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子なし人生の葛藤2

不妊治療の経験を持つ方にとって、その苦悩や努力は計り知れません。
本記事では、30歳からの5年間に渡る、私の不妊治療の経験を紹介します。

30代に入ってからの不妊治療の道のりは、思っていた以上に長く、そして複雑でした。この連載では、5年間にわたる私の不妊治療の経験を振り返り、その時々、どのように私たち夫婦の人生の選択をしたのかをお伝えします。

同じ悩みを抱える方々が少しでもヒントを得られることを願っています。

今回は不妊治療のスタート後の出来事をまとめました。

https://note.com/otama_design_hsp/n/n28fc062c5fd6?sub_rt=share_sb


治療の方針

前回の話の続きになるが、初診の検査を終えて一安心。
「私に限って子供ができないなんてことはないだろう」という盛大なフラグを立てていた私。

まずは、一般的な不妊治療のプロセス通り治療は進んだ。

治療を始めたのは30歳ということで、医師は「まだ若いしタイミング取りましょう」とタイミング療法からスタートした。

初回から一貫して医師は、「漢方と葉酸サプリだけ摂っておけばよい」というスタンスで、私もそれ以外は特に何もやっていなかった。

私は基本的にエビデンスのないもの、再現性のない物は信用しない主義なのだ。

なので神にも仏にも祈らないし、その他、妊活に良いとされる物でも、納得できない物に関しては、取り入れない取り入れる必要がないと効率の良い妊活を無意識的に選択していた。

ただ言い方を変えると、「医師が言うなら…」と、医師が言うものに間違いはない、疑問を抱かないという、当事者意識が欠けていたのかもしれない。

まぁとにかく、この医師が言うことを「とりあえずやっておけばいいだろう」と最低限の努力をすることにした。

世の中には、整体をしたり、よもぎ蒸しをしたり、色々な努力をされる人もいるが、それを否定はしない。ただ、私は価値を感じなかった。

なにより医師は「私に任せておけば問題ない!」というとても自信があるスタンスだったので、脆弱な患者な私は「この医師なら大丈夫そ!」と治療が進んでいくのであった。

薬を飲むのも精一杯

漢方を飲み慣れていない私にとって、処方された漢方をきちんと飲むことも厳しく、1日3回と決められた容量も守れず。

基本的に1日2食の生活をしていたので、薬も1日2回。
葉酸サプリも頑張って飲む。けど、薬が多すぎてそれだけでおなか一杯になってしまう。薬を飲む、ただそれだけなのに、それさえ守れず。

心のどこかで、「私は健康、どこも悪くないのに、どうして薬を飲まなければいけないのか?」という思いがあった。

薬を飲むことで100%、子供が授かるのであれば、どれだけの人が救われるのだろう。

そんなこんなで、薬を飲むそれさえもハードルが高く感じた。
たったそれすらも満足にできない自分が子供を授かって産み、育てることなどできのだろうか。

そんな状況で正義感と罪悪感、プレッシャーなど、もともと心が強くはない私は心もやられてしまった。

世の中の不妊治療をされている方も、同じように感じている人もいるのではないだろうか。

こんな事情を、身近な人に話せるわけもなく、1人で抱えながら治療が進んでいるのだ。

通院は楽勝!?

仕事場の近く(徒歩15分ぐらい)のクリニックを選び、始業時間が11:30ということで、始業前に通院することができた。

朝はとても苦手なので、ぎりぎり間に合う時間にしたい…。

多くの方が経験したことがあると思うのだが、受診は時間がかかる。

私も、このクリニックではないが、長時間待たされた挙句、診察は5分(ひどかったら顔見て終わり!)なんて経験もある。

その点、私が通っていたクリニックは待ち時間が驚くほど短かかったのだ。クリニックの中にいる時間が受付・診察・お会計までで、トータル30分ぐらいの時がほとんど。

その秘密は、クリニック全体の連携が異常なほどとれていること。

受付・診察・処置・お会計など、クリニックで行われることが全て一連の流れとして連携されていて、ドクターが1人態勢で間違いが起こらない・勝手な判断が生まれないようなオペレーションだった。

自己注射の仕方はDVD視聴で学んだうえで、指導してくれたり、個別の案件にも丁寧に対応してくれるが、無駄がない。素晴らしいと感じた。

限られた時間の中で、自分にとって都合がよいタイミングでの受診を叶えてくれたクリニックには感謝しかない。

とはいえ、その状況が分かっているからこそ、ドクター詳しく話を聞くことができなかった。

気を遣うべきことではないと思うが、
・先生1人で忙しいのに、ここで話を聞くべきではないのでは?
・不安だけどこのまま進むしかないのか?

など、鈍感な私でも、やはり不安は抱えるもので、その場で解決させるべきことを流してしまうというデメリットはあったかもしれない。


この記事を通じて、多くの方が共感し、少しでも気持ちが楽になればと思います。
次回以降、実際の治療やその中で学んだこと、出来事について詳しくお話しします。
同じ道を歩んでいる皆さんは、どのように感じ、どんな行動を起こしていますか?

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