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「衣、食、住、DJ」 vol.11 試すこと
皆様こんにちは。ホンダイズミです。
オタイレコードの<note>企画「衣、食、住、D J」第10弾。
今回は皆様への近況報告も兼ねて、「試すこと」というテーマについてお話します。そこからどーやって音楽やDJに話を持っていくかは私の腕次第ということで……。
では、スタートです!
実は、今年4月に間借りで始めたお店カフェ&サロン「PLUS+」を9月一杯で終了することとなりました。
トータル半年間ということで「早っ!!」とツッコまれそうですが冷え性で飽き性、しかも逃げ足の速い私としては十分想定内。ちなみにヴェトナムの首都ハノイの日本人街でオープンした居酒屋「CHIHARU」はなんと開業後三ヶ月で閉めていましてコレが最短記録!笑
元々実験的な意味合いが強く、(20年ぶりに飲食店のカウンターに立ってみたらどーなるだろう?)(知り合いの人達はわざわざココまで会いに来てくれるのか?)を試してみたかったワケで、結果的には空振りに終わった感があり、そーなれば早々に撤収すべきという判断です。「ダメなら次」ってことですね。
好条件で貸していただいたオーナー様への感謝の気持ちはもちろん忘れないとして、店のコンセプトだったお客様との会話はとても楽しく、良い経験をさせてもらったことは間違いないです。
何かを辞めるというのは同時に新たに何かが始まることでもあり、寂しい気持ちと並行してワクワク感も存在する以上ポジティヴに捉えるべきと個人的には思います。このような人生における分岐点が数え切れないくらい訪れた私の場合正直(またか!)といった気持ちもありつつ、毎日思考の試行錯誤中であります。
ところで、ナゴヤに戻って来て間もなく一年が経とうとしていますが、ザックリ振り返るとこんな感じになります。
部屋を借り新生活スタート
→景色が変わってしまった街を新鮮な気持ちでウロウロする
→若いコ達(*特に女子)がとにかく可愛くファッションやメイクが大きく変化していることに好印象を抱く
→新たに出来た店や昔からある店を巡り巡る間旧知の人達と久しぶりの再会を果たしつつ徐々にテンションがアガる
→外食産業全般やナイトシーンの先行きに不安を案じ、(自分に何かできることはないか?)と考えた結果、少しでも貢献できるように動いてみようと決める
→クラブイヴェントを企画するも途中で頓挫する一方でDJ活動を再開
→周りからいくつかオファーがありやりたいことが増えて来る
→ひとつのカタチとしてハコを持つことに決めて「PLUS+」オープン
→某店で20数年ぶりにテクノパーティーの同窓会を主催 ←*この辺りがピーク
→様々な人達と話すうち(結局ナゴヤって何も変わっていないのかも?)と疑心暗鬼になる(*気持ちが空回りし始めてやや拗ね気味に)
→外出機会が激減しフツーの生活に満足し始めると同時にタイへの郷愁が募る
→ひたすら悩む(*モチヴェーションダウン)
→間借りの店を閉めることに決めて少し持ち直す ←イマココ
アッという間ではありますが色々あったのも事実。十数年ぶりのニッポンに戸惑いつつリハビリを重ね「浦島太郎状態」からの脱却には思ったよりも時間が掛かりました。実はコロナ禍中に広島や島根県の離島西ノ島町、沖縄などで暮らしていてナゴヤ帰省までに3年ほどの期間を過ごしたのですが、それらも良い経験でしたね。
で、(今後どーするか?)と思案した場合幾つかの選択肢があります。
①一旦タイに戻って今後の作戦を練り直す
②このままナゴヤでできることに方向転換
③ひたすら沈黙する
ヒジョーにマズいのは③の選択肢が出来てしまったこと。
そう。前回vo.9のコラムに書いた通り外に出ない生活にある程度満足して完全に日和ったワケです。お金を遣わず最低限の暮らしをしたところで十分楽しいではないか!?物価が安くある意味コスパ最高のニッポンは東南アジアで長年無職で暮らして来た実績のある私にとって節約生活を送る場所としてパラダイスと捉えられなくもない。特に円安の現在、無理して海外に出る必要もないのでは?と。
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コレは第二の実験「生活コストはいくらくらいまで抑えられるものか?」の結果生まれた感情です。自家用車所有(*車検別)で基本的ランニングが十数万円程度、つまり遊び回っていた頃の半分でやっていけることを知ってしまった。
自分の店を始めて会話の機会は十分増えたし、新たな女子友達ができてしまったのも良くなかったかもしれない。枕詞は付けないけれど、出会いを求める必要がないのは落ち着いてしまう原因でもある件はおそらく間違いないでしょう。
先日、30年来の友達がとある呑み屋さんで「〇〇を試してみた」と言ったらママさんに「試すなんてこと良くないからゼッタイにやめて!」とかなりの勢いで怒られたそうです。「試すこと」の内容やニュアンスによって変わって来るけれど、その意味はなんとな〜く分かる気もしますね。
例えば単純に人を試すとして、された側が仮にその事実に気付いたとしたら良い気持ちはしない、なんてのはよくある話です。試される側に対して配慮しなくてはならないし、うっかり口にするよーな類いではないのかもしれないし、私が「実験的に店を始めてみた」などという件だって誰が来て誰が来ないかを試したみたいに受け取られかねず、知り合いの皆様方が気分を害さないとも限らない。もちろんコチラにそんなつもりはないにせよ、です。
そー考えると、この半年間で私が行った二つの実験は結果を含めいずれも良くなかったのでは?と、今更思ったりもします。もしくは言葉の問題なのか?例えば「チャレンジ」と言い換えてただ単に「失敗した」だけで良いのでは?などとも。
まあ、答えは簡単に出ないとしても、試すということについてあらためてよく考えてみようかな、と思っている次第でございます。
ところで、今とても悩んでいることのひとつがレコードやDJ機材の処遇についてであります。DJ活動を休止するにあたりシンプル生活に必要ないモノは断捨離するのか否か。
実は最近注目している音楽・映像系コンテンツがありまして、それを世間一般に売り出したらビジネスになるのではないか?と目論んでいるのですが、うまくいくかどうかは別としてそこに私自身の音楽的感性が必要かというと、実際そーいうワケでもないのですよね。
ただ、ずっと一定の興味を持って触れてきたラテンハウスやテクノ系の音源や周辺機器を手放してしまうことによって自分の中の何かが失われるのでは?という恐怖に近い感覚があるのです。それはもう確実に。
しかし、ひょっとすると逆に良い面の効果があるのかもしれない。例えば別の物事に興味が向けられるなどといった話ですよね。まあ、この年になってまた一から何かを始めるなんて非現実的だとしても可能性はなくもないですし……。などと妄想を続けていると(うーむ。そーだなあ。試しにやってみるか!?)となってしまう。
「またかい!!」と皆様にツッコまれたところでようやく私は気づくのです。(結局オレの人生は試してみてダメと分かって日和って辞めるの繰り返しではないか!今までに成し遂げたことが何ひとつないなんてあまりにも寂し過ぎるぞ!)となり、心は地の底を超えブラジル辺りまで果てしなく堕ちていくのでした。
というワケですっかり反省して、「試すのではなく死に物狂いで最後までやり抜くこと」を誓った〇〇才の夏なのです。
以上、ちょっと自虐ネタ感強めですけれど、最近思ったことなどを嘘偽りなく綴っただけなのでサラッと読んでいただければ筆者としては幸いでございます。
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それではまた次回お会いしましょう。
TEXT : ホンダイズミ(PLUS+ Talent Agent 代表)
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