BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- IIDXドラフト感想
はじめに
2023/5/13、BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- IIDXのドラフト会議が行われました。本記事ではそちらに関する所感を綴っていきます。
※ドラフト会議に先立ち、各チームの立ち回りを別記事で予想していましたので、よろしければこちらも併せてご覧ください↓↓
BPLS3におけるドラフトの特徴
本格的に内容に触れる前に、今季のドラフトにおける"特にBPLS2より大きく変化があった点"などを軽くおさらいしておきましょう。
抽選形式について
まずは、BPLS2にて所属していた選手との継続契約については、ルール変更はありません。
(継続契約の人数分だけ選択が後ろ倒しとなる:1人継続→2巡から)
また、1巡目および2巡目については、BPLS2と同様に抽選ありの同時指名の形式がとられます。
そして、ここからがBPLS3からの変更点です。
3巡目の指名については、ウェーバー方式が採用されました。
順位が低い順に1チームずつ指名→そのチームの選択が確定→次チームが選択→・・・という方式です。(今回の順位とは、BPLS2の総合順位を指します)
BPLS2において下位であったチームについては3巡で希望通りの選択をしやすくなると言えます。
この方式の場合、下位チームの戦力の底上げがしやすく、戦力が均一化しやすいという利点があります。
また、4巡目については逆ウェーバー方式となり、順位が高い順に1チームずつ指名を行います。
各チームごとの所感
ではここから、各チームごとにドラフトの内容について、複数の観点から所感を述べていきます。
※ドラフト候補については敬称略で表記を統一しています
APINA VRAMeS
指名選手
蒼き求道者 UCCHIE
エースストライカー WELLOW
番狂わせの鼓手 CHP*1E
逆襲の智将 KENTAN
BPLS2当時のチームの完成度が高く、保守していくという予想でしたが、大きな変化がありました。
UCCHIEは継続契約でしたが、いぶし銀として活躍していたNIKE.をまさかのリリース。
後釜として迎え入れられたのは、BPLS2でも高難易度で活躍していたWELLOW、単発で一気に台頭してきた新星CHP*1Eでした。
また、これまでもチームの智将として貢献してきたKENTANを再指名、という形になりました。
UCCHIE、WELLOWのパワーは言わずもがな、CHP*1Eは新鋭のプレイヤーではあるものの昨今の成長が目覚ましく、今後への期待を見据えた人選と言えそうです。
懸念点を挙げるとすれば、SCRATCH等の尖ったフィールドで強豪と対峙できるかどうか、という点でしょうか。
誰かが請け負うというイメージはあまり湧かないので、どちらかというと全員で協力する形になるような気がしています。
GiGO
指名選手
聖鍵 CORIVE
魂の腕押し・改 NUCHIO
横浜が生んだ精密機械 CYBERX
BEMANI道に終わりなし LOOT
BPLS2から、全員が継続契約となりました。
CORIVEが大黒柱としての威厳を増し、他3名も自分のフィールドで輝けるだけの力を持っています。
しかし、「優勝」というところまでを見据えて考えると、BPLS2よりさらに高い壁を全員で乗り越えていかなければなりません。
当然、今以上の研鑽が求められるでしょう。
今後に注目のチームと言えそうです。
GAME PANIC
指名選手
SHINING IIDX IDOL MIKAMO
2STEP育ち PEACE
その名は「たかし」 TAKA.S
TRICKSTAR FRIP
BPLS2から引き続きエントリーしたMIKAMO、PEACEの両名については継続契約となりました。
なんだかんだ言ってもこの2名のラインを手放したくはなかったのだと予想できます。
残る2枠には、高難易度譜面ではかなりの強さを誇るTAKA.Sと、勝負強さに定評のあるFRIPを指名。
難易度帯、ジャンルにおいても幅広くカバーできる4人が揃ったように思えます。
あとは本番でしっかりとパフォーマンスが出せるかどうかというところでしょう。
特にMIKAMOはこれだけのメンバーを引っ張るだけのエースとしての力を出していく必要があります。
SILK HAT
指名選手
固定オプションの魔術師 SEIRYU
大阪最初の希望 VELVET
再び頂点へ LICHT
CHARGEの貴公子 KIDO.
BPLS2の主力が2人抜け、どのようにチームを再構築するかに注目が集まっていましたが、SEIRYUをしっかりカバーできるようなメンバーになったと思います。
VELVETは特にSCRATCHにおいては敵なしですし、単発譜面にも強いです。
LICHTは最近の活動は少ないものの過去のKACを制しているという実績もあり、再特訓ですぐに覚醒する期待が大きいです。
ウェーバー方式が追い風となり、LICHTを指名できたのが本当に大きな収穫だと思います。
残されたKIDO.も再契約となり、チームカラーも保持しつつ強化できた印象です。
特に、鍛錬を再度積み直すLICHT、名誉挽回を狙うKIDO.のパフォーマンスに注目です。
SUPERNOVA Tohoku
指名選手
二刀流 TATSU
安定の羅針盤 NIKE.
茨城のワルツ TAKWAN
城塞 46
今回もまた、台風の目となったチームです。
案の定、1からチームを解体しましたが、新たな1巡目として指名したのはなんとTATSU。
音ゲーマー内最強の勝負強さと言っても差し支えないと思いますが、おそらくTATSUは低難易度担当。
そして同じく勝負強いNIKE.も低難易度担当で運用すると思われます。
では高難易度担当はというと、SOF-LANなどの尖った武器をはじめとした☆12力を伸ばしつつあるTAKWANと発狂譜面に圧倒的な自信を持った46を据えました。
かなり攻めの姿勢が垣間見える人選になったかと思いますが、4人それぞれの今後の成長記に期待です。
TAITO STATION Tradz
指名選手
THE BREAKER KKM*
ドラムンベース一筋 RIOO
下町の技巧派 8S.
正確性の鬼 RAITO.
目玉チームの1つと言って良いでしょう。
いかつい面々が集まってくれました。
おそらく今回1番の注目株であったKKM*ですが、縁あってか、なんと重複なしで1巡目に指名することが出来てしまいました。
この賭けのために1度は手放したRIOOも、2巡目で他への指名もなく呼び戻すことが出来ました。
この双璧はあまりにも強大です。
作戦が完璧に噛み合ったと言えるのではないでしょうか。
8S.も高難易度に定評がありますし、火力については全チーム中トップクラスと言えます。
RAITO.は文字通り正確性の鬼で、低難易度もカバーが可能です。
本番のパフォーマンス次第では優勝候補となりうるでしょう。
ROUND1
指名選手
頂点のその先へ U*TAKA
鉄人 KUREI
元祖 本厚木スタイル I6VV
勝負師 NAGACH
勝負にとにかくストイックで、勝つためなら意味深で不気味な感情的揺さぶりもいとわない(圧倒的偏見)チームですが、だからこそチームメンバーをここまで信用したのは意外でした。
U*TAKAが外れることはないにしろ、KUREI、I6VVの両名は継続かどうかのライン上にいるようなイメージでしたが、3名継続となりました。
もちろん全員実力は確かなものを持っています。
しかし4巡目には、新たな勢力として、勝負に定評のあるNAGACHを指名。
4人中1人だけ、しかも参加の意思があった選手候補を蹴ってまで新規メンバーを入れたことも驚きです(ある意味これが一番残酷かも・・・)
様々な意味で、挑戦的な人選になったと感じています。
レジャーランド
指名選手
BEMANIマエストロ 1-PIN
フィーバーロボに乗ってきました DINASO
IIDXの申し子 G*
勝利への執念の体現者 U76NER
本当にチームを取り巻く全員の強固な信頼関係の下にこのチームは成り立っているのだということをひしひしと感じています。
3季目、3度目の正直を同じメンバーで狙うという強い思いが窺えます。
ただ、そのためには当然殻を破らねばなりません。
特に、このチームは全員が高パフォーマンスのためそこまで強く認識することはないのですが、エースは1-PINであり、彼にはエースたる確固な強さが必要となるはずです。
それ次第で、結果的にチームの命運が決まるとすら思っています。
3年目の執念を見たいチームです。
おわりに
BPLS3は、ドラフトの時点で様々な部分で変化が多く、これからの波乱を思わせるような人選となりました。
しかし、まだ勝負は始まってすらいません。
今後彼らがどのようなドラマを生み出してくれるのか、それを期待しつつ開幕を待ちましょう。