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現代アート好きが紹介する名古屋のオススメ美術館

私は美術館巡りが好きで、これまで全国で70館以上の美術館を訪れてきました。
地元・名古屋の美術館には特に親しみがあり、月に2回は足を運ぶほどのアート好きです。特に現代アートが大好き!
今回は、そんな現代アート好きの私が、地元名古屋の主要な美術館を紹介します。

名古屋市美術館

メキシコ絵画のコレクションが見応え抜群

名古屋市美術館は、建築界の巨匠・黒川紀章が設計した美術館です。黒川らしい少しクセのある意匠が特徴で、建物そのものがアートのような存在感を放っています。周囲にはアート作品が点在し、ランドスケープデザインも楽しめるので、お散歩がてら訪れるのもオススメです。
この美術館の目玉となっているコレクションは、モディリアーニの《おさげ髪の少女》。モディリアーニの脂の乗った時期に描かれた1枚で、要必見です。この作品は「エコール・ド・パリ」のコレクションの一つで、他にも藤田嗣治やパスキンなども数多く所蔵されています。
さらに、ぜひ注目してほしいのが「メキシコ絵画のコレクション」です。市営美術館でこれほどメキシコ絵画を揃えているのは珍しく、その中でもフリーダ・カーロの《死の仮面を被った少女》は必見です。この作品はメキシコ近代絵画を語る上で欠かせない1枚で、外部美術館に貸し出されることが多い貴重な作品です。
サイズは小さい作品ですが、不気味な仮面と緻密な描き込みが印象的で、見る者を引き込む力があります。ぜひ注目してみてください。

この絵画の価値に気づいたのか、最近ガラスケースが被されるようになってしまった。ルーブルのモナリザじゃん…

愛知県美術館

みんな大好きクリムト、ピカソの大型作品が見られる

愛知県美術館は、オペラホールや複数のギャラリーを備えた巨大な複合施設の中にあります。美術館独自の建築物ではありませんが、展示室は天井が高く広々としており、開放感があります。
この美術館のコレクションは大型作品が多く、どれも見応えがあります。クリムトやピカソといった巨匠の作品から、李禹煥(リー・ウーファン)、奈良美智といった現代作家の作品まで幅広く展示されています。
広い空間で大きな作品をぼーっと眺めていると、自分がその作品の中に溶け込んでいくような不思議な感覚になります。心が落ち着き、リラックスできる美術館です。

ヤマザキマザック美術館

ロココ絵画とガレの華美な美術作品の宝庫

「ルーブル美術館って日本にもあったんだ…」そんな気分にさせてくれるのが、ヤマザキマザック美術館です。
この美術館は、名古屋を代表する工作機械メーカー・ヤマザキマザックが収集した美術品を公開する場として設立されました。会長がヨーロッパ赴任時に収集したという、ロココ様式の巨大絵画やアール・ヌーヴォーの家具・ガラス工芸品がゆったりと並んでいます。特にエミール・ガレの家具やガラス工芸品はどれも細部まで作り込まれており、見る者を圧倒します。
ロココ絵画の展示室は、空間全体が所蔵作品に合わせてデザインされているため、まさしくルーブル美術館そのもの。
「難解な現代アートも良いけれど、たまには綺麗な絵画や工芸品をゆっくり眺めたいな…」そんな鑑賞者の欲求をこれでもかと満たしてくれる美術館です。一度は足を運んでおきたい美術館です。

参考:大一美術館

現在休館中ながら、ガラス工芸の隠れた名所として知られる

現在は休館中ですが、大一美術館はガラス工芸品に特化した美術館として有名でした。ヤマザキマザック美術館でも所蔵されているエミール・ガレの作品をはじめ、アール・ヌーヴォーやアール・デコ、さらには現代ガラスアートの巨匠・デイル・チフーリの作品まで幅広く展示されていました。
特にデイル・チフーリの大型作品は見応えがあり、その大胆なデザインと鮮やかな色彩が印象的でした。
こうして考えると、名古屋はヤマザキマザック美術館と大一美術館が揃う、ガラス工芸品をまとめて鑑賞できる貴重なエリアだったのかもしれません。大一美術館の再開が待ち遠しいですね。

今回は名古屋の3館+1館を紹介しました。
これからも美術ネタを随時更新していきますので、どうぞお楽しみに!


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