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だろう温泉 | 毎週ショートショートnote

こちらの企画に参加させていただきました。


湯の町はずれにある「だろう温泉」。
効能あらたか、かもしれないという曖昧な湯治場だ。
番台のおばちゃんは言う。
「肩こりに効くだろう、腰痛にも効くだろう、そしてお主の悩みにも効くだろう。弁天様のお告げだから間違いない」

ここに一人の男がやってきた。疲れ果てた顔で深い溜息をついている。
「どうせ、何もかも上手くいかない」
男は湯船に浸かり、ぼんやりと天井を見上げた。

すると、湯気の中に白い衣を纏った女性が現れた。
「我は弁天。お主はすべてを諦めておるのう」
厳かな声が男の心に届く。

男は驚き目を見開いた。
「ここに来れば何かが変わるかもしれない。そう思って来たんです。でも、どうせ……」
弁天は厳かに微笑んだ。
「お主次第で風向きが変わるだろう、潮目が変わるだろう、そして生まれ変わるだろう」

男は湯から上がり、鏡を見た。そこに映る自分の顔は、少しだけ明るくなったような気がした。

帰り際、番台のおばちゃんが言う。
「ほうら、生まれ変わっただろう?」


(411文字)



プロンプト

以下の物語を、だろう温泉をテーマに、410字くらいのショートショートに仕上げたい。
裏のお題は「かもしれない弁天」。添削して

湯の町はずれにある「だろう温泉」は、効能あらたか……かもしれない、という曖昧な湯治場だ。
番台のおばちゃんは言う。
「肩こりに効くだろう、腰痛にも効くだろう、そして、お主の悩みにも効くだろう。
弁天様のお告げだから間違いないだろう」

ここに一人の男がやってきた。疲れ果てた顔で、深い溜息をついている。
「どうせ、何もかも上手くいかない……」
男は湯船に浸かり、ぼんやりと天井を見上げた。

すると、湯気の中に、ふわりと白い衣を纏った女性が現れた。
「我は弁天。お主はすべてを諦めておるのう」
低く、それでいてどこまでも響き渡るような声が男の心に響く。

男は驚き目を見開いた。
「ここに来れば、何かが変わるかもしれない。そう思って来たんです。……でも、どうせ……」
弁天は厳かに微笑んだ。
「お主次第で風向きが変わるだろう、潮目が変わるだろう、そして、生まれ変わるだろう」

男は湯から上がり、鏡を見た。
そこに映る自分の顔は、少しだけ明るくなったような気がした。

帰り際に、番台のおばちゃんがにやりと笑いながら言う。
「ほうら、生まれ変わっただろう?」
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温泉。ultra realistic photo

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