【ライブレポート】KASABIAN 秋のチャント祭り
10月8日、Zepp HanedaでのKASABIAN(カサビアン)来日公演に行ってきました。
1stアルバム「Kasabian」から数えるともう20年!
7月にリリースされた8thアルバム「Happenings」をひっさげての来日公演。
サージがバンドを始めるきっかけとなったoasisのアルバム数を超えましたね。
しかも全英アルバムチャートは2nd「Empire」から7作品連続No.1という名実ともにUKロックを代表するバンドです。
そんな彼らも単独公演はなんと12年振り!という。
もうそんなに経つか....と。
新木場スタジオコーストのあの横長ステージで体全体にビリビリくるほどの音圧を響かせてくれた記憶があります。
そしてあの時、圧倒的な存在感で会場を盛り上げたフロントマンであるトム・ミーガンは居ない.....
2022年のSONIC MANIAは不参加だったので、サージがボーカルをとる新体制KASABIANは初となります。
そんな来日公演をレポートしていきます。
ライブの感想
電話呼び出し音とともに19時きっかりスタート
その正確さゴルゴ13の如し
正味1時間20分、とにかく最高に楽しい!
新譜からの曲も当然盛り込みながら代表曲もほぼ網羅するという、盛り上がりポイントてんこ盛りのライブでした。
なにがてんこ盛りかというと、とにかくチャント連発の大騒ぎ大会。
Club Footで、
Italian Horrorで、
Algorithmsで、
L.S.F.で、
Fireで。
フットボール場かと間違うほどのチャント祭りは楽しすぎ!
そんでお決まりのように
Shoot the Runnerで”ビッ◯”と叫び
Vlad the Impalerで"ピーポー"と叫び
Empireで”ストップ”と叫び
Reason is Treasonで”K-I-L-L”と叫ぶ
会場の一体感がハンパなかったです。
フェスとかだと、どうしてもいろんなアーティスト観たさで観客個々の盛り上がりに濃淡がでますが、単独はやっぱ熱量すごい!
そう感じさせる盛り上がりっぷりでした。
フロントマン=サージ
デカい花柄のスタジャンを着こなし颯爽と登場。
サージ自身、最新アルバムの中で1番演奏するのが好きという「Call」から堂々のステージ開幕
前フロントマンであったトム・ミーガンは良い意味でふてぶてしくグイグイその場を掌握するロックスター然とした凄みがあった一方、サージは司令塔的な立ち位置で見た目も芸術家かヒッピーかという風貌で一歩引いてという印象でした。
それがどうだ!目の前にいるサージはまるで観客の手を取り一緒に盛り上げるステージング。
大きな身振り手振り/膝の力が抜けたラフな格好で歌うそのスタイルはラッパーの動きそのもの。
ギター持つ時以外はハンドマイクスタイルでステージを軽やかに舞う。
そして中盤ではレーザー光線を手から放つという、見たことない演出繰り出すその姿はフロントマンを引き受けた覚悟がヒシヒシと伝わってきました。
そんな理屈抜きにカッコいいサージが率いるバンドサウンドは言葉を選ばずに言うと
「以前の骨太グルーヴのどデカいロックから、ソリッドタイトなバンドサウンドに変貌遂げた」
という印象を持ちました。
バンドアンサンブルはミニマルだけど濃厚な香りで、時に見せる狂気的なサウンドはトリプルギターの成せる技でしたし、3人のバックコーラスもまた素晴らしい。
The Musicの中心人物ロブもサポートメンバーでありながらすっかり馴染んでいました。
(ティムのギターにちょっかいだしたりしてたし)
トム解雇からの苦境を乗り越え、新たなバンドスタイルを見事に確立したKASABIANがそこには居ました。
個人的ハイライト
数え上げるとキリがないですが、特に印象深かった曲としては「Algorithms」から「L.S.F.」の流れが最高にエモかったです。
最新作の中でも最もポップな歌モノ「Algorithms」
それに続くデビュー作のエレクトロ+ロックを象徴する「L.S.F.」はただのライブバージョンではなく、いまの編成にアップデートされたソリッド感を見せつけてくれました。
この新から旧へ、静から動へ。
サージもアコギからリッケンバッカーへ持ち変え。
今を打ち鳴らし、過去を引き受けた男達の姿が感動的ですらありました。
セットリスト
アルバム別だとこんな感じ↓
ということで演者と観客一体の興奮と愛に溢れたKASABIAN単独ライブレポートでした。
後ろ髪ひかれながら会場を後にすると、いっそう冷え込んだ雨降りの夜風が身体に沁み、結構汗かいたな💦と興奮と心地良い疲れを携えKASABIANを聴きながら帰途につくのでした。
ではまた。
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