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お手伝いは大変。それでも行くのは「第二のふるさと」ができるって実感したから。【おてつびとインタビューvol.25】

おてつびとプロフ_中井美伽

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繫忙期や人手不足で困っている地域の方のお仕事をお手伝いしながら旅をする「おてつたび」。忙しい時期のお仕事のお手伝いは大変なことも多いです。

今回お話を伺ったのは、休学をして九州地方を旅しながらおてつたびに4回参加した中井美伽さん。

大変なお手伝いだから学べることがあるし、何度も帰りたいと思える「第二のふるさと」を作ることができる。そんな中井さんのおてつたびでの経験をお伺いしました。

●基本情報●
おてつたび先:農家民宿あんちゃん家
行き先:佐賀県・鹿島市
期間:2021/10/22(金)~2021/10/25(月)
お手伝い内容:伐採した木の片付け等
詳細:https://otetsutabi.com/plans/577

おてつたび先:中山牧場、要太郎
行き先:佐賀県・玄海町
期間:2021/11/5(金)-2021/11/12(金)
お手伝い内容:中山牧場(牛の世話等)と要太郎(清掃・食器洗い等)のコラボおてつたび
詳細:https://otetsutabi.com/plans/503

◆地元の滋賀にもこんなに魅力がある

おてつたびは2020年にコロナが始まったのがきっかけで参加しました。2020年の3月から半年間ドイツ留学に行く予定が、出発の5日前に中止になって。

中止の連絡が来たときはすごく泣いたんですけど、次の日にはじゃあ世界一周行こう、ってなぜか切り替わったんです。ただ、世界一周に興味を持っても、自粛自粛って言われていて海外に行くのは難しい状況。じゃあとりあえず近場を旅してみようと思って、地元の滋賀を旅することにしました。

地元の滋賀を旅してみたら、さまざまな魅力があることに気づきました。自然も豊かだし、ご飯がおいしいところもたくさんある。私が22年間生きてきた地域でも気づいていなかった魅力がたくさん詰まっているって気づいたんです。

地元でさえ知らないことがたくさんあるなら、きっと日本全国には魅力の知られていない地域がたくさんあるはず。まずは日本の地域を知りたい、と思って休学を決意しました。

休学が始まったら、九州地方と中国地方を一周しながら行きたい場所に行ってさまざまな経験をしたいと決めていて。いろいろな経験を得るための手段としておてつたびを活用しようと思ったんです。旅をしながら、現在地から行きやすい場所・日程で、やってみたいおてつたびにはすぐ応募していました。気づいたら4回もおてつたびに参加していて、自分でもちょっとびっくりしています。

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◆古民家を営むって大変!

もともと古民家が好きで、古民家で人を迎え入れたり、そこを拠点としてなにか活動できたらいいなと思っていました。ちょうどコロナが始まったときくらいに、古民家で民宿を営んでみたい、自然豊かな地域に住みたいと思い始めたんです。

大学3〜4年くらいになると就活があるじゃないですか。そのときに、都会か地域で働くならどっちがいいかなって思ったときに、断然地域の方がいいなと思ったんです。地元には琵琶湖があったりして、やっぱ自然って落ち着くし、癒される。

実際旅に行ってみても、自然豊かなところに行くとやっぱりいいなって感じました。将来どこに住みたいかってなったら、自然豊かな地域に住みたいと思ったんです。

ただ、農家民宿やゲストハウスといった宿のおてつたびにも参加して、理想としていた古民家を運営することや、自然に囲まれた生活をすることの大変さを実感しました。

実際におてつたびで大変だったことの1つは、佐賀県玄海町の民宿でのお仕事。朝の清掃は部屋数も多くてとても大変で、民宿を運営するためのお仕事の多さ、大変さを実感しました。

初めてのおてつたびだった佐賀県鹿島市の農家民宿あんちゃん家は、民宿のプレオープンのお手伝いだったんですが、畑の上に転がっている丸太を撤去するっていう作業があって、体力的にもハードでした。

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お仕事内容の大変さだけではなくて、おてつたび先の方と話していると、お宿を新たに始めるための費用がとても大きいということも知りました。一緒に役所へついて行って、事務的な手続きの過程をちょっと見学させてもらったり。実際にオープンする過程を見る機会ってなかなかないと思うので、貴重な経験でした。

民宿をオープンするまで、そして運営してからも大変なことがたくさんあるんだっておてつたびに参加して実感しました。それを知った上で本当に私は民宿をやりたいのか。古民家を活用して何をやりたいのか。自分の夢を改めて考え直す機会になったと思っています。

◆話ができたから、お手伝いも頑張れる

おてつたびでは大変なこともありましたが、それ以上におてつたび先の方やおてつびと仲間とお話ができたことが一番楽しかったですし、印象に残っています。

私が初めて行った佐賀県鹿島市のおてつたびは他のおてつびとがいなくて1人だったので、受け入れ先の方とたくさん話をしました。おてつたびの話や、将来の夢とか何かに対する考えとか、自分のプライベートな部分も一緒にいる時間が長かったからこそ、さらけ出すことができたなと思っています。

なぜ地域でそのお仕事をしているのか話を聞くと、大変なお手伝い内容もより頑張ろうと思えました。お互い真剣に話ができたからこそ、すごく仲が深まりましたし、涙が出るぐらい別れが悲しかったです。

結局、鹿島市にはおてつたびの2週間後に再訪して、佐賀県内を案内観光にしていただいたんです。お別れしたときは当分会えないだろうと思っていたので、まさか二週間後にお会いするとは思ってなくて、とても嬉しかったです。

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他のおてつたびでは、おてつびと仲間と交流できたのも楽しかったですね。佐賀県玄海町のおてつたびは2人募集で、私ともう1人おてつびとの方がいたんです。話していたらまさかの全く同い年で休学中だったんです。

休学しているからこその悩みを話したり、アドバイスをもらったり、共感できることが多かった。おてつたびやっぱ面白いよねとか、いろいろ話ができるっていうのが楽しかったし、今もたまに連絡しています。

◆日本全国に会いに行きたい人がいる

おてつたびに何度も参加していたのは、「第二のふるさとが作れる」って実感したからですね。
おてつたびに行ったら、いろんな地域が何度も帰りたい地域になりました。

せっかく休学して日本全国行くなら、ただ何かを見たりして帰る形の観光ではもったいないと思っていたんです。せっかくならその地域のことをできるだけ深く知りたい、また帰ってきたくなるような場所にしたい。地域との理想的な関係性を作れるのがおてつたびだと思います。

第二のふるさとができるっていうのは、地域の人に会うために帰りたくなることだと思います。その地域にその人がいるだけで帰りたくなるっていうのは、とてもあたたかいこと。おてつたびがもっともっと広まって、たくさんの人に日本全国いろんなふるさとができたら、心に余裕もできるし、すごく楽しくなるんじゃないかなと思います。

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ただ、日本中を旅して地元の滋賀に戻ってくるとやっぱ地元もいいなと感じますね。

お手伝いに行って、さまざまな地域の魅力を知るじゃないですか。でも、地域の方にこれ素敵ですね!って言うと意外と「え?そう?」みたいに言われることが何度もあって。それを聞いていたら、もしかしたら地元の滋賀にも当たり前すぎて隠れてしまっている魅力ってたくさんあるんじゃないかな、それをこれからまた探してみたいなって思うようになりました。

おてつたびで馴染みのなかった地域の魅力や素敵な地域の人と出会えたからこそ、地元のことや自分のことをもっと知りたいなって感じています。地元の滋賀県でおてつたび募集していたら、ぜひ行きたいな。

今は帰りたい地域、会いに行きたい人が多すぎて困っています。まだ九州・中国地方でおてつたびしただけなのに、こんなにも帰りたい場所ができたんです。これからまだまだおてつたびに行って、日本全国すべて好きになってしまおうと思います。(笑)

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おてつたびでのお手伝いは大変なこともありますが、中井さんは「また帰りたくなる第二のふるさとをもてるって本当に貴重だと思う」とおっしゃってくれました。

いろんな人に日本全国いろんなふるさとができたら、心に余裕もできるし、すごく楽しくなる。たくさんの方がそんな地域をおてつたびで作ってくれるといいな、と思っています。

中井さん、ありがとうございました!

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⭐中井さんが訪れたおてつたび先

◆佐賀県オフィシャルサイト
https://www.pref.saga.lg.jp/
◆佐賀県観光協会公式サイト
https://www.sagabai.com/
◆佐賀県観光連盟公式サイト
https://www.asobo-saga.jp/

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