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本番前!『金曜ボイスログ』の打ち合わせ現場に潜入

「あなたのレビューがラジオになる」をテーマに、音楽やカルチャーの最新情報から、誰もが知る名作の裏話など、幅広く「大人のたのしみ」を堪能できる番組『金曜ボイスログ』。
今回はそんな同番組の、早朝から行われる打ち合わせ現場に潜入し、その様子を覗かせていただきました。


毎週金曜日、8:00-13:00に放送されている『金曜ボイスログ』。
パーソナリティを務めているのは、シンガーソングライターであり、音楽の深い知識はもちろん、カメラや眼鏡といったコレクションの趣味も持つ臼井ミトンさんです。

4月23日早朝。
ミトンさんとスタッフのみなさんが、番組の「事前打ち合わせ」を行われるという現場に向かいました。

6:50
 ▶︎ 臼井ミトンさん現場入り

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午前7時前に現場に到着された、パーソナリティの臼井ミトンさん。
早朝ながら、コーヒーを片手に、ハットとネイビーのシャツがよく似合うさわやかな登場です。「おはようございます」「おはようございます」と、毎週ラジオから聞こえる、あの素敵なお声でスタッフのみなさんに挨拶をされていました。

現場がパッと華やかになり、自然とみなさんも穏やかな笑顔に。

7:00
▶︎ オープニングトークのテーマ出し

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席に着かれると、さっそく和やかなムードで打ち合わせが始まります。
前日に、すでに数案のテーマを考えて現場入りされているというミトンさん。実はこの日、お誕生日を迎えられたとのことで、そのお話をきっかけに、
「ぼくは4月生まれだけど、息子は3月生まれなんです」
「子どもの頃の4月生まれと、3月生まれの差って大きくて、それをコンプレックスに思ってしまっていた人って結構多い気がしませんか?」
という話題に。スタッフのみなさんからも、口々に「うちの子もです」「私もです」と声が上がり、これは盛り上がるトークテーマとなりそうです。

7:20
 ▶︎ 全体の流れを確認

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オープニングの大まかな流れを決めたあとは、各コーナーの内容確認へと移ります。
たとえば、音楽コラム『ミュージックログ』のコーナーについては、ミトンさんが熱く紹介する予定の「スタジオミュージシャン」の詳細や、音源を流す箇所やタイミングを、細部までしっかりと決めていきます。

7:35
▶︎ 特集コーナー『みんなのログ』の打ち合わせ

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『みんなのログ』は、リスナーのみなさんからも幅広いジャンルの「おすすめ」「レビュー」を集める、人気のコーナー。今週は音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんをゲストに迎え、「ゴールデンウィークに家でゴロゴロしながら見たいドキュメンタリー作品」を語り合います。

ミトンさんが紹介する作品についてだけでなく、「ドキュメンタリー」そのものについても、スタッフのみなさんと「ゴールが見えない中で撮影を続ける心境はいかほどのものか」「わからないまま追いかけることの難しさ」を改めて深く話しながら、コーナーの締めの方向性を擦り合わされていました。

7:45 
▶︎ 以降のコーナーについてもスタッフさんから共有

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分刻みで展開されていくコーナーの数々。
毎週のことながら、「交通情報」や「TBSニュース」が入るタイミングもしっかりと確認し、その他のコーナーについても、各スタッフさんから内容の詳細が説明されます。

中でも現場では、『新米記者・松本穂香の研修ログ』のコーナーで、臨床心理士の先生に解説してもらう「恋愛と自己肯定感」に関して、“好きな人とうまく付き合うことができない”という、その名も『蛙化現象』が話題に。「なぜ、蛙なんだろう……?」とみなさん興味津々でした。(実は、グリム童話『カエルの王さま』に因んでいるんだとか)

7:55
▶︎ 徐々にマニアックなお話に…

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さまざまな業界のプロフェッショナルに、普段聞けないお話を伺うコーナー『業界虫メガネ』。今回お話を伺うのは「ナレーター」というお仕事とのことで、コロナの影響も受けて急増している「宅録(自宅録音)」のお話を深掘りするんだとか。
ところが、さすがミュージシャンのミトンさん。自宅録音の技術にもかなりお詳しく、スタッフのみなさんからもあれこれと質問が。

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スタジオ収録との違いや機材についてなど、ミトンさんはもちろん、『金曜ボイスログ』製作陣のみなさんらしく、音楽や収録技術のお話となると、ついつい花が咲き、話題が尽きません。

8:10過ぎ
▶︎ 打ち合わせ終了

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最後に、番組のエンディングについて台本をひと通り確認し、本番前の打ち合わせは終了。みなさんは各自、持ち場の事前チェックへ。ミトンさんは、直前までしっかりと台本の再確認をされていました。

そして、ついに本番が始まります。

8:30
▶︎ 本番開始

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いつもの音楽が流れ、番組がスタート。
気候のお話から自然な流れで、ご自身のお誕生日や、打ち合わせでもお話しされていた「3月生まれのお子さん」についての具体的なエピソードが展開され、事前の雑談も組み込まれながら、見事なオープニングのトークに。

早生まれの方や、早生まれのお子さんを持つリスナーの方々から、リアルタイムで共感のメールが続々と寄せられ、今週も絶好調。

本番中
▶︎ 臨機応変な対応

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しかし、もちろんすべてが「打ち合わせ通り」ということはなく、放送の中では、その場に応じた対応が瞬時に求められることも。
『ミュージックログ』のコーナーでは、予定とは違った音源の箇所を即座に再生したりと、スタッフのみなさんの臨機応変なプロのお仕事を見ることができます。
和やかながら、そこには気の抜けない臨場感もたっぷり。

CM中
▶︎ 本番の合間には…

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そんな独特の空気漂う「生放送」ですが、束の間のマイクオフのタイミングでは、コーナー出演者であり、モデルとしても活躍されているファッション系YouTuber・kinokoさんから、ミトンさんへの誕生日プレゼントが。
若者のトレンドを知る『kinokoリサーチ』のコーナーでも話題となった「香水」のようです。粋で素敵なプレゼントに、ミトンさんもにっこり。

9:45
▶︎ ゲスト・高橋芳朗さんとの打ち合わせ

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本番の裏では、本日の特集コーナーのゲスト、音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんとスタッフさんが打ち合わせを行われています。
『金曜ボイスログ』だけでなく、『ジェーン・スー 世界は踊る』などの番組でも選曲を手がけられている高橋さん。
今回のテーマ「ゴールデンウィークに家でゴロゴロしながら見たいドキュメンタリー作品」について、紹介する作品や、音源のどの部分を何秒間流すか、などをその場で話し合っていきます。

10:00
▶︎ 特集コーナー『みんなのログ』

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そして、番組は高橋さんも交えての『みんなのログ』のコーナーへ。
普段は、選曲のやり取りをLINEで頻繁にされているという気心の知れたおふたり。それぞれが、おすすめの『気軽に見ることができる音楽ドキュメンタリー』を5分ずつプレゼンするはずが、高橋さんのおすすめのNetflixの人気ドキュメンタリーシリーズ『ヒップホップ・エボリューション』のお話は、7分を過ぎても止まりません……!
ちょっとちょっと、とミトンさんも負けじとオムニバス・ドキュメンタリー『ザ・ブルース ムーヴィー・プロジェクト』をプレゼン。

リスナーのみなさんから届いたドキュメンタリー作品のレビューもご紹介し、それぞれのおすすめの名作が集まる、内容の濃い40分間となりました。

そして事前の打ち合わせ通り、このあとも分刻みでコーナーは進み、午後1時の放送終了まで、無事にこの日も楽しい4時間半を、ミトンさんとスタッフのみなさんで作り上げていらっしゃいました。


事前の準備と、たしかな技術

早朝からの番組打ち合わせは、本番前のどこかピリッと張り詰めた空気で行われるもの……と想像していましたが、実際のみなさんの様子は「こんなものを用意してきたんです」と、まるでユニークな旅のお土産を広げ、「どうでしょう?」「いいですね!」と、活き活きと「会話」を楽しまれているような和やかさで溢れていました。
ですが、これこそがみなさんの「準備」と「たしかな技術」の賜物(たまもの)。
打ち合わせに向け、すでにプランを練って丁寧にご準備されていること、そしてそれを本番で気持ちよく実現できるプロとプロの信頼関係がしっかりと伝わってきます。

自らトークテーマをいくつも用意し、打ち合わせに挑まれているミトンさんの姿が、とても印象的でした。

Photo:持田薫 Text:中前結花 Edit:ツドイ
(こちらはTBSラジオ「オトビヨリ」にて2021年4月28日に公開した記事です)