同人誌オークション出品削除対応に対する反響へのお礼と蛇足のお話
縁もゆかりも無い私なんぞにあたたかいお言葉をかけてくださる方ばかりで、中にはわずかに希望を見出せたと仰る方もいて、行動し公開してよかったと思いました。
とはいえホントにホントにあれで解決出来るとは限らないので、もしかしたら使える手かも~くらいでお考えくださいね!
なにせヤフオクから申告に関する正式な返信があった訳ではないので!
以下、今回の反響を受けての私のながーい取り留めのない蛇足の見解。
前記事と違い、今回は説明のため同人誌出品者を広義の意味で「転売」または「お前」と呼称します。
※私が肩を怒らせている内容については9割が私が人から直接言われたものではなく、ネット上で見た様々な意見を見掛けたもので、それについて個人的な意見を述べているものになります。
反響を受けて、改めての見解
当初記事を公開した後、この手の話題は広まりやすいので正直苦言を呈する方がほとんどだろう、と思っていました。
実際、すごい速度でRPされていく度に心が掻き乱され冷や汗が止まりませんでした。
RP数が数百数千と超えていくと、当然全然同人のことなんてどうだっていいオタクなんて気持ち悪いという方の目にも止まりやすくなるので、「絶対ぇ悪く言われてる」と思うと、何度も鍵を掛けるべきかすごい迷いました。
勇気を出して薄目で読後の反応を見に行くとほぼそんなことはなく、労りのお声ばかりだったので、人のあたたかさにすごく心が癒やされました。
本当にありがたい限りです。
ただ当然、全部が全部という訳ではなく中にはほんの1個、2個ですが
「転売禁止という文言に、法的効力はない」
「売買を行った時点で所有権は買った人間に移るから、法律上作った人間が制限することは出来ない。あくまでお願いベースでしかない」
と、私の行動に対して懐疑的な反応はありました。
売買契約に関する解説先
これに関しては私もその通りだと思っています。
現行法から考えれば無理のある主張であることを承知の上で行動しました。
これまではここまでの対応をしようだなんて考えにも及ばず、今回と同じケースが昔起きていたら、たとえ知的財産権保護プログラムを見つけても申告せず諦めていたと思います。
どう考えても意見が通るわけがないのが普通だと。
ですが、前回記事に上げた同人誌無断転載に関する判例の結果を見た時、
昔なら無理でも今の社会なら望みがあるかもしれない、という希望があったからこそ、とにかくやるだけやってみようという考えに至ることが出来ました。
だっていくらその本の持ち主になったからと言って、なにしてもいい訳じゃないと思うんです。いくら法律をかざして問題なしと言いはったとしても、人としての倫理や道徳を無視してまでそれをするのはおかしいと私は思います。
また元記事の文脈からはズレてしまうのですが、ある弁護士さんが「権利を守る法律は、最低限の取り決めに過ぎない」と仰っている記事を見かけました。
この弁護士さんの記事は厳しくも希望のある言葉だな、と思いました。
事実、オークションやフリマなどネット利用者が増加していくごとにチケットやグッズ転売が問題になっていき、善良なファンが不満の声を上げたことで各企業や小売店も問題視するようになり、今では転売行為を防止するのが当たり前になりました。
また芸能人やそれに準拠する業種、個人のみならず誹謗中傷を行なった相手に対し、これまで泣き寝入りするのが当たり前だったのが、開示請求を行い誹謗中傷する人間を罰する流れが当然となってきました。
いずれも10年、20年前までにはなかった動きで、この動きに合わせて少しずつ法的解釈のあり方が変わって来ました。
誹謗中傷に関しては従来よりも柔軟に対応出来るよう法改正も行われ、22年に「プロバイダ責任法」が施工されました。
これは、「絶対に倫理的・人道的に反する行いをする人間の思い通りにさせない」という、多くの人の行動と意思の結果です。
今すぐには無理でも、ずっと声を上げ、抵抗する人が増えることで、法も人も変わっていきます。
だって、著作権法の大元が作られ公布されたのが1869年(明治2年)
そこから現行法として改定され、現在適用されているものは1970年(昭和45年)のもの。
54年前の法律がいつまでも全ての時代に適応させれる訳がないのは自明の理です。
同人誌だって、今まで奥付で警告文を書いても何の効力もないと考える人がほとんどで、今もそう考えている人がほとんどでしょう。
ですが私よりもずっと以前から、数多くの人が「それでも嫌だ」と、同人を守るためにやめてくれと声を上げ続けてくれたことで、弁護士さんによっては「書いてあることに意味がある」と見解を述べてくれる方が現れるようになりました。
文書として残っていれば、取り下げ要求の訴えが通る可能性があると言ってくれる人。それを法的に訴えられると行動する作家さんが現れるようになったんです。
私も転売する人も、どっちが間違ってるかといえば問われる意味が違うだけでどっちもどっちだと思っています。
でも問われる意味が違うだけで、こちらまで転売に訴えてはいけないということにはならないと思います。
なぜ転売してはダメかの意味も考えず、自分さえ良ければいいと同人が守って来たルールやマナーを壊すような行いをする人を容認していいとは思えない。
これまでの立ち位置を例にたとえると
原作・公式 >>>>(無限の絶対的壁)>>>> 私、転売
という感じでしたが、今では世の中や判例を見ていくと
原作・公式 >>>>(無限の絶対的壁)>>>> 私>転売
と、少しずつではありますがそういう風に見てくれる人が増えて来て、変わり始めています。
それはぜんぶ、私のように同人が大好きで同人という文化を壊されたくない人達が何度も何度も声を上げ続けてくれたおかげです。
だからいつか私がいなくなった後の世でも、同人でも発行者の意見を破れば罰があるという共通認識が当たり前の時代になって、後世の人も正しく同人活動出来る場が残っていてほしいと思って、今回意地でも解決しようと思った節はあります。
少しはそういった意味に繋がる行動になるといいなって。
こんなこと書くといきなり高尚な考えすぎて嘘くさいと思う人いるかもしれないけど。一応本心の内の一つです。
だって私が今こうして同人を愛せているのは先人たちのおかげなのに、私がその恩を仇で返すのはあまりにも非道すぎるし、後々自分が同人描かなくなった後焼け野原なんて、あまりにも申し訳ないし悲しい。
たとえそれが私の知らないジャンル、知らない人たち相手だとしても。
いつか私もその人たちの恩恵に預かる身になるかもしれないのなら、その人たちのためにと動くことは、私にとっては当然なんです。
同人のあのいつまでも終わらないお祭りの空気が大好きです。
これまでまったく知らなかった人同士なのに、隣同士になったら声を掛け合ったり、忘れ物をした人がいたら貸し合ったり、たまたま話すきっかけがあって話してみたら帰る頃には旧知の仲かと思うくらい意気投合することがあったりする。
同人の、みんな助け合いっていうあのあったかい精神が息づく場が、いつまでも残っていてほしい。
馬鹿野郎がのさばるせいで、同人イベントに出ないでおくとか、同人誌出さないネットにも上げないって人が増えてほしくない。
だから私は今後も嫌だと思ったら声を上げ暴れますし、法的に今はこの対応に無理があると思ってても「私かお前どっちが倫理と人道的に間違ってるかっつったらオメーの方だし!!!!」と手を尽くしてでも歯向かって行きます。
いやだって私は苦しみながらも好きで描いて好きで高い印刷費出した結果本と引き換えにお金を頂いてるけど、お前はそういうの一切なしでただ人が描いたもので利益出してフリーライドで美味いとこ啜ろうとしてるじゃん。
ぜってーオメーのがおかしいって思うじゃん。
作品が好きな訳じゃない・ただ横から人のを掠め取って荒らしてるだけのくせに「好きでやってるんだったらこっちも好きにしていいだろ」って文句言われても尚筋違いだしお前がおかしいことに変わりないじゃんって思うじゃん。
これでもまだ作家側あるいは作り手側の心に寄り添ったり打開策を一緒に講じたりなんてせず、ただ転売を肯定したり擁護と取れる態度で作家側に立てない人がいるのなら、その人は『自分が責任を負わない立場だからどうとでも言える人を寄り添う気のない人道的・道徳性のない浅慮な馬鹿野郎一味です』と公言しているも同然の人なので、お前もおかしいんだわと無視でいいと思っています。
公式から『お前(私)も間違えてる』と言われれば大人しく「ハイ申し訳ございません」と完全降伏しますが、転売してる人や転売寄りの考えを持っている人が「やられても仕方ない」とか「じゃあ出すな文句言うな」って言う権利はないと思っています。
私に同人やめろとか本出すなとか転売されても仕方ないと苦言を言っていいのは公式だけです。
あとついでに転売馬鹿野郎から買う不届き者改め馬鹿たれ~!?
お前も交通費が浮くから助かるとか自分さえ良ければ別にいいとかって考えは馬鹿野郎をほう助している敵だからオメーに向かっても私は文句を言うぞ~!?
大人しく通販か中古同人ショップで買いなさい。
幸い今まで自サークルに来る人でそんなこと言ってる人マジで見掛けたことないからいないと思ってるけど一応ね!?
あと私じゃなくて、他の普段通販やってない作家さんに対して文句たれてるやつもついでに言っておくぞ~!?
友達に頭下げておつかい頼むか、自分から作家さんにDMとかできちんとお伺いたてて郵便購入可能かの交渉するくらいの気概を見せなさい。
好きならきちんと熱意と根性を示せ。自らの表明をする労力すら惜しんでズルだけするんじゃない。
先人たちを見てみなさい。ネット通販もない頃同人誌の奥付にある作家さんの住所宛にお手紙したためた便箋と返信用の切手つけた封筒と郵便小為替を封入して作家さんから直に購入してたんだぞ。
どうしても欲しい物にはそれくらいやるつもりでまず作家さん本人に聞きなさい。
たとえ交渉が上手くいかなかったとしても、大半の人は熱意持ってきちんと誠意を持って接してくれた相手を無下にしたりせず、きちんと示した誠意の分だけ対応してくれるから。
ちゃんと向こう側にいる人を人間として見て対応しなさい。
それ、反抗出来るんじゃない?と思った事例について
反響の中で見掛けたお声の中でいくつかルールを守らない人のせいで「すけべブック作るのやめておこ………」っという方や「私も前に転売されたことがある」っという方の中、「私も成人向けの本出した時成人向けマークを消されて出品されたことがある」というお話を目にして目ん玉飛び出そうになった。
なに成人向けマーク消して出品って!? そんなヤツいるの!?
さすがにちょっと常識を疑う中でもトップレベルのあたおかケースにそう思わずにはいられません。画像じゃなくてお前(馬鹿野郎)の存在を消してやりてーよ。
でこの場合、成人向けじゃないと偽っての出品はどこのネットオークションでも『成人向け』は慎重に扱ってる分、一般向けと詐称し画像偽造した時点で規約上一発アウトに該当するのでみんな安心してガンガン通報して馬鹿野郎をボコボコにしてください。
そして本の発行者は、改変される前の状態の本の画像、制作画面など作り主しか知り得ない証拠を持って運営に申告すれば馬鹿野郎を一発処せると思います。息の根を止めてやってください。
成人向けはそれぐらいどこも気を使ってるものなので、もしこれで運営からの意見が通らないということであれば、運営の管理不行き届きによる未成年保護法違反のほう助と見られるので、警察に通報案件になるんじゃないでしょうか。
逆に一般向け、成人指定のない同人誌ということであれば私と似たようなケースでの対処になると思いますので、より根気がいると思いますが頑張って殴り続けてください。
たとえモラルがないヤツでも、異常なほど粘着されるとかなり嫌がるようなので効果あります。
前記事では触れるのを忘れていましたが、私は半月以上ずっと毎日馬鹿野郎が出品している私の本以外の1000件以上に及ぶ出品物、出来る限りではありますがほぼ全部通報するようにしていました。
そして毎日その通報履歴が向こうのオークション画面に表示されていたと思います。想像しただけでオワッてなりますね。私もそう思います。
ただ普通に考えてあんまりいい時間の使い方ではないので、運営に早く申告するのが一番早いです。
時間がちょうどあって怒りをぶつけたいなら不当な出品物への通報は全然やっていいと思います。一緒に殴りましょう。
奥付に載せる情報
ここまでの話を踏まえると、同人誌の奥付には事前に情報を載せておくことで困った時第三者に自分の訴えを通せる文書証拠となる。
あるいは予防になるとても大切な部分であることを再認識出来たので、改めて奥付に書いておくべき内容を整理して残しておこうと思います。
まずこれは、もしこの本に関することで何か問題があった時
「なんていう名前の本」で
「いつ作ったもの」で
「責任者は誰なのか?」
を示すと同時に、責任者へ連絡するために必要となる情報ですので奥付において必須情報となります。会社概要みたいなものですね。
次にこれは発行者が提示するルール。
任意情報ですが、ほとんどの方が必要となる情報です。
私の場合は「この本は趣味で作ったものなので公式じゃありませんよ。この本を無断で許可なしに勝手にどっかにアップしたりAI学習に使ったりとかとにかく全てのことに私の許可なしに使うなよ」
「本を捨てる時は明記してる方法でのみ捨てていいよ。それ以外のことは絶対やるなよ」
「『無断転載するなよ』を英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・タイ語」で、思いつく限りですがこのぐらいの言語域でそれぞれ言っておけば外国人が見ても通じるよね。言葉が分からなかったなんて言い訳は通じないよ。
という風に明記しています。
ここがトラブルの際、一番肝となる部分ですね。
一応海外でも転売というか、こちらが許可していない代行輸入販売のサイトがあり本の頒布料+手数料を取って行なっているものがあるというのも確認が取れています。
ただその実態が有志の熱意による善意のものなのか、それとも転売と同等の悪質な行為によるものなのか。それを行なっている国の空気感が分からないので判断しかねており、現状私はその辺りまだ静観中しているため記述しないでいます。
誰もが直接足を運べる訳では無いからこそ、手数料を払うことで人や流通を通じて本を手に入れるのは国内と変わりないですしね。
現状は有志による「どうしてもこの本欲しいから助けてくれ!!」という叫びの結果だと、なるべくポジティブに思うようにしています。
ただし今後それが悪質なものであると発覚した際には、きちんと海外の代行購入禁止の項目を追加するつもりです。
あとは自己満足でPixivのIDとマシュマロを載せています。
だいたい本で読んでる時にIDを直打ちしたり調べるのって人によっては手間だと思うので、私の場合QRコードですぐ飛べるようにして「他のやつ見たかったり何か感想とかあったらここにありますよ~」という風にしています。
個人的に、何においてもそうなんですが
「人に開示する重要な情報の記述は極力明解に。かつ読む手がこちらの意図を間違えて受け取らないよう、脳の処理やタスクが最小限になるようにして誘導するのが親切」
だと思っているので、これならおそらく大体の人に通じるものになっていると思います。
もし本作るけど奥付なにを書けばいいんだろうと迷われている方がいれば、よければご参考ください。
最後に
ここまで長々と大変失礼いたしました。
まとめると
今後何度転売されも何度も抵抗していくし
私に対して冷笑や転売を擁護する人がいればうるせぇと跳ね除けるし
今転売に困っている方々や、将来同人活動をする方々のためにも私なりに出来る限りの行動をすることで同人を守っていくつもりですよ。
そして公式から苦情が入ったら即座にやめますよ。
です。
現行法がいつまでも改正されない訳ではない、変わらず声を上げ続けて行くことに意味がある限りこの姿勢で行きますというお話でした。
以上、ここまで読んでくださりありがとうございました!