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サンプリングにおける刻み(ボーカルチョップ?)の考察

皆さんどうもこんにちは、ウおおああ(UOOAH)です。

 サンプリング音楽、例えばbreakcore(berakcore2,amenpunk)、hyperflipやJerseyclubにおいてサンプリング元の楽曲を刻んで使用されているのをよく耳にすると思います。
原曲そのままって言うのもかっこいいですけど、刻みが入ってくるとメリハリがつくというかより”新たな良さ”みたいなものを生成できる感じがあって良いですよね?
しかしこれがいざやってみると案外難しいと思います。

 ということで、いくら刻んでもあの刻みがかっこいい曲みたいにならない!という方のためにいくつかパターンや傾向をブレイクダウンしていきたいと思います(ブレイクビーツだけにw)

シンプルな例:


この三つは比較的シンプルな例だと思います。

worldwidesuperstar、この曲の刻みと言える部分は基本的にドロップだけでそのうえ単純です。
1個目のドロップはボーカルの一つの音を16で連打しているだけというシンプルさ。しかしとてもカッコいい。(むしろビルドアップの刻みの方が複雑)
他の部分に関してもあまり難解な刻みはされてないように感じます。

 ドウシテル?も同様に基本的には1つの音のを使ったシンプルなパターンをずっと繰り返していくスタイルで構成されています。

 レーザービームは上2つと同じぐらいシンプルですが、こちらは刻みというより音抜きですね。音抜きの”引っかかる感じ”がまた違うかっこよさを感じさせます。


 この3曲だけでも伝わったと思うのですが、複雑であればあるほど良いというわけでもなさそう。

 そして3曲の共通する点は”リズムのシンプルさ”と”繰り返し”です。個人的にこの2つの要素は”ノレる感じ”を強めてくれる働きがあると思っていて、worldwidesuperstarに関しては多い音数をシンプルな刻みでまとめてノレるようになってるとも解釈してます。
 さらに"繰り返し”に関してはJerseyclubなどで顕著に出ていると思います。


Jerseyclub:


 一つ一つに関しては言いませんが(めんどくさくなってきたので)聞いてもらうと「あーこういうかんじね!」と分かってもらえると思います。
 jcではひとつ前の例に挙げた3曲より複雑な刻みなことが多いですが、繰り返しに関してはより強い傾向を感じると思います。


じゃあbreakcoreはどうなんだよ:


 遠くに行っていたんだね / We Didn't Forget You、刻まれている部分は1曲通して55秒からのパートだけですが、これだけで強烈なインパクトを与えてくるかっこよさをした刻みです。
まず聞いてみるとわかるのが、完全に刻まれている小節と原曲がそのまま流れている小節があります。これが細かいメリハリをつけていて非常にかっこいい。”原曲感”みたいなものを失わずに刻みのかっこよさも取り入れることができてます。
次に聞いているとわかるのが、使われている音のパーツの数としては多くないという事です。1小節の中に多くても3つのパーツしかなく、場所によっては一つのパーツで構成されている小節もあり細かく複雑に刻まれているかっこよさそのままにまとまり感を失っていません。
そしてこれはbreakcoreにしか適応できない方法ですが、アーメンの刻みもボーカルと同じ刻まれ方をしているのが分かると思います。これもまた刻みで散らからないための方法の一つです。
(cyteさんの刻みはどれもあり得ないカッコよさをしているので本当に聞いてください)


 5656/huh、この二つの楽曲は似通った刻みがされていて、原曲を刻むというより原曲を繰り返して曲を再構築しているという方が近いように思えます。
 jcやworldwidesuperstarでもそうですが、曲を再構成するという傾向が強い場合繰り返しの傾向がかっこよくなりやすいとも言えるかもしれません。


 Summer will end with Ep12、この曲は今まで紹介してきた刻みの複合体ともいえる曲で、細かく刻まれているパート、短いパターンの刻みが繰り返されているパート、原曲がそのまま流れているパート、刻みで曲が再構築されているパート…。一曲の中でいろいろなパターンの刻みがされていてノレるし飽きないしかっこいいしで最強の曲になってます。


センス:

 どのジャンルとも言えず紹介が最後になってしまったのですが、もはや刻みだけで成り立っているといっても過言ではない一曲、それほどに刻みがかっこいいです。
一応jcのリズム(言い方間違ってそう)を繰り返して刻んでいるという部分はありますが、取ってくるパーツにあまりにもセンスがありすぎて頭おかしいぐらいかっこいいです。
(この方、確認できる限り2009年ほどから音MADやbootlegを投稿されてるっぽくてセンスと経験の暴力という感じがします…)


まとめ

 ジャンルごとにいろいろな刻みがありシンプルなものから複雑なものまでありましたが、すべてに共通して言えることはめちゃくちゃになり過ぎないために”一定のルール”がありそうという事、刻んだまとまりを繰り返すことでめちゃくちゃさを抑えることができることが分かったと思います。

 当然正解があるわけではないですが刻みが上手くいかない方の助けになったら幸いです。
良い刻みライフを!(何?)

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