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fritzing(フリッツィング)を試してみた!電子工作初心者でも回路図が簡単に作れるツール
fritzing(フリッツィング)は、電子回路の設計やプロトタイピングを支援するオープンソースのソフトウェアです。特に、ブレッドボード図、回路図、プリント基板(PCB)の設計を視覚的かつ直感的に行うことができます。 
fritzingの主な特徴は以下のとおりです:
ブレッドボード図の作成:実際のブレッドボード上での配線を視覚的に再現でき、プロジェクトの共有やドキュメンテーションに役立ちます。 
回路図の作成:ブレッドボード図と連携して、対応する回路図を自動的に生成・編集できます。 
プリント基板の設計:作成した回路図を基に、PCBのレイアウト設計やガーバーデータの出力が可能です。
本記事は、fritzingをインストールして実際に利用した内容をお伝えします。
1. fritzingのインストール
公式サイトからダウンロード
まず、公式サイトからソフトウェアをダウンロードします。ホームページから無料でダウンロードできる時もあったようですが、現在は寄付をしないとダウンロードできないようになっています。しかし、Githubからは無料で公開されているので、まずはお試ししたいという場合はこちらから利用するのが良いと思います。
検証時点では、windows 11 では動作確認できませんでした(起動すると落ちる)。また、windowsの場合は解凍に7zipを利用することをお勧めします(規定の解凍ソフトでは展開できませんでした)。
今回の検証では、Mac (MacBook Pro 2016, macOS Monterey ver.12.7.6で動作確認) で実施しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738074343-BACT0lPjmapEqk3NOv4un95c.png?width=1200)
ダウンロードしたイメージをダブルクリックして、ソフトウェアをインストールします。「開発元を検証できないため開けません」とメッセージが出るので、メニュー>「システム環境設定」>「セキュリティとプライバシー」>「一般」からインストールを許可してインストールしてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1738074456-xhoq3KQkNEYz6IF5ZCRnX8Pi.png?width=1200)
2. ブレッドボード図の作成
fritzingを起動すると、作業画面にブレッドボードが配置してあります。今回はraspberry piのピンに直接LEDを接続する図を作成したいので、ブレッドボードは削除します。
パーツのインポートと配置
右上の「パーツ」下の検索窓に「rasp」と入れて検索してパーツをインポートします。アイコンをホバーすると下の「インスペクター」という表示の下に詳細情報が表示されます。目的のパーツを配置するには、アイコンをドラッグして配置したい位置にドロップしてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1738076193-wa6XFc3Wm2dbxg8sB4hquTyl.png?width=1200)
ついでにRGB LEDを配置します。今回利用するLEDは、PL9823-F5という4ピンを持つLEDなのでそれっぽいLEDのアイコンをドラッグ&ドロップして配置します。
既存のパーツを編集する
パーツのコネクター(ピンの先端部分)をホバーすると説明がポップアップします。既存のパーツも編集することで任意の表示に書き換えることができます。編集したいパーツを右クリックして「Edit (new parts editor)」をクリックすると別タブでパーツ編集画面が表示されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1738076702-VgXLOtd6PxcICNaJy45Qps7o.png?width=1200)
コネクターの情報を書き換える。
![](https://assets.st-note.com/img/1738076793-W4paucm5sojq6lzORMGkxen8.png?width=1200)
編集し終わったら「ファイル」>「Save as new part」を押して、名前をつけて保存しておきましょう。何度か繰り返し使うパーツなら保存しておくと便利なのでは。
![](https://assets.st-note.com/img/1738076897-zLZfqRT9d1Q5BA2DC6Ko7I4h.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738076908-BcQvN1iaHe0OLDgFnWSw3qC4.png?width=1200)
パーツの形状も編集することができます。今回は、LEDの形状をPL9823-F5に寄せていきます。
パーツの形状を変形する
コネクターをクリックしたまま、下に引っ張ると伸びます。他のパーツはどんな変形が可能かは分かりませんが、ピンの長さを変えることができました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077180-B02gHEpMqj4OASctzNKkTnFZ.png?width=1200)
次にPL9823-F5とラズパイのピン同士を接続していきます。
配線する
PL9823-F5のVDD、GND、DINに該当するピンをラズパイの5V、GND、GPIO12にそれぞれ接続していきます。コネクターの先端をクリックしたまま接続先のコネクターまで引っ張り離すと接続することができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077442-s7OIvPApWrY2QC9kwmHVaJxc.png?width=1200)
線の形状を変えたい場合は、線の上をクリックすると節点が作成されるのでその点を引っ張ると配線を見やすくすることができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077599-pDSsouTICGzyr9MYakf8OUwK.png?width=1200)
完成。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077667-B3kO41gFv0GKw2dCYuiLT9ay.png?width=1200)
3. 図の出力
最後に作成したブレッドボード図を出力します。出力形式はpng、jpg、svg、pdfに対応しています。「ファイル」>「エクスポート」>「as image」から任意の形式を選択してください。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077780-JlRu4UmOcTSPdLehxsNBEynM.png?width=1200)
出力されたpngファイルはこんな感じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1738077947-KInHF75PkAyxELvUZ83DiGp4.png?width=1200)
おわりに
今回はfritzingを用いてブレッドボード図を描いてみました。簡単に使えて、パーツも豊富に用意されており、OSSとは思えないほどの完成度でした。これからのエレクトロニクスの設計や共有に利用していきたいと思います。