するものが理解できます。たったひとつの数字を過大視して、あれこれ騒ぐのはやめましょう。

・比較しよう
・80:20ルールを使おう
(項目が並んでいたら、まずは80%を占めるものをよく見よう。)
・割り算をしよう

6. パターン化本能

パターン化本能とは、1つの事例を他の事例に当てはめてしまうことです。しかし、間違ったパターン化は間違った世界の見方に繋がってしまう。
まずは、その分類を疑ってみよう。

・同じ集団の中にある違いを探そう
・違う集団のあいだの共通項を探そう
・違う集団のあいだの違いも探そう
・「過半数」に気をつけよう
・強烈なイメージに注意しよう
・自分以外はアホだと決めつけないようにしよう

7. 宿命本能

宿命本能とは、AがBであるのは宿命であり、絶対変わることはないと信じてしまうことです。しかし実際は、世界は少しずつ変化していて、長い目で見るとかなり大きな変化を遂げています。
いろんなもの(人も国も宗教も文化も)変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくことが大切です。

・小さな進歩を追いかけよう
・知識をアップデートしよう
・おじいさんやおばあさんに話を聞こう
・文化が変わった例を集めよう

8. 単純化本能

単純化本能とは、数少ない事例だけで物事を単純化し、それを他の事例にも当てはめようとすることです。
トンカチが使えるようになったからといって、なんでもトンカチで叩いてみるのではなく、時と場面に合わせて他の道具も使えるようになりましょう。
つまり、ひとつの視点だけでは世界を理解できないと言うことを理解しましょう。

・自分の考え方を検証しよう
・知ったかぶりはやめよう。
・めったやたらととトンカチを振り回すのはやめよう
・数字は大切だが、数字だけに頼ってはいけない
・単純なものの見方と単純な答えには警戒しよう

9. 犯人探し本能

犯人探し本能とは、何か事件が起こったときにまずは犯人を探してしまう本能です。過ちを犯した人を見つけ、なぜその事件が起こってしまったのかを解明するのは大切なことですが、人だけに着目するのではなく、事件全体を見て原因を分析しましょう。

・犯人ではなく、原因を探そう
・ヒーローではなく、社会を機能させている仕組みに目を向けよう

10. 焦り本能

焦り本能とは、「今すぐにこの問題を解決しなければ」と焦って他のことを見失い、誤った行動をとってしまうことです。まずは本当に今すぐに解決しないといけない問題なのかどうかを確認することから始めましょう。また、その問題を解決することで及ぼされる他への影響も考えましょう。

・深呼吸しよう
・データにこだわろう
・占い師に気をつけよう
・過激な対策に注意しよう

最後に

この本で紹介されていた人間の厄介な本能は以上になります。
いかがだったでしょうか?

世界を見るときだけでなく、日常生活でも気をつけた方が良いことがたくさんありましたね。
私は特に、分断本能と犯人探し本能が強いと感じました。

働いている時に、話がすぐに通じる人となかなか通じない人がいます。私は話が通じない人にはイライラしてしまうし、「あの人はこうだから」と思ってしまいますが、きっとあの人と私にも共通点があるはずです。
分断するのは楽ですが、自分の世界を狭めることに繋がってしまいます。
すぐに人を分断するのではなく、「そんな一面もある」と言うふうに捉えられたら良いですね。



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