引きこもり息子と母①保育園の頃
現在19才の息子は小学4年の頃から不登校になりがちで5年生から完全に不登校児となりました。
中学は不登校児を受け入れている中学へ入学するも3年間で行ったのは入学式の1日だけでした。高校も行ってません。
そんな息子と母の話です。
息子が4歳の時に、保育園からある指摘をされました。
「息子さんの事でちょっと気になる事があるので一度、観に来てくれますか?」と…。
ヤンチャな子だったので(またか〜)ぐらいの気持ちで後日、保育園に行きました。
保育士(以下、保)「子供達に見つからないように、お願いします」と言われ、隠れてこっそり観察しました。
保「何か気づきました?」
私「えっと、特には…」
保「一見、お友達と一緒に遊んでるようで、実はいつも輪の中には入ってないんです。」
私は、内心(は?何を言ってるんだろう?)と思いつつ一先ず最後まで話を聞きました。
すぐ手を出してしまう。集中力が続かない。
など色々と話され、最後に一言
保「一度、市の子育て支援センターに行ってみてはどうでしょうか?」
私「は?!」
支援センターってなに?!突然、そんな事を言ってくる保育園に対して怒りと不信感しかなかったです。
うちの子はおかしくなんかない!まだ4歳なのに!
その支援センターに行く事は、ずっと拒否し続けていました。その後も保育園側はやんわりと遠回しに勧めてはきましたがはっきり言っては来ず、その代わり、息子の事で呼び出され、園長も交えて話をする事が増えていきました。内容も耳が痛くなるような事の方が多く、思わず大きな声で反発してしまう時もありました。ただ悪い話ばかりではなく、たまに良い事も言ってくれたので、私も毎回の呼び出しに嫌々ながらも応じていたのかもしれません。
それでも支援センターと言う所に行く事はありませんでした。
それから半年経った頃、息子ももうすぐ5歳になる頃でした。園長に呼び出された日の事、何故か息子が園長室で楽しそうに遊んでいました。クラスの輪を乱す事が増え、お友達に手を出す事も多くなり、たまにクラスから離し、園長と過ごしていたようです。でも、その様子を見て「隔離」されてるんだ…とショックでした。
それと同時に、息子のやった事で他の親御さんに謝らなくてはならない事も増えていき、息子も先生にキツめに怒られる事も増え、反発=暴れる事も増え、私も育児にすごく悩むようになりました。
息子のクラスには担任、副担任2名の先生がいました。
担任は子供にも厳しめでしたが、保護者にはもっと厳しい先生でした。なので、どちらかと言うと保護者からは嫌われてました。
副担任は、いつもニコニコしていて、子供をとにかく褒めて褒めて、褒めちぎる先生でした。時には保護者の事も褒めてくれる。一言で言うと楽な先生です。
ある日、息子との何気ない会話で
私「じゅんこ先生(担任)とまさみ先生(副担任)、どっちが好き?」
息子「じゅんこせんせいがすきー、まさみせんせいは、だいきらいー」
(いつも褒めてくれる副担任じゃないんだ?!と思いつつ)
私は「そうなんだー、でもまさみ先生はたくさん褒めてくれるでしょ?」
息子「そうだけどー、たくさんほめてくれるのがキライなの。」
私「えー、なんで?褒めてくれて嬉しくないの?」
息子「なんかねー、ウソみたいだから」
私「そっかー。じゃぁ、じゅんこせんせいによく叱られちゃうけど、どこが好きなの?」
息子「あんまりほめてくれないところー」
いつも厳しく滅多に褒めない先生が、たまに褒めてくれる一言の方が断然、息子の心には響いてるんだ…息子の言葉に衝撃すぎてすぐに返す言葉が出てきませんでした。
その時の会話がきっかけで、私も考えが少しだけ変わり始めていましたが、それでもすぐには保育園が勧めていた子育て支援センターへ行かなかった事は、今思えば、単に私の意地だったんだと思います…。
ある日、先生が何気なく
保「小学校入学まであと1年ちょっと。小学校生活を楽しく過ごせる為にも今、出来る事をやりましょう」と…。
立ち話程度で掛けられた言葉だったのに、ふっと心が180度変わったあの感覚、今でも不思議です。
それから、支援センターへ通う事になりました。今まで何で拒んでいたんだろう、もっと早く通っていれば良かったと後悔すらしました。
子育て支援センターで発達検査をした結果は、やはり訓練が必要でした。
随分後から知った事ですが、発達の遅れの疑いがある子がいても保育園は立場上、親御さんに促す事はできても具体的には言えないようです。親がその事を理解しない限り、どうにも出来ず見守る事しか出来ないようです。
子供が小さいうちに必要な訓練を受けないまま小学校に入り、学校生活が困難になる率が高いようです。
支援センターへ通い始めて、息子の得意、不得意が少し見えてきて、保育園と連携取る事によって、卒園まではだいぶ落ち着いて過ごす事がでしました。
次回は、小学校入学に向けてのお話をしたいと思います。
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