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映画レビュー#016 『ブラック・クランズマン』(2018年)

「この映画はマジでリアルな話がベースだ」


コロラドスプリングス警察署で初の黒人警察官として採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)。署内でも白人警官からの差別的な扱いを受けるなか、KKK(クー・クラックス・クラン)への潜入捜査に取り組む。
KKKのメンバー募集広告を見て自ら電話をかけ、あれよあれよというまに入会面接へ。さぁどうしよう。自分が行くわけにいかないよね?そこで先輩刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)が身代わりになって潜入することになる…。


『TENET テネット』でジョン・デヴィッド・ワシントンを見て、この映画もずっと観ようと思っていたのに観ていなかったの思い出して鑑賞。

「黒人警察官がKKKへ潜入捜査?しかも実際に潜入する白人警官がユダヤ人?すごい設定だな?え?実話がベースなの?」という感じで面白かった。まぁ面白い!と言って良いテーマかどうかは悩むとこだけど、面白かった。


Netflixのドキュメンタリー映画『13th 憲法修正第13条』を最近観たばかりということもあり、内容はスッと入った。
またここでも『國民の創生』だ。あの映画を歓声をあげながら観ているシーンが本当に嫌だった。


差別は反対だし是正されるべきだと思う。それに差別は「した」や「していない」ではなく、「された」かどうかだと思う。
そして差別への反対がまた別の差別を生む危険性を孕んでいる。そんなことをこの映画を観ながら考えた。
KKKでもなんでも差別している側に自分が差別をしているという自覚がないのが怖い。まぁ当たり前か。差別だと思って差別する人はいないのかもしれない。みんなただただ自分たちの主義・主張が正しいと思っていて、それに反する主義・主張や人種などが全て悪であり、憎いんだろうな。想像ですが。そんな気持ちわかりたくないけど、でも複数の視点や俯瞰で物事を捉えることができるようにはなりたい。差別しない人ではなく、差別していない人に。
難しいな。うまく書けない。


そんな難しく考えなくても大丈夫。映像もかっこいいし、テンポもいいし、音楽も良い。
クラブで流れるCornelius Brothers & Sister Rose「Too Late To Turn Back Now」やラストのプリンス「Mary Don't You Weep」も良かった。
KKKって何?って人は、事前にWikipediaでもいいので少し調べておくといいかも。


アダム・ドライバーがかっこいい。


そういえばスパイク・リーといえば『マルコムX』も観てないな。

鑑賞日2020年9月21日(Amazon Prime Video)

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