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野焼きの季節

今日2024年3月31日はどうやら観測史上一番暑い3月の気温だったようです。日差しが強くて日傘を差しながら歩きました。
以下の文章は2月の18日にブログに書いた文章なので季節が少し逆戻りしています。

さいたま市に引っ越してきて初めての春です。以前住んでいた北海道ではまだまだ寒い時期ですがここ数日は全国的に暖かくて一気に春を感じています。
自転車で河川敷を走っていると黒煙が上がっているのが見えました。野焼きです。今まで住んでいた土地ではあまり見ない光景だったので新鮮です。
昨日も自宅の窓から野焼きの煙が見えました。雪が降った日から一月もたっていないのに。

雪の日に枯れていた沼の上にも雪が積もっていて油断していたら沼に膝下まではまってしまい、かなり抜け出すのにもがいてどろどろの姿で家に帰りました。家族に「くさい...」とあきれられ、泥が固まると落ちなくなるからとすぐにお風呂場で泥を流して服も靴も洗ったのですが、一度洗っただけでは泥炭の臭さは抜けず2回洗いました。 なんで沼にはまったかというと、久しぶりにみる雪にちょっとわくわくしてしまったのです。北海道の雪とは違うけど日常の景色が雪で一変するとわくわくします。さいたまの雪にはさいたまの雪からしか味わえない興奮があるのです。

雪の楽しみは動物の気配を足跡で感じられること。上の写真は野良猫の足跡かと思うけど、下のは妙に爪痕が鋭くて猫じゃない気がします。

なんで沼にはまったかというと冬になると沼の水が涸れていたのですが、その上に雪が積もっていたので北海道で冬に森を歩いていた感覚になったのだと思います。北海道で冬になると、夏では歩けない場所も深い雪に覆われてスキーを履くとどこでも歩けて、道がなくても動物のように自由に移動できる感覚が楽しく、ブーツで浅い雪なのに不用意に歩いてしまいました。エナガの声がしたのでつい雪の積もった沼の上を歩いて最短距離でエナガに近づこうとしたら膝下までずぼっと右足が埋まり、前に進む方向に重心がそのまま移動したため左足も膝下まで埋まりました。まずいと思ったのですがまず左足を力を込めて抜いたけどそのまま一歩下がってまた膝下まで埋まってしまいました。

ここでちょっと焦ります。右足は左足を抜くときに力を込めたためさらに深く沼に埋まっています。地面に垂直にかかっている重心を分散させなくては脱出できそうにない、雪に埋もれてしまったときと同じだと考えてとりあえず自分が歩いてきた方はまだ地面がちょっとは固いはずだと尻餅をつきました。もうどろどろだけどしょうがないです。

次は深く埋まってしまった右足を抜こうと力を込めます。腿に力を入れて精一杯足を上に上げようとしますが全然ダメです。
もう臭くて汚いけど右足の埋まっているところの泥を掻き出すしかないと手で泥炭を掘っていきました。手袋しててよかった。雪だから寒いからしてたけどこの泥きっと生き物のいろいろなもの混ざってるんだろうな。臭くてばい菌だらけだ。
家族に電話して助けてもらうことも頭をよぎったけど、こんなのどうやって助けたらいいかわからないし、スマホ取り出して泥が充電のとこに入って壊れたら嫌だしまだ大丈夫だと頑張った。

手が足の甲に触るまで足の周りの泥を掻き出すとなんとか右足が抜けました。また埋まらないように尻餅着いた体制で後ろに仰向けになるような感じで体重を一点にかけないようにして。

左足の方は掘り出さなくてもなんとか泥の上に座りながら抜くことができました。

どろどろになりながらなんとか家に帰りましたが、途中雪かきしてる人などになんとなくみられてる気がして情けなくて早く家に着きたいと思いながら、でも気持ちが落ち込みすぎて早歩きもできなかったな。

どろんこハリーの気持ちだけど、ハリーは臭い沼に落ちたわけじゃない。

野焼きを見て季節が変わったの感じて、雪の日のことを思い出してしまった。

梅だけじゃなく河津桜が咲いてるのも見かけて花粉で目が痒いけど、昼間に散歩してる犬が幸せそうで、ひなたぼっこをしてる猫も幸せそうで春はいいです。

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