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大人の遠足 兵庫陶芸美術館と丹波伝統工芸公園「陶の郷」

高校時代の同級生と4人で「大人の遠足」を楽しんでいたのだけれど、コロナで休止。
そして、去年、久しぶりに「大人の遠足」をしました。
4年ぶりの大人の遠足|おとぼけ男爵

さて、今年はどこに行こうか?
なんといっても私たちは人ごみが苦手。
楽しいけれど、空いている場所ってなかなか難易度高い~

元々美術部の仲間(私は部員じゃないくせに美術部に入り浸っていた人)ですから、美術館に行くのは大好きな私たち。
兵庫県在住の人もいるけれど「行こうと思いながら、そういえば行ったことがない」美術館が兵庫県立陶芸美術館。ホームページはこちら
兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo - 土と語る、森の中の美術館

意外とあるんですよね。そう言う場所。いつでも行けると思っているうちになくなっている場合もあるから「気になっていたけれど、行ってない場所」は行くべきですね。

ということで行ってまいりました。
今年は紅葉が遅いのですが、美術館の周りでは美しい紅葉も見ることができます。

和モダンな建物で、大きな窓からは紅葉も楽しめます。
美術館にある茶室は公開していないようです。
周辺は里山という感じののどかな場所。
近くにある丹波伝統工芸公園「陶の郷」にも行きました。

JR宝塚線で相野駅下車。バスに15分程乗ると陶芸美術館です。バスの本数は多くないので、バスとJRの連絡の良い時間がホームページで確認できます。その時間に合わせて動くと良いと思います。
11時前に美術館に到着したので、開店を待ってまずはランチです。
「手づくりケーキと生パスタ 虚空蔵」というレストランがありまして、広いデッキがあって丹波焼の郷が一望できるレストランです。
生パスタがもちもちしてとても美味しかったです。

1980円の虚空蔵ランチを頂きました。
さすが、陶芸美術館!
食器がとってもオシャレ! 箸置きは黒豆の形!
赤が印象的な個性的なコーヒーカップ!

食事を終えてから、鑑賞しました。
今やっている展覧会は「九谷赤絵の極致」という江戸時代の宮本屋窯の作品を色々見ることができます。驚くほど細かな描写に感心しますよ。

撮影可なので、印象に残った作品を撮影してみました。

上段 左 許由図鉦鉢 右 許由図六稜形鉢
下段 左 丸抜獅子人物図芋頭形急須 中 ばく煙閣図筆筒 右 踊人物図輪花浅鉢
許由というのは中国の伝説上の高士で画題としてよく登場するようです。
踊人物図輪花浅鉢の中央で踊っている人物がとってもかわいいのです。
江戸時代と思えないモダンなかわいさ。
上段 左 六歌仙図額鉢 右 菊束に蝶図兜形平鉢
下段 墨出青松煙図瓢形大瓶
赤絵のものが多い中で、上段の作品は九谷っぽい色合いって感じます。
上段 左 団龍団鶴図円筒形水注 右 卯亥双丑図円筒形水注
下段 左 鶴に丸抜花卉図四方徳利 右 龍九子図額鉢
上段右の水注の兎や猪の毛並みが細かい!
下段左の徳利は口縁に蒔絵が施されているのが珍しい。
上段 牡丹に波千鳥図独楽形鉢
中段 左 雲龍図木瓜形蓋置 右 鶴亀福禄寿図平盃
下段 猩々図碗
中段右の鶴亀福禄寿図平盃がとても細かい。拡大図でみると驚きの線が引かれているのです。
上段 雲鶴図湯飲
中段 浦島太郎図盃 細かい~
下段 太公望図独楽形鉢
上段 左と下段左 龍鳳呈祥図高坏蓋物 球体の蓋物に脚部がついていて形の美しさに目を奪われます。
上段 右 南柯之夢図六稜形鉢 高台も凝った作り
下段 中と右 九尾狐に天馬きたる図土瓶 九尾の狐といったら妖怪かとおもうけれど、こちらは瑞獣として描かれているそうです。ちょっと色っぽいね。
上段 玉取獅子図鉢 江戸時代
中段 鶴亀福禄寿図輪花鉢 竹内吟秋
下段 玉貂蝉玉魚珮図台鉢 浅井一毫
中段、下段の作品は江戸よりも少し新しい時期のもののようです。
上段 左 王子喬図馬上杯 江戸時代 右 雲龍図大瓶 竹内吟秋 明治41年
下段左雲龍図大瓶 浅井一毫 右 金襴手波剣に鳳凰図馬上杯 永楽和全 江戸時代
竹内吟秋と浅井一毫は兄弟。兄弟で「八郎手」と永楽和全の「金襴手」を融合させた「赤絵金襴手」を大成させた人物のようです。
永楽和全は金襴手に優れた功績を残したそうです。美しいですねえ。

とにかく、細かく描かれた作品に驚きを感じます。
鶴亀福禄寿図平盃の拡大図に驚愕しますよ。
どんな筆を使っているんだろう?
一ミリに6本の線!7本の線!9本の線! 
1.7センチに三人の人物!
老眼には見えない~ 拡大画像でなるほど~

本当に驚きますよね。
ほとんどが江戸時代の作品。本当になんて繊細な絵付けなんでしょうね。
江戸時代の職人技に脱帽です。

美術館で鑑賞したあと、すぐ近くの「陶の郷」に行きました。
陶の郷について – 丹波焼の里 | 丹波伝統工芸公園 陶の郷
丁度行った日が、関西文化の日ということで入場無料でした。
色々な作品も見られます。
そして、50もの窯元の作品を見たり、購入したりできる「窯元横丁」が面白いです。
ここでお気に入りの窯元を見つけて、直接窯元を訪れる窯元めぐりなんかも時間があれば楽しいだろうなと思います。
私は、ランチでコーヒーの入っていたカップが印象的だったのですが、それを作ったのは「絶対ここだ!」と思ったのが「丹文窯」
とても個性的な品が多くて、せっかくだから記念に何かを買おうと思ってお皿を買いました。

あまりにも個性的なので、料理を盛り付けるイメージがわかないのですが、おやつや果物をのせても良いかなって思っています。

お土産には黒豆パウンドケーキを買いました。
黒豆が白いのはお砂糖だよね……一瞬カビかと思って焦ったんだけど、賞味期限は一か月近く先だしそんなことはありえないよね……
なんかさ、気になりだすとドキドキするなあ~ ま、大丈夫だろう。

食べて、鑑賞して、お買い物して、楽しい一日でした。
曇りで少ししぐれていたけれど、あまり寒くない一日でした。

来年の遠足はどこに行こうかな~

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