オークション禁止と書いた筈の同人誌がオークションで出品されていたので約1ヶ月間出品者と戦った話
ご報告が遅くなってしまい申し訳ありません。
こちら無事解決したので、公表と共に同志のため備忘録として残すことに致しました。
内容はタイトルの通り、約1ヶ月間ずっと私の同人誌がオークションで出品され続けにっちもさっちもいかずただひたすら怒りと悲しみと絶望を味わいながらも、解決を願って粘り続け無事至った経緯の全容。
長く仰々しく語ってる割には、すごく地味なお話です。
※法律のプロを使わずに個人で調べて対処したので情報の精査が不十分な部分があるかもしれません。
またここに記載したものと同様に対応すれば他の方も確実に解決出来るという保証をお約束するものではなく、あくまでも今回私個人はこれで解決出来たみたい?という、身内に向けての個人的な経緯説明のお話しになりますので、ご参考程度にとどめるようご了承ください。
ゴングが鳴った瞬間
2024年9月の頭ごろのことです。
ふと思いつきで自分の同人誌を検索したところ、メロン、とら、駿河屋といつも見る検索欄の中に私の既刊本がオークションサイトに出品されているのが出てきました。
うわぁ、まただよ……。と、この時はまだ呑気に呆れていられました。
というのも、オークション出品されるのは今回が初ではなく、度々思いつきで巡回しては見つけ次第コメントで警告や通報などをして出品を取り下げてもらうということを常々行っていました。
今回もこれまでと同様やらないといけないかぁ、とものすごくいや~な気持ちではありますが、いつもみたいに解決出来ると楽観視していました。
そもそも、私は同人誌を発行する際に奥付に必ず
「フリマやオークションに出品しないで」
「処分するならゴミとして捨てるか、中古同人誌扱ってるお店で売って」
と明記してお願いしています。
なので書いてある以上、それを伝えると物わかりのいい出品者は(渋々でも)無言で受け入れて取下げてくれます。
の、だが。
今回はこれまでと違い、だいぶ厄介なやつのせいで簡単に解決出来ず藻掻き苦しむ羽目になりました。
以下、出品者を馬鹿野郎と呼びます。
馬鹿野郎三銃士 vs 私
まず大前提として、私は自分の作った同人誌が処分目的に売買されること自体は禁止していないです。
新刊の即高額転売はどんな理由であろうと怒りだけど、一度読んで時間が経った本に関しては仕方ないよね、と思っています。
ただ、その処分方法にフリマやオークションだけは絶対使わないで! ということだけは念頭に置いておいて欲しいです。売るなら適切な場所に持って行って処分してほしい。
ここ大事です。適切な場所に持ち込んで 処分してほしい。
適切な場所に持ち込まない処分をするなら、シュレッダーかけて燃えるゴミとして処分してほしい。
駿河屋でもらしんばんでも、中古同人誌を取り扱ってるお店に持ち込んだっていいんです。
今は重たい同人誌を大量に抱えて池袋なり直接お店に行かなくても、配送査定してくれるところだってあるんです。
そして適正価格で売買してくれるので、高額転売馬鹿野郎のような不当な値段での売買は起こりません。よっぽど有名な方だとかアンティークコレクター品でもなければ。
というか、なんだったら自分の同人誌が駿河屋でいくら取引されてるのを見るの、ちょっと楽しい。
元値より高くなってると「これまだ在庫あるから通販サイトに誘導してあげようか!?」くらいは思うけど。まあ列記としたお店だし、既刊だし。列記とした物好きだけが行くお店だし。全然いいんです。ちょっと癪だけども。
ただわざわざそう奥付に書いてあるのにも関わらず、その意味を理解していないのか無視する不届き野郎がいました。
しかも3人も!!!!!!!!!!!
YahooオークションとYahooフリマとメルカリそれぞれにいた!!!!!なんでさ!!!!!
全員同一人物による並行販売とかだったら規約違反で通報して一発アウトだったのに。3人バラバラに存在し私の本を出品してた。
この世に文字が読めない馬鹿野郎が3人もいて、かつ今も私の本を持っているのかと思うと頭が痛かった。
しかしいかな馬鹿野郎といえど、私も鬼じゃないです。
出品を取り下げてくれれば大事にはしません。
「取り下げてね」「オッケー!」でスムーズに応じてくれない よっぽど話しの通じない奴じゃない限りは。
【ケース1 Yahooフリマ野郎】
今回一番マシな馬鹿野郎。
「この本の発行者だよ」
「奥付に記載しているオークション出品しないでという旨を違反しているからやめてね」
「販売は中古同人誌ショップに持っていってね」
こういった内容を伝えると、大抵は売る目的で出品してた馬鹿野郎は取り下げてくれるので、今まで通り対応したところフリマ野郎は無言のままスッと消えてくれました。
発行者に見つかってまで売れないところに置いておく意味はないと考えるのがごく普通ですが、ケース2と3はレベルが違いました。
【ケース2 メルカリ野郎】
ケース3に比べたらマシだけど割とおかしい奴。
フリマ野郎と同様にコメントで警告してみると、なんと返信が来ました。そして開口一番
「オークションに出すかどうか決めるのは個人の自由でしょ? 仮に本人だとしてそれを証明出来るんですか?」(原文ほぼママ)
アッ! 頭おかしい人だ!!!!
仮に本人じゃなかったとしても、書いてる内容のお願いを無視しておきながら堂々とデカイ顔して反論してくるの、頭やばすぎる。
しかも個人の自由の意味を履き違えてる。大丈夫かなこの人。
信頼し合える友達とか家族いないんだろうか…と妙に憐れな気持ちになった。
グダついても仕方ないので、メルカリ以外のも含めて出品されている同人誌すべてピクシブに全文WEB公開。
あんまり揉め事を持ち込みたくなかったけれどX(Twitter)に通報協力の願いの旨をポストし、その両方のURLを載せて馬鹿野郎に返信した。
「X(twitter)に通報協力のツイートしたよ」
「出品していた本をここに全文公開したよ。中古同人誌ショップに行った方がここより売れるよ」
以上の旨をコメントしたら、数時間後無言で出品取り下げられました。
以降、数日監視しても再出品はされていなかったのでメルカリ野郎はダメ野郎だけどまだマシな方でした。
【ケース3 Yahooオークション野郎】
いっっっっっっっっちばん悪質で最悪でした。
Yahooの取引コメントで上記のケース同様、取り下げ願いの警告を送りYahooに通報しました。
後はもうこいつが取り下げてくれれば一旦は解決。もし返信があればぶちのめしてやろうと、もうほぼ解決した気持ちでいました。
四日後、私は無言で馬鹿野郎のブラックリストに入れられた。
ブッ◯すぞテメェ!!!!!!!!!!!!!
温厚なあれれは怒った。近年稀に見る怒りだった。
嘘、スプラやってる時は結構怒ってる。
でも人に向けてこれほど強い怒りを感じたのは、小娘の頃ブラック企業にいた時以来だった。
対話に応じるつもりはなく、出品をやめるつもりもない。
もう、なにがなんでもこいつから取り下げさせなければと思った。
けど簡単にヤフオク野郎を罰せられる手段はなく、打てる手はかなり少ないものでした。
悪質ヤフオク野郎を処したいのに処せない
まずヤフオク野郎は
・匿名配送のみ
・出品物を元値よりも100円高く設定して出品
・公式同人関わらず、大量頒布されたと思しき非売品のノベルティに値段を数百円つけて販売
・24時間経過した後自動で新規出品し直すよう設定しており、取引コメントと通報歴が残らない。
を、私の本だけじゃなく約1600件ほどある同人出品物全部にかましていました。
キッッッッッッショって思わず声出た。
あまりにもせこすぎる。
大幅に金額あげると高額転売になるし、なにか指摘されても白ばっくれられるよう、やられた側がギリッギリ 嫌々諦めるラインを攻めてるの、小悪党すぎて嫌悪感が凄まじい。
あと気の所為かもしれないけど、評価欄があからさまにほとんど高評価ばっかりで、低評価や中評価がほぼなく事前に取引相手を間引いている感じもあって尚気持ち悪かった。オタクの面を被ったゴブリンだよ、もう。
悔しいけれど、手を止める訳には行かなかったので次に打てる手を考えました。
・Yahooオークションへの通報を続ける
・弁護士さんに依頼する
・古物商売法違反として警察に通報する
ブラックリストに入れられても、Yahooオークションへ通報し続けることは出来ました。
でも、買い戻しの手段はとれない。
また匿名配送だったため、馬鹿野郎の個人情報を掴むことは出来ないため弁護士さんに依頼し、開示請求から相手を特定しなければいけません。
また、今回とケースは違いますが同人誌関連で訴えれたとして著作権(公衆送信権)侵害をしたという理由での判決成功例があるので、これを元に主張出来るかもしれないと目星をつけました。
念の為その判例がこちら。
でも弁護士に依頼は金銭的に無理なので、一人でやるしかないです。
ならば古物商法違反として警察に通報してみるかと、念の為可能か問い合わせてみました。
「個人情報がなく、またせどりに該当するか判断出来ない。実店舗があればまだ可能性はあるが、ネットオークションなので警察が関与するのは難しい」
という結果でした。知ってたよチクショウ!
分かってても、心のどこかで警察ならもしかしてと思っていたので、ここで一回ぽきっと心が折れかけました。
そもそもヤフオクは一定の利用者には古物商許可証の提示を義務付けているので、万が一ずる賢いやつなら届け出を出しててもおかしくない。
Yahooへ助力を願って問い合わせてみようと思いましたが、なんとAIチャットのテンプレQAのみで問い合わせ先がない。
仕方ないので難しいのを承知でそれっぽいところに送ってみましたが、当然返信はなし。
発見から対話が断絶され、ここに来るまでで2週間が経過しました。
たったの2週間だけれど、問題が解決する手段が少しずつなくなっていくことで諦める気持ちが湧いてくるほど、だんだん参っていきました。
同人誌を諦める
もう本、出すのやめようか。
こんなことが今後また起こるのかと思うと、今立ち直れたとしても次また同じ目に遭ったら今度こそ心が折れるかもしれない。
売れるかも分からないし、もう忘れて放置した方がいいんじゃないか。
忘れて目の前の次のことに目を向けるほうが有意義じゃないか。
いろんなことを考えました。
体調のことで連載をお休みさせていただいていることもあって、現状いろんなことが停滞していたところに馬鹿野郎の件が出て来たので、尚焦りがありました。
家族にもずっとそのことで相談に乗ってもらい、負担を掛けてしまいました。
お金がない、知識もない。力になれなくて申し訳ないと家族から謝罪され、泣き言をこぼしてしまったことが申し訳なくて泣いて謝りました。
結局、解決するまでは本を新しく出すのをやめようと決意し、その旨X(Twitter)とピクシブに発表しました。
連日私が対応にあたっていることを知っている方や発表を見た方々から、悲しい、ルールを守らないやつのせいでどうしてという声をいくつも目にしました。
本当に申し訳なくて不甲斐なくて、未解決を選んでしまったことをとても後悔しました。
せめて私は早く立ち直って、新しい事に取り組んで調子を取り戻さなきゃと思いました。
頑張ろう。早く元気になろう。
そう思っていた翌日、解決しました。
え、これで解決したの?
先ほど私が出来る手の中で、一個名前を省いたものがあります。
それがYahooにある 知的財産権保護プログラム。
ざっくり説明すると、著作権者の権利を侵害されている出品物を見つけたら、申告手続きをすれば出品ページを削除してくれる取り組み。
Yahoo側が申告者を著作権者だと認めたら、出品者に警告し場合によってはペナルティを与えてくれる。
(そしてなんとこの知的財産権保護プログラムは、メルカリにもあります!!)
でも同人でも申告が可能か、やった事がある人がいるのかいくら調べても前例が全くヒットしなかった。
長いこと世間からのオタクへの風当たりの強さを感じて来たのもあり、申告したところでこの手のことは袖にされるだろうと思ってしまい(今思うとだいぶ弱気になっていた)、はじめ除外していました。
けどもう四の五の言っていられない。
同人活動をストップする決断した直後というのもあって、ダメで元々だと思って申告することにしました。
やり方は知的財産権保護プログラムに必要内容が書いてあるので、私がやった内容だけを書くと
・コンビニで住民票(免許持ってないから)を出して来て、スキャンする
・出品画像で出されていたのと同じ箇所の制作元ファイルをクリスタに出してスクショする(表紙画像で出品されてたら表紙の元ファイル)
・オークション出品を禁じている旨を記載した奥付の制作元ファイルも表示し画面をスクショし、上記のスクショと一緒に一枚の書類に収めてそれぞれなんの画像かの説明文を添える。
・申告内容に「当該商品は申告者である私が作ったもので、当該商品の中にオークション出品を禁止している旨記載している。このルールに同意したものとして売買を行っているのに、商品が不当に出品され著作権(公衆送信権)を侵害されているので削除してほしい」
という旨を事細かく書いて、書類提出と共に申告しました。
もうこれでなにもアクションがなかったとしても諦めがつく。
FGOの本編更新も来るし気分すぐ切り替えれるやろ~!あははは!と、だいぶヤケクソでした。
その申告した日の夕方
「あなたが違反商品として申告したオークションが出品者の操作にて取り消されました」というメールが来ました。
エッ!?!?!?!?!?
もう解決したの!?!?!?!??!?
夢じゃなく!?!?!?!?
ひと月ほぼずっと苦しまされた馬鹿野郎が、なんとたったの半日で消えました。
これまでの苦悩はなんだったのかと拍子抜けするほど、急にFGOが本編前倒しでやるよ!と言い出し「なに言ってんだ?」と思いながらYahooメールを見たら「出品消えたよ!」というメールがあったので二重にめちゃくちゃ動揺した。
いち早く気づいてくれたフォロワーさんからも消えてますよ!と喜んでくれているリプが来て夢じゃない!!!!と、そこでようやく我に返れました。
ただ、あんまりにもあっさり消えたので「ありがとうございますもうちょっと様子見ます!」と言ってすぐに公表するのは控えていました。
名義を変えたり別のオークションサイトに出品される可能性があったので、しばらく警戒心が抜けず今日まで定期的に監視していましたが、一切再出品はありませんでした。まさかの完全勝利です。
馬鹿野郎の手によって取り下げられたので、本当にYahoo側から通知がいったのか、それともただの偶然だったのか。
その辺私では観測できないので、今でも「この申告のおかげ!」かはいまいちハッキリ言い切れないですが、ともあれこれで本当に解決したようです。
ありがとうございますYahoo。本当にありがとう。
最後に
最後に、フォロワーさんと各位に向けて締めの言葉。
この度は約1ヶ月ずっとお騒がせしてしまってほんっとうにすみませんでした!!!!!!
また、通報協力してくださったフォロワーのみなさん本当に本当にありがとうございました!!
無事解決に至れたのも、賛同し協力してくださった方々がいたからこそ孤独な戦いではないと踏ん張れたおかげです。
本当にありがとうございました。
今回私は一つ理解しました。
馬鹿はルールを読まないから殴り続けてわからせるしかない。
今までそういう人を遠目で見て来たので知ってはいましたが、いざ直接対応してみると人間はここまで平然と他人を踏みにじれるんだと、またひとつ人間が嫌いになりそうでした。
今回法律のおかげで助けられましたが、法律がなかったら危なかったくらい強い怒りを長いこと抱えてどうにかなりそうになったので、今後こういうことが起きないよう一層ぎっちぎちに締めれるようにしていきます。平穏に生きたいので。真っ当に。
一身上の都合ですぐにでも同人活動が出来る状態という訳ではないので、現状大きく変わることはないですが、体調が落ち着いてお仕事復帰&本を作る余裕が出来たら、また同人イベントに新刊持って参加したいと前向きな気持ちを取り戻せました。
なので馬鹿野郎に向かってキレて嘆いてくださったお方。
次の参加を心待ちにしていたお方。
ちょっと先の話しになってしまうけれど、ゆったりリラックスして未来で待っていてください。
そしてたまたまこの備忘録を見つけて読み、今転売に悩んでいるお方。
たくさん傷ついて、どうしようもなくなって、藁にも縋る思いでもしかしたら読んでいるかもしれない。
私はたくさん傷つきながらも諦めず戦う見知らぬあなたのことを、本当に素晴らしいと抱きしめたい気持ちです。
大丈夫です。馬鹿野郎は、地の果てまで追いかければ、絶対殺せます。
今回の私のケースは特殊すぎてあなたにも該当出来るかは分からないけど、もしかしたら解決出来るかもしれない。
大丈夫ですよ。手続き自体は案外簡単ですから。
絶対息の根を止めてやりましょう。
以上。長々と長文失礼いたしました。
これにてこの話は終話となります。
以下、蛇足ですが私がフリマ・オークション出品を禁止にしている理由と見解についても記載しておきます。
余談 同人誌のオークション出品禁止の理由 ~発行者側のリスク~
同人誌はそういうものだから。
で、終わるのはあまりにも乱暴なので、私なりにオークション出品される事で起きる発行者と購入者双方のリスクを明記しておきます。
なんでこんなにオークション出品しないで~! と私のみならず方々で言われているかというと、まず結論としてはオークションに出されてしまうと『発行者本人がコントロール出来る範囲を逸脱されその先で問題が起きてしまう可能性が高い』から。これに尽きます。
どんな問題が起こるかというと
1.オークションは、同人を知らない人の目につきかねない。
2.成人向け本だった場合、年齢確認が出来ないため未成年者が購入してしまう(※これが一番危ない)
色々あるけど、わかり易くでっかく分けるとこんな感じ。
そもそも前提の話になってしまうのですが、同人活動ってあくまで公式のお目溢しがあるおかげで出来るんですよね。
ファンが公式を愛してくれている一環だからと、見逃してくれているんです。
昨今は公式がガイドラインを明記してくれたおかげで、同人活動というものはかなりオープンになりました。
けど本当は、法律的には解釈を良いように行ってもだいぶ かなり 真っ黒寄りです。
著作権法については同人やってると耳タコ並に聞いて存じている方が多いので省きますね。存じあげない方は別途お調べくださいね。
法律上、同人誌にも二次的著作物権はあります。
しかし本来の著作権は原作者・公式にあります。
原作者・公式は法律的に同人制作者を罪に問えます。
しかし作品を購入したりファンアートを描いたりなど、ファンコミュニティの交流の内の一つとして見逃してくれているおかげで、今日まで同人というものが成り立っています。
なんなら次世代のクリエイターがそこから出て来てくれるからと許容してくれている会社さんが多く、そのおかげでもあります。
けれど公式がその同人誌や活動が過度にブランドイメージを傷つけるもの、売上に影響が出るものと判断した場合、たとえ発行者に全く悪意があろうとなかろうと法的に訴えられる。
実際過去それで訴えられたという例を見てきました。
だから公式を貶めている意図などないのだと。
あくまでもファン活動の範囲で、公式にご迷惑をかけたい訳ではないのだと。
同人を知らない人が見ても混同しないようと。
ものっっすごい気をつけているんです。
そのために、私自身同人誌を発行したり同人グッズ作ったりする時は
「これはファン活動の一種の制作物であり、公式と一切関係ありません」
「unofficial(非公式)グッズです」
という文言を必ずどっかしらにつけます。
グッズは特に危ないので絶対です。
頒布場所も同人イベントで行い同人誌を扱う書店に委託するのも、同人というものがどういうバランスの上で成り立っているものなのかキチンと理解し守る意思のある同志の元にのみ渡るようにすることで、トラブルに発展しないよう制御出来る範囲のみに留めています。
「そんな言うて二次創作なんだから、公式と非公式の区別ぐらい誰だってつくんだから大丈夫でしょ~!」と思う人はいるでしょう。
そうだね、オタクコンテンツに寛容で優しい人ならね!
ここで1のお話。
オークションは同人を知らないの人の目につきやすい。
一般向けだろうと成人向けだろうと、一般利用者の多いオークションはちょっとした経由で目につきかねない。
同人誌やグッズの取り扱いショップも相当数いますが、オークションサイトの場合本来省かれる筈のオタクコンテンツに理解がない人・敵視している人が存在しています。
また、絵柄の区別というのはかなり特殊技能で、同じオタクであっても、同じキャラクターが並べられた絵に対し「これは◯◯さん、これは△△さんの絵」という風に、判別がつかないタイプが存在します(うちの家族がそのタイプのオタクでした)
そんな公式と同人も区別がつかない、オタクに不寛容な人に、もし何かのきっかけで見つかったら?
もし、その人がそれで不快な思いして、行動力まであったら?
公式、あるいは発行者に直接突撃までする事態になったら?
内容と事態の大きさによっては公式はそれに対応せざるを得なくなり、発行者の元に警告と法的処置を行います。
そうなれば、私は同人活動を辞めなくてはなりません。
私は気をつけていたのに辞めなきゃいけないの!?
悪いのはルールを破ったお前(出品者)なのに!?
となるわけですね。
下手すると私のせいでそのジャンルどころか、全てのジャンルの同人そのものが禁止され壊されてしまいかねない危険性を、馬鹿野郎のせいで起こってしまうかもしれないんです。
マジで最悪です。
そして2。
私は成人向けを出さないのですが、ここで書かない選択肢を取るには
あまりにもデカすぎる爆弾の話なので、読んだ方の未来の安全のためにもあえて書きます。
成人向け。言わずもがな未成年者は買っちゃいけない物。
そんな未成年者が、年確なしに買えてしまう。
そう、オークションならね。
こっっっっっわ………………………。
しかも発行者がいくら対策していても倫理観のない出品者が出品してしまったら発行者のコントロール外で青少年保護育成条例に違反………。
それで購入者の未成年者が自慢げに武勇伝と語った日にはもう…………めちゃくちゃゾッとする話です………。
少し事情は違いますが、実際メルカリで成人向け本と知らず購入者してしまったお子さんが扱いに困ってとりあえず保管したところ、親御さんに発見されてしまったというケースがあります。
親御さんは同人や転売を知らなかったため、転売した出品者本人と連絡がつかなかった際 作家さん本人のところに返金対応を求めると同時に、出品者の関係者なのか。未成年者に購入させるとは何事かという説明を求める問い合わせがあったそうです。
一時期X(Twitter)で人伝に流れて来た話で、まだ最近の話です。
発信者の方曰く、作家さん本人はこの件があって活動を辞めてしまったそうです。
もう最悪中の最悪のケースです。
あくまでも同人活動は外に持ち出されるものと想定していない、内輪で楽しむためのものなのにも関わらず出品者のせいで外に持ち出される。
発行者側の視点からオークション出品されるということは、自分がいくら気をつけていてもコントロール外に出される。
コントロール外で起きたルール違反を、ルールを違反した転売者じゃなく発行者自身が負いかねない。
だから、オークション出品はしないで下さいね。
書いてあるルールを破らないでくださいね。
同人誌のオークション出品禁止の理由 ~購入者側のリスク~
ここまで聞くと、発行者に比べて購入者が出品した場合リスクってそこまでなくない?
と思われるかもしれませんが、購入者が処分目的でオークションに出品した場合「発行者から警告され法的に訴えられる」以外にも、リスクがあります。
それが上記のヤフオク野郎の時にも記載した古物商法。
もし古物許可証のなく中古販売した際、それが営利目的と判断されると法律により罰せられる、というものです。
中古販売は必ず"古物営業法"と呼ばれる法律を遵守しなければならず、営利目的に運用する時は実店舗・ネットオークションに限らず、必ず古物許可証というものを取得しなければなりません。
基本個人の範疇であれば問題ないのですが、たとえば大量の中古をオークションに出品したり、元値より不当に高額な値段で出品したり、お店みたいに経営が成り立ってしまった場合。
「営利目的の売買をしている」と判断され通報されれば、法律違反として3年以下の懲役、または100万円以下の罰金に処せられます。
中古販売を行っている店舗はほぼ確実に 違反店舗でないかぎり必ずこの許可証を取得していますので、私は処分する際は安心して中古同人誌取扱のお店に持ち込んでください、という誘導をしています。
ただネットオークションの場合、よほどのことでなければそこまでの事態になるよりも先に発行者に訴えられるので、ケースとして聞くことはないと思います。今回の私のように警察が介入しないということもあります。
ですが個人となるとどうしても、同人誌をオークション出品する場合著作権法以外ではこの古物営業法によって罰せられる可能性があるかも、という懸念点は必ず残るので、取り扱いには注意が必要となります。
私の本を買った人がそういったトラブルに巻き込まれないように、という意味もあって私はこのルールを制定しています。
まあ発行者からやるなって言われたことをやる馬鹿野郎でなければ、忘れていただいてぜーんぜん大丈夫です!
以上! 本当の本当に終わり!