【シチュボシナリオ】『馬に飼われる』

【おとねえ】
「捕まってしまった…なんてことでしょう。これから私は、馬に飼われてしまいます〜!!💦」

【ナレーション】
私を捕まえた目の前の馬巨人が興奮して雄叫びを上げる。

【馬星人】
『ひひひひ〜ん♡ピーポーたん可愛い〜♡しかも今回は女の子♡大切に育てて上げるね〜♡ん〜〜チュッ♡♡』
(ブチュ💋)

【おとねえ】
「ギャー!!!!馬の口、めっちゃくさい〜💦(泣)」
(こうして私、おとぼけ姉さんこと、おとねぇはうっかり馬星人の居住地に入り込み、馬星人に捕まり、ペットショップで売られ、メス…と思われる馬星人に飼われることになりました。)

【ナレーション】
時は2XXX年、突如宇宙から馬星人が襲来し、地球の半分を馬星人の居住地に開拓してしまった。
馬星人は私たち人間の2倍の背丈で、人間より全体の能力が高く、人間より高度な文明を持っていた。
人間たちの精一杯の抵抗も虚しく、地球の主は人間から馬星人に移り変わった。
人間はピーポーと名付けられ、飼われてるペットのピーポーと野生のピーポーに二分された。

【馬星人】
『ひひひん♡先輩ピーポーたんがいるから、仲良くしてね新入りちゃん』

【おとねえ】
「え?先住ピーポーがいるウチなの?」

【馬星人】
「ただいま〜インキャ君✨元気してた?今日も小説書いて1日過ごしてたのかな?」

【カナモノ】
「ご主人おかえり〜。インキャ言うな。事実だけど。ってあれ?その子は…」

【おとねえ】
「え!?カナモノさん?カナモノさんも捕まってたの?」

【カナモノ】
「おとねえ!?おとねえも馬に捕まってたのか…」

【馬星人】
『ひひひん♡先輩と新入りでご挨拶してるのかしら♡
2匹とも仲良くなれそうで良かったわ♡
これから2匹もっと仲良くしてってね♡
これから番い(つがい)になってもらうんだから♡♡♡』

【おとねえ】
「え?」

【カナモノ】
「はあああ!!?」

【おとねえ】
「…いや、ありえませんよね?カナモノさん」

【カナモノ】
「いや、そうだけども、そうだけどもおとねえ、速答やめて💦
俺のなけなしの男のプライドが傷つくからね!?」

【馬星人】
『さっきからインキャ君がおとねえおとねえ言ってるから、新入りちゃんの名前は“おとねえちゃん”でいいかしら?』

【おとねえ】
「あ、それでお願いします✨ご主人、これからよろしくお願いします」

【カナモノ】
「おとねえ…まさかの順応の早さ!?」

【おとねえ】
「ところでカナモノさんはなんで“インキャ君”って呼ばれてるの?」

【カナモノ】
「いや、初めてこの家に連れてこられた時、この馬に『自己紹介してくれるかな♡』って言われて、『…カナモノユウキです。自分陰キャなのであんまり構わないでくれませんか?何気に馬面結構怖いし…』って言ったら、『なら、君はインキャ君ね♡♡♡』と」

【おとねえ】
「馬星人って私たちの言葉どこまでわかるの?」

【カナモノ】
「単語単語は分かるけど、馬星人がポジティブ自己変換しまくって解釈してるみたいで、俺らが一生懸命言うことでも半分も理解してくれない感じっス」

【馬星人】
『今日はね〜♡ペットショップで君たちが喜ぶ良いもの買って来たのよ〜♡♡』

【カナモノ】
「え?え?なんすか?新しい味のペットフードなら大歓迎ですよ♪」

【おとねえ】
「カナモノさん…人間のプライドはいずこ…?」

【カナモノ】
「言うな。ペットフード2種類、プラスたまに出るご褒美おやつの尊さは、ペットにならないとわからない。プライドかなぐり捨てて、媚びるしか生き残る術がなくなった悲しみ…。きっとおとねえにもわかる日が来る…!!」

【おとねえ】
「え〜💦」

【馬星人】
『じゃじゃあん♡柚子湯温泉よ♡隣の部屋を岩風呂にしておいたわ♡
日本産のピーポーは冬至って言う寒い日に、柚子湯に入るって『日本産ピーポーの生態』ってデータに書いてあったわ♡
さ♡2匹とも服脱いで♡」

【おとねえ】
「え?」

【カナモノ】
「ええええええええええ!?」

【おとねえ】
「いや、カナモノさんと混浴は、ガチで困りますって💦」

【カナモノ】
「いや、同意見だけど!おとねえガチで嫌そうな顔で言わんといて、
また陰キャの心がすり減るから💦」

【馬星人】
『ひひひん♡さあさあ、脱いだ脱いだ♡インキャ君、ひとりで脱げないのかな?
ママが脱ぐの手伝ってあ♡げ♡る♡』

【カナモノ】
「ギャーーー!!!?ガチでひん剥くな!!!クソ馬星人!!!
自分で脱げるから、ほっといてくれ!!!俺は陰キャなんだから💦」

【おとねえ】
(うわ💦これは過保護な飼い主と見た!
しばらく黙って言うこと聞いて、おとなしいピーポーのフリして、馬星人が油断したら、逃げ出すつもりでいよう。
とりあえず隅っこで脱いで、バスタオルで体隠そう)

【ナレーション】
ゆずがいっぱい浮かんだ岩風呂温泉に入るピーポー2匹。
お互い出来る限り離れて温泉の隅と隅でちゃぽちゃぽ温泉に浸かってる。
そんな2匹をカメラで激写しまくる馬星人。

【馬星人】
『ひひひひひひひひひ〜〜ん♡♡♡
激カワショット撮れまくり♡♡♡♡
ウチの子の温泉ショットかわわ♡♡♡
インキャ君もっと笑顔して♡♡♡
おとねえちゃんは笑顔もっと朗らかに出来るかな?
ひきつってる笑顔もかわいすぎだけど♡♡♡キャ〜♡♡』

【カナモノ】
「笑えっつっても…」

【おとねえ】
「普通に無理よね〜…💦」

【馬星人】
『ひひひん♡次は2匹の温泉ツーショットが観たいわ♡♡
2匹近づいて〜♡』

【おとねえ】
「え!!!!?ちょ、ちょっと????」

【カナモノ】
「ちょっ!?裸の男に気安く触んな!!!ギャー!!!!?」

【ナレーション】
馬星人は温泉に浸かってる2匹を巨大な手で鷲掴みにすると、強制的に2匹を温泉中央に移動させてきた。

【馬星人】
『ひひひん♡はい♡チーズ♡♡
パシャリ♡♡
激カワショット撮れたわ〜♡今日は大満足よ♡♡」

【ナレーション】
馬星人はその場で写真データを整理して、とっておき写真データを現像して額縁に入れて、壁に飾ってうっとりと眺め出した…。
かなり疲れた顔で死んだ目の2匹の温泉ツーショット…。
馬星人的には本日のベストショットらしい…。

【おとねえ】
「ねえ、カナモノさん…」

【カナモノ】
「ん?」

【おとねえ】
「ペットって大変だね」

【カナモノ】
「それな!!!!!!!!!」

〜エンド〜








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