夢を辿ってタイムリープする
夢には3種類あると思う。初めてみる夢、以前見たことがある夢、以前見たことがある夢の続き。僕はこれらの内、以前見たことがある夢の続きの割合が圧倒的に多い。比率でいうと1:3:6くらいの割合だ。点と点が結ばれるように、夢と夢を接続するような内容になっている場合もある。無論夢なので内容の蓋然性について議論するのはナンセンスなのだが、夢には記憶の整理の役目があるらしいという一般説を考えると、僕は同じ夢を繰り返し見て、或いは夢の続きを描いて何をしているのだろうか。不思議なのは明らかに数年前、下手をすると子供の頃に見た夢の続きを見て僕の脳は何がしたいのかという問題だ。まあ問題と言っても脳科学者にわからない謎についてわざわざ考察しようというわけじゃない。ただ、夢にはやっぱり「夢」があるなという話。夢をモチーフ、題材にした創作が星の数ほどあるように、夢という現象にロマンを抱く人は多いわけだ。古代の人が星空を見て神話を創ったように、現代人も解明されていない不思議に憧れを抱く。人間は正体のわからないものに恐怖を抱くというが、同時に憧憬をも持つのかもしれない。畏怖というか畏敬というか。怖いもの見たさという言葉もあるが、人間の好奇心とは、これまた不思議なものだ。
表題の件。僕は睡眠障害を起こしてから4割くらいの確率で明晰夢を見られるようになった。普段は過去に見た夢の内容なんて全く思い出せないのに、夢の中では(一部ではあるが)過去の夢の内容にアクセスできる。ディレクトリを移動するような感覚である。それを使って過去に見た夢の解釈を深めたり、先述の通り夢と夢を接続できたりする。現実的に考えれば荒唐無稽なストーリーでも夢の中のそういった行為で達成感を味わうと、覚醒してしばらく、タイムリープして過去を修正してきたような気持ちになる。わかりやすく言うと爽快感があるのだ(もっとも、睡眠障害に依る不快感との対立構造には陥りやすいのだが)。
点が線になり、いつか面になる日が来るのだろうか。夢でなら四次元に到達できるんじゃないか。そんな戯言を考えて今日も眠る。
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