BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- IIDX 試合所感(第3試合・第4試合)

本記事では、先日放映されたBEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- IIDXの第3試合・第4試合の所感を書き連ねていきます。
試合全体を広く浅く見た感想になります。
各試合各選手の選曲・立ち回りなど、触れない部分がありますことをご了承ください。
また、記事内では選手名は全て敬称略とさせていただきます。
↓↓視聴はこちらから

※先週放映された第1試合・第2試合についても、その所感を記事にしています。
今後の各チームの状況を整理する上での考え方など、本記事の参考となる部分も多いかと思います。
是非こちらをご一読いただいた上で本記事をご覧になることをお勧めいたします。↓

第3試合 TAITO STATION Tradz vs SUPERNOVA Tohoku

今季一の注目株と言っても良いKKM*を擁するTAITO STATION Tradzと、何もかも生まれ変わった文字通りの超新星SUPERNOVA Tohokuの初戦となります。

これまで同様、開幕から見どころが訪れます。
TAITO STATION Tradzからは、生けるレジェンドKKM*がなんと先鋒戦に登板。
迎え撃つのはSUPERNOVA Tohokuの若きホープTAKWANでした。
課題曲は☆8~☆10ですので、BREAKERの主戦場ではないにしろ、圧倒的な強さをやはり見せつけていくかのように思われました。
しかし、蓋を開けてみればあのレジェンドに勝利の可能性すら感じさせるほど肉薄した勝負を繰り広げる最強のホープの姿がそこにはありました。
思い返せば結果とは裏腹に、ここで流れを作ったのはSUPERNOVA Tohoku側だったのかもしれませんね。

中堅戦もまた、古参の人なら涙なしには見られない仙人2人の対戦でした。
☆10というフィールドにおいては、羅針盤仙人NIKE.に分があるかのように思われましたが、技巧派仙人8S.もただでは転びません。
ここでは、互いの自選を奪い合う形でのドローとなりました。
特筆するならば、前季暴れ散らかした羅針盤仙人の自選を奪った8S.は大いなる意味を持つポイントを得たと言えます。
TAITO STATION Tradz側にもまだまだ希望があると思わせられる一戦だったと言えます。

そして大将戦は当代&初代大将対決とでも言い表しましょうか。
当代大将は(別チームですが)新たな超新星となるべく満を持して登板したTATSU
初代大将はモンスターを擁し迎え撃つMr.ドラムンベースRIOO
ここまでの流れは、正直どちらに転んでもおかしくない、というぐらいの感触だったと考えています。
すると、当人同士の精神力がものを言う局面と言えるでしょう。
そして結果、選ばれたのは当代でした。
前季からRIOOの下馬評は高く、その牙城を崩せるプレイヤーがいるのか、というところが注目点の1つでもありました。
その牙城を、当代が崩すというもはやドラマと言っても良い展開。
SUPERNOVA Tohokuは、チーム結成当初から抱えていた様々な懸念を完全に払拭するかのような試合となりました。
懸念は期待へと変わります。

TAITO STATION Tradzは、レジェンドを抑え気味だったとはいえ、RIOOの今後に黄色信号が灯った試合と言えるかもしれません。

第4試合 GAME PANIC vs ROUND1

BPL史の移り変わりを目の当たりにさせられるような第3試合とは打って変わって、いつメンの安心感を残しつつフレッシュな顔も増えた2チームの対戦です。
そしてこの試合については、主に中堅・大将でややGAME PANICに分があるように思われました。
ここが覆るかどうかというところが注目点であったと考えています。

先鋒戦ですがいきなりの正念場。
両チームともに新規参戦のたかしTAKA.Sと勝負師NAGACHの試合でした。
精度勝負、実力以上に精神力が結果に結びつく試合です。
ここで勝負師の勝負師たる所以が垣間見える結果となりました。
なんと2曲共に自己ベストスコアを更新。
全国勝負師ランキングにおいても彼なら高順位につけること間違いなしでしょう。
なんとしてもここを起点としたかったであろうROUND1が可能性を見出していきました。

ここからは中堅・大将の2名にかかっています。
GAME PANICは双璧が迎え撃つ中、ROUND1からは挽回を狙う本厚木I6VVと哲人KUREIの両名。
本厚木の巻では、光る壁MIKAMOに東京の洗礼を試みるI6VV。
しかし、光はあまりにも輝かしく、思わず失明するほどの光明魔法を食らってしまいます。
健闘空しく、MIKAMOに完全にしてやられる結果となってしまいました。

掴みかけた希望から一転、追い込まれてしまった哲人は、平和の壁PEACEと対峙し、返り討ちにすることが求められました。
彼もまた、I6VVと同じく本当に善戦であったと思います。
ただ、それでも手が届かない。
さらに、哲人にやり込められた過去も相まってか、より強い殺意の元に壁が押し寄せてきましたから、哲人でも彼を止めることは難しかっただろうと考えています。

最強の鷹が舞台袖に控えたままであったとはいえ、GAME PANICが持つ「強い双璧」のイメージがついに覆ることはなく順当に勝ちを収めた印象です。
ただ、この双璧はここまでキレイに勝てるまでが長かっただけに、彼ら自身にとっても喜ばしい結果となったのではないでしょうか。

2試合を通した所感

まず纏める前の導入として、前回記事にて述べさせていただいた「試合は流れを作ったほうが勝つ」という知見について補足させていただきます。

オーダー公表時点で、下馬評がある程度明らかになるというお話をしましたが、本番ではいかにそれと向き合うかが求められると考えています。
拮抗した戦いになるという予想がなされるのであれば、お互いにそれを打ち砕かない限り勝利は叶いません。
やや厳しい戦いが予想されるチームはその壁を超える必要がありますし、逆に勝てる見込みがあるチームは壁としての強さを断固として見せつけていく必要があります。
最終的には結果がすべて、という事実に帰着はしますが、下馬評というものを無下に考える選択肢は絶対にありえません。

では、そうした中で実際に勝利へと結びつける決め手とは何か。
それが流れということになります。
そしてそれは技術、精神力、戦略など様々な要素が構成しています。
ことファーストステージについては、低難易度での勝負がメインとなり、技術の差が比較的ですが現れにくいと考えることが出来ます。
すると当然、精神力や戦略といった、技術以外の要素が絡み合って試合の流れを作り出すことが多くなります。

ここで、各チーム下馬評との向き合い方、および流れを作る立ち回りに注目して今回の2試合を整理してみます。

第3試合は、総じて分が悪いと思われていた側の選手たちがかなり健闘した試合と言えそうです。
TAKWANはパワー世界一のKKM*にでも勝利の可能性を見出し、8S.は羅針盤NIKE.の自選曲を正面から食らい、そしてTATSUは古巣の大将であったRIOOにある種世代交代とも言える結果を見せつけました。
ただやはり、大きな起点となりうるTAKWANの善戦がSUPERNOVA Tohokuにとっての流れのスタート地点だったと言えるでしょう。

第4試合は、これまでの3試合とはすこし毛色が違うことに気が付いたでしょうか。
GAME PANICがある意味前評判の通りに勝利した試合と言えます。
この試合はどこで流れが出来ていたのでしょうか。
結論としては、「オーダー公表時」だと考えています。
先鋒の対戦カードについてはGAME PANIC側としてはビハインドを取られるのではないかという懸念が最も大きかったカードと言えそうです。
そしてチームとして、おそらくはそのことを理解しており、それでも勝ちに持っていくだけの覚悟が「双璧」の両名にはあったのではないでしょうか。
そして事実、先鋒で勝負師の力強さを目の当たりにしたものの、GAME PANIC側に焦りは見られませんでした。
「ここからが俺たちのターンだ」というはっきりとした共通認識があったからこそなのではないかと考えています。

そして、各チーム初戦を終え、今後の展望にも今回の試合結果は少なからず影響を及ぼすはずです。
特に今回の2試合は、勝利したSUPERNOVA Tohoku・GAME PANIC共にやりたいことが計画通りに完遂できた試合であったと言えます。
この成功体験が今後にもプラスに活きる場面がどこかで出てくることでしょう。
敗北に終わったTAITO STATION Tradz・ROUND1は共に、勝利を狙う上での枷が浮き彫りとなった試合であったと言えそうです。
今後はその枷をなんとしてでもぶち壊し、BREAKERとなることが求められるでしょう。

最後に、次回以降の試合についてですが、各チームの2試合目に向けての展望を改めて別記事でまとめる予定です。
また、各チームが試合数的に一巡したタイミングで戦況を記事にまとめて軽く整理していければと考えています。
まだ先は長いBPLS3を、今後も長い目で見守っていきましょう。

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