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夢の中でメタタグをトムクルーズ的にあれこれしている

眠りが浅い時には、夢を見ながらマイノリティリポートのプリコグに接続されているでかいタブレットみたいな湾曲したモニター様のあれで記憶のメタタグを操作している。夢の住人たちは当然僕の知っているキャラクターだけで構成されているが、人格という意味でのキャラクターは完全に破綻している。そいつがそいつであった試しがない。テトリスでうまいことブロックが下から崩せない時、一時的に上の列を先に消すことがあるけど、夢の中でのコミュニケーションはそんな感じだ。どうにかダイアローグの帳尻を合わせるために、可視化されたメタタグをスワイプし回転させピンチインアウトを繰り返しながら僕が発すべき言葉を選ぶ。そしてなんとか夢の不条理さが持つダイナミズムに適応しようともがいている。後で振り返ると、結果として徒労とも杞憂とも取れる惨状ではあるのだが、タグから言語を紡ぎ出す行為には快感が伴うので苦痛ではない。結局のところ、噛み合うのではなく高めの粘度で溶け合って混ざっているようだ。

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