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誰も傷付けない芸術(物理)・安全アート
序文
人間関係と言うのは難しい。悪意のない発言が誰かの心を傷つけてしまわないかと気を遣いながら話す必要がある。
しかもそれを全世界に向けて発信するSNSでやろうとすれば、80億人以上の人類全てに気を遣わなくてはならなくなる。なんて生きにくく、言いにくい世の中なのだろう。
この世の中には、「誰も傷付けない」と断言できる何かが必要だ。
私はそう思った。
安全アート
私が今回提唱するのは安全アートというものだ。
まずは紹介しよう。これが安全アートだ。
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安全ピンを使用して作品を作る。それが安全アートだ。
安全ピンの人を傷つける部分は収納されているので物理的に誰も傷付けない。今の時代に必要な無害と博愛の象徴となり得るだろう。
安全アートに必要なものは安全ピンだけ。百均でいくらでも売っているし、クリーニング屋のタグにも付いている事がある。家の中にも探せばあるかもしれない。今すぐ始められるほどに、安全アートに参入するハードルは低い。今すぐ安全アートを始めよう。
相反する概念・危険アート
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安全アートは「誰も傷付けない」をテーマとしていたが、逆に「誰彼構わず傷付けたい」という人もいるだろう。
そんな人にお薦めするのが危険アートである。
これは安全ピンを開いた状態で使用し、攻撃的な針の部分をむき出しにして作品を作る。見るからに刺々しい、サディスト向けの芸術技法だ。無論制作には安全アート以上に注意が必要となる。
安全アートの注意点
当然安全ピンを使用するのだから、その針には十分注意しなければならない。指に刺さったりしたら大変である。床に置く場合は踏まないようにしなければならない。
また、小さい金属なので、うっかり子供やペットが飲み込んでしまわないように手の届かない場所に保管しておく必要もある。
「誰も傷付けない」といいつつ、安全ピンは普通に人を傷つけられてしまう道具である。悪しからず。