「おばあちゃんへ」【天国の祖母に向けた感謝の手紙】
伝えたくても伝えられない想いがある。
オトシネマでは、大切な人に向けて書かれた実際のお手紙を声優が代読する「ハートフルボイスレター」💌を配信しております。
今回は、ある男性から届いた、ひ孫の娘さん達を愛してやまなかったおばあちゃんへの感謝のお手紙を代読させて頂きます。
「おばあちゃんへ」
■お手紙送り主:tammno様(兵庫県/40代男性)
■朗読:井上祐基(タレント/声優/ナレーター)
■イラスト:TATASUMIRE
(※以下Spotifyリンクよりお手紙読み上げ音声のご視聴が可能です。)
おばあちゃんへ
おばあちゃんが亡くなって、10 年が経ちました。
おばあちゃんが亡くなる半年ほど前から、入院先の交換日記のように娘たちが書き記していたおばあちゃんとの交流。
久しぶりにあの内容を見返してみました。
子供たちは、おばあちゃんが必ず良くなると信じ、書道や折り紙、あやとりを一緒にできる日を楽しみにしていたようですね。
ひ孫が生まれた時、ばあちゃんが誰よりも喜んでくれたことを今でも覚えています。
歩くことが辛くなってきても、新幹線で大阪から東京まで出てきて、ディズニーランドに2 回も遊びに行ったこと。
あの時のおばあちゃんの笑顔は、今でも忘れられないと娘たちはよく話しています。
ばあちゃんの棺の中に入れたあの時のディズニーランドのチケットは、おばあちゃんへの最高のはなむけでもあったのかもしれません。
そんなおばあちゃんの曾孫にあたる娘たち、長女22 歳、次女19 歳になりました。
どんな大人になるんだろう、優しい娘に育ってくれるだろうかと誰よりも心配してくれていましたが、長女は幼い頃から真剣に取り組んでいたクラシックバレエを続けて、今ではプロとして指導を行う立場になりました。
次女は、勉強が大好きで大学で生命科学を学ぶことになっています。父親の私が言うのもおこがましいですが、まっすぐに、そしておばあちゃんが思うような大人になれている気がします。
おばあちゃんの話を娘たちとします。
田舎から出てきて鉄工所を営むおじいちゃんと結婚し、兼業農家も頑張っていた姿。
昔の人たちはと一言でくくる事は、娘達には正しい表現ではないかもしれません。
しかしながら、おばあちゃんのように誰にでも優しく、そして周囲に安らぎを与えられるような大人に、これからも成長していってほしいと思います。
安心してください。
今はおばあちゃんが思うような大人に育っている事は、間違いありません。
これからも見守り続けてください。
おばあちゃん、ありがとう。
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