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映画レビュー#007 『13th 憲法修正第13条』(2016年)

アメリカの人口は世界の人口の5%だが、受刑者数は世界の25%を占める。


人種差別反対という声をあげるだけでなく、「なんでこんなことになった?」と考え、原因やきっかけとか、その一歩先を知ること、少しでも深掘りすることで、さらなる理解が深まると思う。


アフリカ系アメリカ人の大量投獄、黒人が犯罪者として逮捕されやすいということに関するNetflixオリジナルのドキュメンタリー映画。
あ、あと刑務所ビジネスなどについてか。


一生涯のうち投獄される可能性。
白人男性の場合17人に1人。
では黒人男性の場合は?


黒人問題、奴隷問題などちょっとは本を読んだりしているのだが、それでもやはり知らないことだらけだった。知った気になっていた自分に反省。もっと勉強しよう。

観る人によって、立場によって、視点の置き方、考え方によって、ここで描かれていることだけが全てで、ここで描かれていること全てが正しい、とは言い切れないかもしれない。
けど、私はこの映画を支持する。
「知らない」「関係ない」「興味ない」では済まされないことが多すぎる。


BLACK LIVES MATTERについて「理解してもらいたい。黒人の命だけでなく、全ての人々の命が大切なの。例外は存在しない」というマルキア・シリルのコメントが刺さった。


『國民の創生』という映画は知らなかったし、ちょっとショックだった。
「ALEC」という組織も知らなかった。なんだあれ。でも日本にも似たようなのあるよな、きっと。


刑務所ビジネス。何でもかんでも民営化すればいいのかな。
ちょっとずれるかもしれないけど、ナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』を思い出した。


ニクソン、レーガン、トランプ。彼らが言う「LAW & ORDER」は何を指すんだろう。


エンディングで流れるCommonの「Letter To The Free」が全てを物語っている。

鑑賞日2020年7月23日(Netflix)

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