犬エイドのこと
冬の間、各地でマラソン大会が盛んに行われていました。
私もコロナ禍前まではマラソン大会に出場していました。ただ、気管支喘息がでるようになったのとトレーニングするのが辛くなったの両方で「もう大会に出るのはやめる」と言ったのが2020年の1月でした。1月というのは毎年出ていたマラソン大会の申込のある月です。6月に開催される大会の申込が1月なのですが、自分が出るのをやめると言わなくてもその年からコロナ禍でほとんどの大会が中止となっていきました。今年は久しぶりにフロストバイトという横田基地での大会にでました。見出しの写真はそのときのエイドのバナナです。
マラソンを始める前はトレイルランニングの大会に何度か出ていました。山の中を走る大会です。登山道の途中などでもありがたいことに応援してくれる人たちがいます。
犬好きの私は「この坂の上に犬が居てくれたら頑張れるのに」などと馬鹿なことを言いながら走っていましたが、この馬鹿な願いを叶えてくれる人たちがいます。
それは犬を連れて観戦してくれている人です。
山道の急な坂道で犬を連れて、犬を掲げて応援してくれる人に私は引き寄せられていきます。人なつっこそうな犬は笑顔のような表情で私に尻尾を振ってくれます。触らせてもくれます。こういう犬を私は「犬エイド」と呼んでとてもありがたく癒しをいただいてまたレースに戻りました。
「犬エイド」という言葉を使っているのは多分自分だけではないかと思います。エイドというのはその大会が公式でコース状に設置してますが、それとは別に私設エイドという個人で出場選手に飲み物や食べものなどを配って応援してくれる人たちがいました。もしかしたらコロナ禍後は感染対策でこういったものは禁止されているか自粛されているかもしれません。
さいたま市に引っ越してきたのは去年で、それまでは10年以上北海道にいました。マラソン大会は北海道の大会しか出たことがないのですが、長距離の大会だとその土地のお店が大規模な私設エイドを開いてくれてたり、選手をおっかけて何度も飴を配ってくれてる子供が居たり、コーラを配ってくれたりいろんな人がいろんな方法で励ましてくれます。エアサロンパスを吹きかけてくれる人も居て、「お願いします...」と行くと3人に囲まれて3方向から足に吹きかけてくれたこともありました。犬エイドは飼い主に抱っこされてるのを観て通り過ぎるだけで癒やされました。私設エイドの人は自分の知り合いでもない、レースに出てるだけの自分になんて親切にしてくれるんだとありがたい存在でした。
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