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BUMP OF CHICKEN 『Iris』


初めまして。
おとぎ歌歩と申します。
音楽理論も楽器も分からない私のカジュアルな視点による音楽レビュー・感想を100%の主観と好みでお届け致します。

今回は第8弾としてBUMP OF CHICKENさんの『Iris』を綴らせて頂きます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。


BUMP OF CHICKEN 『Iris』
リリース 2024年
総評 ☆☆☆

タイアップやシングル曲がアルバムの大半を占めるのはサブスクリプションの時代となった現代のミュージシャンの傾向に見られるが今作もそのひとつといえる。
デビューから四半世紀が過ぎ、常に音楽性を変化させ続けてきたBUMP OF CHICKENの多様なアレンジや今作でアップデートされた新たなBUMP OF CHICKENの音を楽しめる内容となっている。
1曲1曲がシングルやタイアップを持ち、強かなパワーを持つ一方で、アルバムとしての統一感は今ひとつに感じてしまったのも1つの感想。
しかし曲単位の時代となった現代の新たなアルバムとしての纏め方を邦ロックの最前線を引っ張り続けるBUMP OF CHICKENが築いた作品と受け取ることもできる。
BUMP OF CHICKENが発する音のメッセージを1曲1曲受け止めながら楽しめるような作品であると感じた。


1.Sleep Walking Orchestra

配信シングル。テレビアニメ『ダンジョン飯』第1期オープニングテーマ。イントロにサビの一部が追加されているため、アルバムバージョンでの収録である。(wiki)

カントリーナンバーが今作の幕開けを飾る。
生楽器アレンジが耳馴染みよくて気持ちいい。

2.なないろ

27thシングル。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』主題歌。(wiki)

前半は生ギターでテンポよく進んでいくBUMPらしい構成。
サビからはストリングスが包み込む開放的なサウンド。
裏メロのアルペジオがかっこいい。

3.Gravity

26thシングル(両A面)。アニメ映画『思い、思われ、ふり、ふられ』主題歌。(wiki)

アコギとストリングスが美しいストレートなバラード。
かなり現代的なアレンジが取り入れられてると感じた。

4.SOUVENIR

28thシングル。テレビ東京系アニメ『SPY×FAMILY』第2クールオープニングテーマ。(wiki)

はっきりと刻まれるビートと反復するメロディが中毒的。
ファルセットとコーラスの構成がオシャレ。
リズムやメロディは変えずにコーラスやボーカルでアプローチを変えていく大人なアレンジを楽しめる。

5.Small world

配信シングル及び、27thシングルc/w曲。映画『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』主題歌。(wiki)

クリスマス的なギターアレンジが面白い。
後半からエレキギターが前に出すぎることなく、常に緊張感のある演奏で花を添えている。

6.クロノスタシス

配信シングル及び、28thシングルc/w曲。アニメ映画『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』主題歌。(wiki)

打ち込み主体のエレクトロなナンバー。
シンセリフが秀逸。
ポップなアレンジで藤原さんのボーカルワークを楽しめる。

7.Flare

配信シングル及び、27thシングルc/w曲。(wiki)

私が思う"BUMPらしい"ロックナンバー。
シンプルなアレンジでボーカルと楽器隊どちらも楽しめる。
LIVEで聴きたい曲だと思う。
イントロとアウトロに入っているブルージーなギターがアルバム全体でも異彩を放つ。

8.邂逅

配信シングル。映画『陰陽師0』主題歌。(wiki)

前半はミドルテンポのポップス。
中盤からエッジの効いたギターと共にロックアレンジに突如変貌する。
後半はミクスチャー的なノリも登場し、情報の多いごった煮状態で大団円を迎える。
驚きの連続が楽しい。

9.青の朔日

新曲。(wiki)

リバーブの強いドラムがスタジアムロック的。
節々のギターアレンジが素直にロックでかっこいい。
というかギター何本録りなんだろう…?
たくさん聴こえる。

10.strawberry

配信シングル。TBS系ドラマ『西園寺さんは家事をしない』主題歌。(wiki)

美メロに優しい歌詞と藤原さんの寄り添うようなボーカルアプローチが合わさった上品なバラード。

11.窓の中から

28thシングルc/w曲。NHK『18祭』テーマソング。(wiki)

今作で最も好きな曲。
前半はピアノとオーケストラとバンドらしくないアレンジ構成。
2番からはドラムがインして、ストリングスとバンドアレンジの構成となる。
字余り的な作詞とメロディが切迫感と迫力を強調する。
中盤からはブラスが加わり、ファンク的なサウンドを展開する。
目まぐるしいアレンジがカオスを創造する。
コーラスと開放的なサウンドにカタルシスが全開となる。

12.木漏れ日と一緒に

新曲。発売前に2022年に開催されたライブ「BUMP OF CHICKEN LIVE 2022 Silver Jubilee at Makuhari Messe 02/10-11」にて新曲として披露されていた。(wiki)

ずっとリフレインするギターがかっこいい。
テンポよく進行する爽やかな楽曲。

13.アカシア

26thシングル(両A面)。ポケモンスペシャルミュージックビデオ『GOTCHA!』テーマソング。(wiki)

歌詞が秀逸。
「君の一歩は僕より遠い 間違いなく君の凄いところ 足跡は僕の方が多い 間違いなく僕の凄いところ」
このフレーズはタイアップの内容も含みつつ、詩的でメッセージもあって非の打ち所のない歌詞だと思う。
構成はリズムが複雑でボーカルも楽器隊も難しいアレンジを卒なくこなしており、BUMPのいまの演奏力を誇示している。


ここまで読んで下さりありがとうございました。
私はついに今年BUMP OF CHICKENさんのLIVEに初参戦してきました。
圧巻のパフォーマンスは心震えました。
ロックバンドのフロントマンとしての藤原さんの求心力はとてつもないカリスマ性を感じました。
身をもってロックを感じれた機会でした。
また行きたい…
ロックバンドなのにステージに花道があるのって珍しいですよね! 特に印象的でした。


今回はBUMP OF CHICKENさんの『Iris』を聴きました。拝読いただきありがとうございました。

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