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DJインタビュー「衣、食、住、DJ」vol.3 イモタロウ(ICI)
皆さんこんにちは!「アナログレコード、DJ機材、作曲機材専門店 OTAIRECORD(オタイレコード)」スタッフの荒井と申します。
全国で活躍中のDJの中で、普段はファッション、飲食、アートなど、シーンを超えて活躍する方をお招きしてインタビューを行うオタイレコードのインタビュー企画、「衣、食、住、DJ」の第2弾です!
今回は名古屋市鶴舞にある美容室『HAIR ICI TRE』に勤めながら自主製作のZINEの出版やイベントの主催など、多岐にわたる活躍をされているイモタロウさんをお招きしました!このインタビュー記事を通して読者の方がDJに対して、より身近に感じてもらうことができれば光栄です!
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~美容師について~
荒井(A):最初に職業に関する質問をしていきたいと思います。現在本業を務める美容師を始めたきっかけはありますか?
イモタロウ(I):高校に入学してから将来のやりたいこととかを決め始めて、音楽を仕事にしている父親の影響で、自分も好きなこと仕事にしたいなと思っていたのと、当時付き合っていた彼女が美容師になりたいって言っていて、美容にちょっと興味持ち始めたという二つの理由です(笑)
高校卒業後は美容学校に入学し、昨年から美容師になりました。
A:そういった経緯があったのですね。では、現在所属されているHAIR ICI TREの魅力についてお伺いしたいです。
I:ICI の魅力は「衣食住美」というコンセプトの中で、美容室でフェスをやったり、OFF THE RECORDというICIが運営しているギャラリーがあったりという点です。僕はその衣食住美を展開している点がすごく魅力的で、アイスに入社させて頂きました
A:では、美容師として働いている中でイモタロウさんが一番やりがいを感じていることはありますか?
I:自分は美容師としてお客様に対して髪を切るだけでなく、ライフスタイルを豊かにする手段や情報を提供することに重点を置いています。お店やトレンドについてお客様に伝えることも仕事の一つですが、コミュニケーションは一方通行ではなく、お客様からも多くの学びがあって、それがいまの自分の好みに影響を与えていると思います。今の自分を形成したのはお客様との出会いを通じて知った世界があるからだと感じていますね。
A:なるほど。
I:それが二年目の僕が感じるやりがいです。
A:では、美容師として今後目標としていることがあれば教えてください
I:親しみやすく、地元で愛される存在になりたいという思いがあります。千代田でずっと育っており、通勤中に知り合いに会うことも日常的で、その人たちに対して美容師としてヘアスタイルを提案することで、千代田という街への感謝の気持ちを込めた「恩返し」をしていきたいという思いがあります。そのため最近はロールモデルとしてアニメの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津勘吉のようになりたいと思っています。目標は千代田の両津勘吉ですね。
A:ありがとうございます。仕事の質問は以上です。
~制作活動について~
A:次は美容師以外の様々な活動についての質問をお伺いしていきたいです。イモタロウさんが美容師以外にZINEの制作やイベントの主催、DJなどの活動を始めたきっかけは何でしょうか?
I:最初にも繋がってきますが、全てはお客様に対して自分のやれることをやろう、好きなことをやろうという中で活動しています。専門学校時代は、他の生徒たちがテストや順位に一喜一憂する中で、感情の起伏に巻き込まれないような道を模索しました。その結果、雑誌の制作などを通じて楽しさを見つけ、プレッシャーから逃れる手段となりました。最初は逃げた行動から始まった経験が、結果的には好きなことを追求することになりました。
A:なるほど。最近、新しいZINEを発刊されていましたが、どういったテーマで作られましたか?
I:話を掘り下げていくと、自分が主催した『nice place』 というイベントで配ったZINEで、イベントは「物」としては残らないから、自分が例えば40歳になった時に、この人はこんな感じだったんだと思えることが、ZINEなどのフィジカルに残るもののメリットだと思うから、20代の記録みたいなものですね。
A:ありがとうございます。イベントが終わって1 か月ほどが経つ中で、イベントを通して自分が気づいた部分だったり発見だったりはありますか?
I:nice placeは若い子をアウトプットするというコンセプトの中で、新しいコミュニティが生まれるところを目撃できたのが良かったです。
A:では、活動について最後の質問で、今後の展望としてどういった未来像を描かれていますか。
I:入社1年目は学びに多くの時間を使っていましたが、今年はすごくアウトプットをし始めた年で、現状オフレコはGOさんが全国の作家さんなどを呼んで、オープニングやクロージングでイベントをしていますが、いまの自分には作家さんたちとの人脈が圧倒的にないから、自分が将来オフレコを背負うとなった時に、そのための修行じゃないけど、人脈作りとか経験とかも込みでいろいろ活動していければと思っています。
~DJ活動について~
A:最後にDJの活動についてです。まずはじめにDJを始めたきっかけについてお伺いしていきたいです。
I:DJを始めたきっかけは結構若気のいたりで、「やりたいこと全部やろう」っていう中の一つですね。
A:なるほど。では、今一番お気に入りの曲やアーティストがあれば教えてください。
I:本当に雑食なので何でも聴きますが、今日(ここに)来るときは、吉田拓郎の「気持ちだよ」っていう曲を聴いてきましたね。現代を生きている中で、すごく生きやすい世の中だと思うからこそ、この時代の歌を聴くと古き良き価値観に触れて現代社会の考えに甘え過ぎないよう、自分を奮い立たせることが出来ますね。
A:なるほど。では、DJとしての目標は有りますか?
I:イベントに対してもっと幅を広げたいというか、足が重い人たちに対してアプローチをかけていくイベントを自分がしたいし、そういう選曲をしたいと思っているから、やっぱり自分のイベントで自分の表現をしたいですね。
A:なるほど。
では、本日インタビューを行っているLEBEN by OTAI RECORDで気になった機材はありますか?
I:レコードプレイヤーですね。自分も持っているのですが、サブスクなど音楽を楽しむ手段がたくさんある中でもレコードプレイヤーは特有の温かみがありますね。デジタルでは味わえないアナログ独特の質感や音の違いが、音楽との新たな出会いが個人的にはあると思いますね。
また、アルバム全体を通して聴くことで得られるアーティストのメッセージやストーリーも、サブスクとは異なる魅力ですね。アルバムを通して聴くことで、アーティストが意図した音楽の流れやメッセージを感じ取ることができ、サブスクで1曲単位で聴くのとは異なる魅力が感じられますね。
また、個人的に最近スローライフにハマっていて、レコードプレーヤーで聴くことは、曲を変えたりするのも手間だけど、それを急がずぬくっと立ち上がって変えていくと1日がゆっくりになって普段聞き流してしまう曲も、しっかりと体に入るように感じられます。
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~最後に~
A:では、最後に今後の活動の抱負があれば教えてください。
I:自分は一昨日に22歳になったばかりですが、自分のDJ活動や制作活動はもちろん、美容師としてお客様のヘアスタイルを作ることを第一に今後も頑張っていきたいですね。
A:ご活躍を期待しています!本日はお忙しいところお時間いただきありがとうございました。インタビューの方は以上とさせていただきます。