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「衣、食、住、DJ」 vol.4 DJインタビュー

ゲスト: ina takayuki  芸術家/美術家  https://funkizm.net


皆様こんにちは。ホンダイズミと申します。

オタイレコードのDJインタビュー企画「衣、食、住、D J」第4弾です。
今回から私が引き継ぐこととなりましたので、よろしくお願い致します。

軽く自己紹介しますと、今から25年前の1999年名古屋市中区大須にオープンした
<n.v.cafe*>の元オーナーで、その後名古屋で巻き起こったカフェブームの火付け役?当時を知る人達からは「伝説のハコ」と呼ばれているらしいです。自分で言うと変な感じですが(笑)。店は6年間で敢えなく閉店。同じ場所で独り「n.v.2 a.k.aスナックホンダ」を一年半営んだ後、心を病んでタイ王国に移住。しばらく潜伏(沈没?)した末に昨年秋、15年ぶりに地元名古屋に戻って来ました。
完全な浦島太郎状態の中、本人は今後<自称カフェ評論家>として活動していくとハリキッています。

それでは、インタビューをどうぞ。

〜DJについて〜

ホンダ(H):久しぶりですよね。何年ぶりになるのかな?
ina(I):そうですね。15年とか?ホンダさんがタイに行くよりもう少し前からお会いしていないので。たぶん。スナックホンダの後期以来?食器とか受け取りに行った時かな。
H:そうそう。閉店する時にお店の備品を引き取っていただいて…。
I:カレー皿とごはん入れる器と、あとトムディクソンのテトラポットライト!
H:マジで!?アレ持ってるんだ?懐かしいなー(遠い目)。そう。実は私の店に結構来てもらっていたんですよね、当時。

n.v.cafe*のインテリアの象徴だったフロアライト(designed by:Tom Dixon)。

I:高校生の時にクラブ以外で初めて行ったオトナの場所みたいなのがn.v.でした。
H:ちなみにオタレコ(オタイレコード)さんの元スタッフと聞いていますよ。
I:はい。大学2年生くらいの時なのでn.v.時代とカブってますね。
H:で、DJを始めたのは?当時<裏スカンク>(*イヴェント名@n.v.cafe*)でやっていましたよね?
I:18歳の時だから…。ていうか、僕n.v.でDJしたのがすごく思い出深くて、あの当時あーいう店が他になかったし、自分で区切るとなるとn.v.時代、その後のクラブ時代っていうのが実は結構僕自身の中では明確に分かれていて。一番多感な時期に何も知らない状態のピリピリしている自分が受けた刺激が強くて、例えば嶋野百恵さん(歌手)なんかもそうですし。あの時の記憶は未だに明確にあります。大学時代の思い出よりもそっちの方が…。
H:嶋野さんウチでライヴやりましたよね。いやありがたいです。そう言ってもらえると本当に。その後、クラブでもDJをやっていたのですか?
I:「buddha」とか「JB’S」でやっていましたね。今でも変わらない感じです。
H:実は今日も「en」さん(*取材した住吉のサウンドバー)の二周年イヴェントにinaさんがゲストDJで呼ばれているということでこちらにお邪魔しています。
I:普段は絵描きが本業なんですけれど、絵とDJっていうのはずっと長く変わらずに続けて来られたので…。

インタビュー当日、bar enさんにて。

〜仕事について〜

H:そちらのお話も伺いたいのですが、最近の活動はどういった感じなのですか?
I:基本は絵描きなんですけど、年に一回くらいは(音楽の)イヴェントやったりとか、ミュージシャンのジャケットなんかのアートワークだったりとか、ライヴペイントに呼んでもらったりとか、結構音楽に纏わる仕事が多いですね。
H:そういえば、Nobodyknows+さん(名古屋のヒップホップグループ)のベストアルバム「ALL TIME BEST」のアートワークもされましたよね?
I:そうですね。割と最近です(*2022年リリース)。

アルバムジャケット

H:近々の予定などはありますか?
I:春先くらいに自分のキャラクターを使って、<安全第一>をテーマにしたワークウェアの企画をします。あとは絵の展示もどこかでしたいなと考えています。
H:いいじゃないですか!

〜オタイレコードのこと〜

H:オタレコさんにはどれくらい勤めていたのですか?アルバイトでしたっけ?
I:そうですね。フリーターで18年かな。本当に一緒に成長させてもらったというか、あれがなかったら絵描きを続けて来られなかったですから。大学を中退して25歳くらいまでは絵描きでギャラを意図的にもらっていなかったので、やりたくない仕事ではなくオタイレコードで働いた収入で生活を支えられていたのはとても大きかったです。家族みたいなものですね、僕にとっては。
H:なるほど。よーするに、n.v.cafe*とオタイレコードはどちらも若い頃のinaさんにとって重要な存在だったということですね(笑)?
I:ホンダさんが今回タイから帰って来て揚介さん(*オタイレコード代表)と繋がって、というのもまあ必然なんだろうなと思いますし、僕が今まであまり手加減せずに生きて来たので、やっぱり情熱がある人と一緒に居たいし、なんとなく感覚でたまたま(そーいう人達を)察知できたと言うか、そこは大きかったですね。
H:inaさんは私が日本に居ない間に大活躍と聞いていますから。すっかり有名になってしまって…。
I:いやいや。オトナになりました(笑)。あとイーパラ(*bakery cafe Yeast Paradise+)出身の雄平君(*MEISONETTE代表山本氏)なんかも同じだと思いますけれど、あの頃のn.v.で築かれた礎や、場所もそうだしカッコいいオトナにもなかなか出会えないじゃないですか。ああいう店ってやっぱりそんなに多くはないんだなって思うと、自分は本当にラッキーだったんだなと…。
H:私としては嬉しい限りでございます。揚介さんもきっとそう思ってくれるでしょう(笑)。それでは、今後のご活躍を期待しております。本日はどうもありがとうございました。
I:こちらこそありがとうございました。

収録した場所は名古屋市中区3丁目(住吉)にある隠れ家的サウンドバーで、入り口に看板はなく地下に下りると素敵な空間が広がっているオトナな感じのお店です。音響システムはオタイレコードが担当しています。<TANNOY>というメーカーの片方で新車が買えるほどの高価なスピーカーが正面にドーンと置いてあって、それだけでも一見の価値アリですね。

<bar en> 名古屋市中区栄3-9-28大塚ルーカスビルB1  TEL.052-262-8883

それではまた次回お会いしましょう。

TEXT : ホンダイズミ(PLUS+ Talent Agent 代表)

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