006『スタエフヴァンパイアの謎』
【おとねぇ】
20代女性。去年10月にヴァンパイアになった。スタエフのヴァンパイア事情を記録してる。
【師匠ヴィゴ】
男性。ヴァンパイアハンターの家系。スウェーデン出身。黒コートにテンガロンハットの長身イケメン。斜に構えてるが情に熱い。(イメージはギルティギアのソル・バッドガイ)
【弟子シーグリッド】…
ショートヘアのボーイッシュな少女。ヴァンパイアハンターなりたて。単純思考回路。小動物系。
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ヴァンパイアハンターのアジトの一室
眠りから醒めたおとねぇ
【おとねぇ】
「ん…ここ、どこ?…ん!!」
(ベッドに鎖で繋がれてる)
(鎖の鳴る音)
【おとねぇ】
「…え、なんで?ベッドに縛られてる…?」
(扉開く音)
【シーグリッド】
「あ!ヴァンパイアお姉さん起きた?
こんにちは!」
【おとねぇ】
「あ、はい…。こんにちは…」
【シーグリッド】
「アタシ、シーグリッド!
ヴァンパイアハンターヴィゴの弟子!
アンタの名前は?」
【おとねぇ】
「おと…。おとねぇって呼ばれてます」
【シーグリッド】
「まずさ!アタシ、アンタが起きたら1番先に聞きたいことあったんだ!…ねぇ、おとねぇ…?」
【おとねぇ】
「は、はい…(ごくり)」
【シーグリッド】
「どうしたら、そこまで…お胸大きくなんの!?」
【おとねぇ】
「ふ、ふえ?!💦」
【シーグリッド】
「ヴァンパイアとはいえ、うらやましいくらいあってさ!
どうしたらそこまで、大きくなんの?
せめて何食えばいいか、教えて教えて教えて〜!!」
【おとねぇ】
「あー、えっと…鶏の唐揚げとか、鶏天を食べてました…💦」
【シーグリッド】
「おおお〜!!✨」
【ヴィゴ】
「おい、コラ。
シーグリッド、あんまりヴァンパイアと馴れ合うな!」
【シーグリッド】
「お師匠様✨今夜は日本のスーパーで鶏の唐揚げと鶏天買って夕飯(ユウメシ)にしようよ!」
【ヴィゴ】
「話し聞け。コラ」
【おとねぇ】
(ヴァンパイアハンターが日本のスーパーでお夕飯(ゆうはん)買う…庶民的だなぁ)
(椅子に乱暴に座る音)
【ヴィゴ】
「おい、女ヴァンパイア。
…note、全部読んだぞ」
【おとねぇ】
「…はい」
【ヴィゴ】
「スタエフのヴァンパイアは害がないみたいに言ってたが…、
お前と朗読あんの2人、9人以上噛んで同族増やして、同意なしのパターンもかなりあるみたいだが?」
【おとねぇ】
「…あ、はは。すみません、本当…」
【ヴィゴ】
「Dr.鷹菱(たかびし)のエメラルドワクチンか…。
そんなもので本当にヴァンパイアどもの吸血衝動が治まるのか?
にわかには信じられんのだがな」
【おとねぇ】
「信じられないなら、10月31日までスタエフのヴァンパイアの様子を見てたらいいと思いますよ。
みんな大人しいというか、そこまで凶悪なヴァンパイアさん、いませんし」
【ヴィゴ】
「…お前、信じられんくらい、毒気も敵意もないヴァンパイアだな」
【おとねぇ】
「あははは…。
そう思うなら、この鎖解いてください。
暴れたりしませんので」
【ヴィゴ】
「そいつはできない相談だ。
お前は囮だ。ブラッドリー・アスターをおびき寄せるためのな。
…家族なんだろ?」
【おとねぇ】
「え?」
【ヴィゴ】
「デカい声で『家族にしてください』からの、お熱い吸血シーンで。
聴いてるこっちが恥ずかしかったくらいだ。
おかげでヴァンパイア退治の準備が捗ったがな」
【おとねぇ】
「き、き、聞かれてたなんて!!?
うわああ、どうしたら…!!(照れまくり)
うぅっ、…………お墓、入りたいです」
【ヴィゴ】
「ふっ。
ブラッドリー・アスターという奴は、どうしてだか、『家族』にこだわり、昔から仲間を家族扱いする傾向がある…。
そこが奴の弱点だ。
その弱点を突き、俺は今度こそ、奴を灰にする…!!」
【おとねぇ】
「え!!なんてことを…っ!!」
【ヴィゴ】
「…まぁ、お前の言う通り、他のスタエフヴァンパイアに関しては、少し様子を見ることにしてやる。
猶予は10月31日までだ。
そのあとスタエフヴァンパイアを退治するか、放置するか決める。
…いいな?」
【おとねぇ】
「…はい」