吸音仕上げギャラリー(1)
吸音仕上げって、実際どんな見栄えなんでしょう?
この「吸音仕上げギャラリー」では、いろいろな吸音仕上げの例を写真でお届けします。様々な例がデザインの参考になればと思います。
「吸音仕上げギャラリー」シリーズ第1弾は、「機能や用途のない建築」として今年話題になった紀尾井清堂。音響設計者からするとこれほど難しい建築はありません。音響計画において、吸音材の面積や配置・仕様などは、空間の機能や用途によって決めていくからです。
実際に訪れてみた
どんな空間なのか、実際に訪れてみました。トップライトからの光に溢れた気持ち良い空間が広がっています。
大きな空間でありながら、響きが抑えられていて、1階で再生されている映像の音も明瞭に聞こえていました。また、どことなく静謐感が漂っていて、大声で喋ることが憚られるような印象を受けました。
美しい吸音仕上げ
壁や最上階天井は同じ仕上げとなっていて、木スリットの間には吸音材が施されていました。
このように、見た目にも美しく、音環境にも配慮された空間が増えていくといいですね。
建築概要 ー 紀尾井静堂
建築主 :一般社団法人倫理研究所
設計・監理:内藤廣建築設計事務所、KAP(構造)、森村設計(設備)
施工 :前田建設工業
竣工 :2020年12月
所在地 :東京都千代田区紀尾井町3-1
アクセス :JR四ツ谷駅より徒歩10分
東京メトロ麹町駅(2番出口)より徒歩5分
東京メトロ永田町駅(7番出口)より徒歩6分