「ノッポとおっつへ」【親友2人への感謝の手紙】
伝えたくても伝えられない想いがある。
オトシネマでは、大切な人に向けて書かれた実際のお手紙を声優が代読する「ハートフルボイスレター」💌を配信しております。
今回のお手紙はある男性から、今回のお手紙はある男性から、学生時代の親友達に向けて綴られた感謝のお手紙です。
「ノッポとおっつへ」
■お手紙送り主:you-a38さん様(大阪府/男性)
■朗読:田中良明(声優/ナレーター)
■イラスト:TATASUMIRE
(※以下Spotifyリンクよりお手紙読み上げ音声のご視聴が可能です。)
「ノッポとおっつへ」
自分は、高校生の時に2年間程度一人の女性に片思いをしていました。
親友にはそのことを幾度となく相談していました。
その人は、学校でも有名な可愛い娘で、とても自分とは釣り合いが取れるわけ無いと思っていました。なので、学校で話しかけたりすることは出来ませんでしたが、いつも遠くから見ている感じでした。
そして、最後のチャンスとばかりに高校卒業の前に勇気を振り絞り告白しました。結果は「今は無理」と言うことで、見事にフラれてしまいました。
高校卒業後は、東京の専門学校に通うことになっていたので、気持ちを切り替えていこうと思っていました。
すると、その子も東京での就職が決まっているという噂を耳にしました。
東京で新生活を送る地元の仲間とお酒を飲む機会があり、出席すると、なんとその子も出席していたのです!
話してみると、気が合い連絡先も交換してどんどん仲良くなっていきました。
そして、なんと彼女と付き合えることになっっはのです!!!
それまで、冬のような人生の状態が一気に春らしくなり、幸せを噛み締めていました。
話を聞くと、付き合った人があまりいないということで、色々な経験を二人でしました。
学校生活も順調でたくさん仲間が出来ました。毎日色々な事で刺激を受け、人間的にも成長していきました。
そんな中、一番仲が良かったのがノッポとおっつでした。いつも3人で行動していて、彼女と同じ位の時間を共有していました。東京に出てきて初めて出来た親友でした。
しかし、ある日どん底に突き落とされました。
彼女は他に気になる人が出来たらしく、自分とはそのような状態では付き合えないと言われてしまいました。
調子に乗っていたのでかなりの急角度で気持ちが、沈んでしまいました。
何とか学校に行き授業を受けようとしましたが、授業中に感情が抑えきれなくなり、泣きそうになってしまったので、クラスを飛び出し、家に帰ろうとしました。
駅までの道を歩いていると、後から呼び止められました。
振り返るとノッポとおっつがいて、「一人にはさせないよ!」と言ってくれたのです。
「授業は?」と聞くと、「お前のほうが大事だから」と言われ、再び大号泣でした。まるで、ドラマの様な展開でしたが、自分の事を気付かってくれた友情愛に心底感動しました。
その後は、自分が気の済むまで一緒にいてくれて、慰めや励ましの言葉を言い続けてくれました。
その後も辛いことや悲しいことがありましたが、三人の友情愛で楽しく東京生活を送る事が出来ました。
今でも、似たようなシーンをドラマや映画で見ると、あの事が昨日のように思い出されます。
「ノッポ、おっつ、あの時は本当にありがとうな。」