フランス田園伝説集
フランス中部のベリー地方に伝わる民話や伝説を集めた本です。
薄い本ですので、すぐに読めます。
ベリー地方は、著者のジョルジュ・サンドが居を定めた所です。彼女は、十九世紀のフランスに生きた文学者ですね。
サンドは、自ら創作するだけでなく、民間伝承を収集することにも努めました。本書は、彼女の労作です(^^)
表紙に『フランスの「遠野物語」と言うべき貴重な作品』とあるとおりです。
日本の『遠野物語』と同じく、ふしぎなものが登場する話が多いです。妖精や妖怪のたぐいですね。フォレ、リュプー、火の玉婆、化け犬などが、ページの間から飛び出してきます。
フランスの妖精を紹介した本は、意外に少ないです。その点で、確かに、本書は、貴重な資料です。
『遠野物語』がお好きな方なら、とても楽しんで読めるでしょう(^^) ヨーロッパの妖精がお好きなら、本書は必読といえます。
しみじみと、怖い話が多いです。怖い話が苦手な方は、御注意を。
でも、そういう話が好きな方なら、むしろ、御褒美ですね(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
献辞
まえがき
フランス田園伝説集
馬鹿石、泥石
霧女
夜の洗濯女
化け犬
三人の石の怪
エプ=ネルの小鬼
森の妖火
狼使い
リュプー
エタン=ブリスの修道士
火の玉婆
リュバンとリュパン
拾遺篇
マブ女王
走る妖精
小川
中部フランスの信仰と伝説
田舎の夜の幻
訳者あとがき
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