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ド文系OLが気象予報士試験に2回で合格した話

2022年に第57回気象予報士試験に合格しました。
今回は初めてnoteを書くのですが、自分への備忘録としてバーっと気象予報士合格までの道のりを綴ります。
勉強を初めてから合格するまでの1年半を振り返ってみました🌤

もし需要があればもっと詳しく書いてみようかな…と思います。
こんなのでもやってみたら受かったんだから受けるか悩んでる方、勉強中の方に見ていただけたら嬉しいです😊

🌤ざっくり時系列🌤
2020年9月 勉強開始
2021年8月 初受験(第56回一般・専門合格)
2022年1月 2度目の受験(第57回実技試験合格)
2022年3月 合格発表、気象庁へ登録


気象予報士試験に出会うまで

私が気象予報士試験を受けてみようと思ったのは、2020年の9月頭です。コロナ真っ只中で私の会社は大きく打撃を受けました。
そんな中で気象予報士の勉強をはじめた動機は、毎日自宅で眺めていたテレビでした。天気予報のコーナーをぼーっと見ていて、
「お天気ってどうやって予想するんだろう?なんか面白そうだから勉強してみよ〜難しいらしいけど時間あるし話のネタにもなりそう」でした。なめてますね(笑)

とはいえ、ド文系な私に受かる訳ない…そもそも理解出来るか分からん🤷🏼‍♀️という不安はありましたので、勉強を始めるまで数日迷いました。

というのも当方帰国子女で英語は割と得意、国語もなぜか成績が良くて得意科目でした。
しかし、理系科目は壊滅的。小学生の算数で躓き1教科のみ塾へ通うほど。高校の数学は赤点講習の常連でした。理科も物理は特に苦手で、科目選択できる時は必ず避けていました。

そんな私ですので自信は全くありませんでした。でも気象は面白そう…とりあえず勉強してみて、もし試験を受けられそうな知識がついたら受験しようという気持ちで参考書を買いました。


予報士試験の勉強をはじめる(2020.9)

早速本屋とAmazonで人気のあったこちらの参考書たちを入手しました。

こちらがオールスターズです。後にも先にもこれ以上の参考書は購入していません。

はじめに、気象予報士試験には3つの科目があります。
1.一般知識
2.専門知識
3.実技試験

一般、専門知識はまとめて学科試験と呼ばれ、試験ではこちらの両方が合格点(大体11/15問以上で合格)に満たないと、実技試験は採点すらしてもらえません。

あ、ちなみに友人にこのシステムを話すと、よく「実技試験って何するの?予報するの?」と聞かれますが、実技とは言っても筆記試験です。
ただ、「50字以内で答えよ」とか文章を考えて書くものが多いので、理系分野ながら国語の試験とも呼ばれています。


まず、気象学はおろか物理も数学も大の苦手である私は、写真左上の「よくわかる気象学」を読みました。
こちらはイラストや写真をたくさん交えて、気象の基礎中の基礎を優しく教えてくれます。
こちらの本がなかったら次に読む参考書はきっとただの暗号だったと思います。

こちらを理解出来るまで読んだら、いよいよ学科試験の勉強に取り掛かります。「らくらく突破シリーズ」には大変お世話になりました。こちらの一般、専門と読み進めつつノートを取りつつ、少しずつ知識をインプットしていきます。
学習開始から半年を目処に、これも2周ほど読んで理解出来るようにしました。


いよいよ問題演習へ…そして壁にぶつかる(2021年2月頃〜)

学科の知識をとりあえず詰め込んだところで、実技試験の勉強に入る前に、一度問題演習に取り組むことにしました。

画像左下の「気象予報士試験精選問題集」を使って、自分の実力を知るため、学科問題を解き始めました。

しかし、ここで壁にぶつかります。

「全然分からない…選択肢全部似てない??」

当たり前ですが、参考書を読んでもいきなり問題をスラスラ解けるようにはなりません。
ここで、私は過去問の大切さを知りました。(迫真)

そこで大変お世話になったのが、予報士試験受験生御用達の「めざてんサイト」です。

過去10年分の試験問題と解説をなんと、無料で閲覧できました😯(現在の運用はわかりません…)
しかも試験前数ヶ月は毎日メール配信にて問題の解説動画なんかを送ってくださいます。
お金取っても良いのに…と思いますが、大変良心的なサイトです。

合格する第57回試験まで毎日こちらのサイトに入り浸り、隅から隅まで解説をチェックさせていただきました。本当にありがとうございます。🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️

こうして過去問演習をアホみたいにする事で、出題傾向が掴めるようになり、正答率もぐんぐんアップしていきました。


いよいよ実技試験…ひたすら演習の日々(2021年4月頃〜)

学科試験のコツを掴んできたところで、いよいよ難関の実技試験へ…!
参考書を一周読んだあとは、ひたすら過去問を解いていました。
でも、これが大正解だったと自分では思っています💯

記述問題がほとんどの実技試験、解読する資料も多いし計算問題もあるしで本当に時間との戦いです。
過去問をやり始めた頃は全く時間が足りませんでした。
下手したら大問1つ残してタイムアップなんて事も……

だからこそ場数を踏むことが大切です☝🏻
試験本番は緊張やら焦りやらで練習よりも時間がなくなってしまうもの。なのでせめて練習では時間に余裕を持って解き終わりたいものです。

ひたすら過去問演習。
過去20回分くらいの実技問題を4周ほどしました。
途中でなんとなく答えを覚えてきてしまいますが、考え方が理解できればそれでも良いと思います。点数を稼ぎやすい文章を書く練習にもなりますしね。

こんな感じで初めて試験を受けるまで、だいたい週4回3時間ずつ、1年弱勉強しました。


はじめての試験 第56回(2021年8月)

さて、ついに初めての試験です。
会場は東京大学。どきどきわくわくしながら会場へ到着。

会場に足を踏み入れた感想は

「ほとんどおじさんじゃん、、、(小声)」

意外とここでびっくりしました。
お手洗いも女子はスイスイ並ばずに入れるのに男子は列を成している、よく見る公共の場のお手洗いとは逆転の現象が起きていました。

そしていよいよ試験開始です。
まずは学科試験ですが、私学科の問題解くのめちゃめちゃ早いので30分以内で終わっちゃいます。(この時間実技に充てたい、、)
でも退出するのももったいないので5回は見直しをして、後はボーッとしてました(笑)

「この問題は絶対合ってる」「この問題自信ない」など印を付けてなんとなく自己採点をしたりとか。

この時の一般は14/15で好成績でしたが、専門知識が本当に危なくて
知識は合っているのに問題文の意味を取り違えた問題が2問ほどありました。
日本語ムツカシイ🥺
そんなこんなで専門は11/15でギリギリ合格でした。

実技試験は初めてで本当に焦りました。常に時間との戦い。
とにかくスピード命で解いたけれど、時間はギリギリ間に合ったくらいでした。

結果はもちろん不合格。
しかし幸運にも初回で学科試験は両方合格していたので、あとは実技に専念できます。

この頃から丁度仕事が忙しくなって平日は毎日残業だったので、本当に学科受かっててよかった……


2度目の試験に向けて(2021年10月〜)

2度目の試験は1月。合格発表の10月から意外と時間がありません。
そして仕事も忙しく、出張も多い。

正直、土日しか勉強出来ませんでした。
平日は通勤電車で暗記ものの知識確認やその日の天気図を見たりするようにはしていましたが、机に向かうことは難しく、かなり焦っていました。

そして、前回の敗因を落ち着いて振り返ってみると

過去問やりすぎなのでは?

と気づきました。もちろん過去問はとっても大切ですが、何度も解いていると答えまでは覚えていなくても考え方や答えの導き方は覚えていくもの。
1周目で間違えて解説をしっかり読んだ問題はなおさらです。

過去問の正答率は8割越えくらいになっていました。
でも本番出来る気がしない…。

そこで、初めてスクールのお力を借り、模試を購入しました。
初見の問題に挑むのです。

すると、やはり全然解けない…
過去問がスラスラ解けていたのが嘘のようです。

新しい問題を知ることはとても大切で、模試買っといて良かったな…って思ってます。

2回目の試験までは、模試を反復して解いたのと、過去問演習を引き続き。これくらいしか出来ませんでした。
正直自信は全くありません。


2回目の試験 第57回(2022年1月)

勉強不足に不安を感じながら試験へ。
実技のみの受験で午後からなので朝はゆっくりスタバでブランチしました。(どうでもいい)

毎度ながら会場での男性比率に驚きつつ試験を終えます。

手応えとしては、また時間に追われながらギリギリで解き終わったので微妙なところでした。
しかも新しい形式の問題もあり、「また勉強しなきゃな…」というのが正直なところでした。

でも時間内に解き終わったし、前回より冷静に考えられた気がしたのでまあしょうがない!と開き直って帰宅し、解答復元だけ行って後は公式の模範解答の発表まで勉強しないことに。

約2週間後、解答発表があり自己採点しますが、結果はボロボロ…。
記述式なので正確とは言えませんが、実技1が50点、実技2は64点くらい、、
どう考えても落ちたと思ったのでもう諦めて8月に向けて勉強する覚悟を決めました。


合否発表の日 そして人生の転機となった日(2022年3月11日)

ついに合否発表です。当日は平日で仕事だったので、忙しくて合格発表(10時)の瞬間には見ませんでした。どうせ落ちてるし。

そしてお昼休み、まあ一応見とくか…と合格発表のページを開く。
番号を順番に見ますがやはり見当たりません。


(この時なぜか表の中の1列しか見てなかった。そりゃ無いよな…)

ざっと見て、「無いわ」って思ってふと横の列に視線を移すと…
え?あるやん!?!?え?幻??

本当に信じられませんでした。
信じられなくて、隣の席の上司に確認してもらいました。(笑)

それでもなんだか受かってるっぽい。え?なんで?って気持ちでした。(今もなんでかは分かりません。笑)

そしてこの日は予報士試験とは別にもう一つ事件が起こりました。

大企業ゆえ普段会えないような会社の役員とたまたまお話する時間があり、そこで行きたかった部署への転換を勧められました。
いつか社内受験をして転籍したい…と思っていましたが、試験の難易度が高い上にまだまだ若手だったので遠い未来の話としか考えていませんでした。

この日の出来事がきっかけで私は社内試験を受け、無事に合格し異動しました。(ここでも色々ありましたがいつかお話しようと思います)


さいごに

ダラダラと語ってしまいましたが、文系で独学にも関わらずなんと2回目の受験で合格してしまいました。

2回目というと凄いと思われがちですが、その分学習期間も短いので、長年勉強されている方よりも知識量には不足があります。合格したのも運だと思ってます。

でも毎日興味のある勉強に取り組むことが出来たのは、とても良い経験でした。
物事の仕組みを知ることが好きな私は、身近な気象現象がなぜ起こるのか?を知ることで、楽しく勉強ができました。

そしてやっぱりこの登録証が届いた時はとっても嬉しかったですし、達成感がありました。
実は合格後の気象庁への電子申請もかなりの難関でしたので…(知りたい方がいればお知らせください)

ちなみにこの1ヶ月後に、防災士資格も取得しました。

せっかく取得した気象予報士資格、私は趣味のような感覚で受けていたので、どのように活かしたいかは合格するまで考えられていませんでした。
結果的に現在の仕事につながっていますが、他の活かし方もしたいな…と考えているところです。

周りに気象予報士資格を持つ人は(今の部署に配属されるまで)知り合いに1人もいませんでしたので、少なくともめちゃくちゃ話のネタになります。
そして、試験の難易度が高いというイメージだけは皆さんあるようで、凄いね〜と言っていただくことが多かったです。

今後は、せっかく取得したスキルを保つこと、知識のアップデート、そして知識を活かせる場の確保に努めたいところです。


ここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました!
少しでも参考になれば、嬉しいです☺️

勉強中の方も、こんな感じでも受かる人もいるんだ、くらいに考えていただけると気持ちが楽になりませんか?
私もまだまだ勉強するので、一緒にがんばりましょう👊🏻


(2024年1月最終更新)

しい


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