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なぜ、OB-Talk を有料のイベントにしたのか?

こんばんは。OB-Talk の言い出しっぺ、太田です。
いよいよ OB-Talk の第 1 回目が、明日まで迫ってきました。

今日は、OB-Talk の参加者や、参加をご検討いただいた方の中にも、おそらく何かしらの感想を持たれた方がいたであろう、有料チケット制について触れておきたいと思います。

OB-Talk 立ち上げの背景

今回、新しく OB-Talk を立ち上げるにあたって、その方法をどうするかというのは、新しい試みゆえに当然ですが、いろいろと検討する必要がありました。

オンラインで開催するということは、正直、これまであまり考えてきませんでした。というのも、やはり僕たち OTAブックアートでは、本の中でもより物質性のあるものにフォーカスしていて、そういう題材を扱うには実物を見て共有することが一番だと考えているからです。

しかし、図らずもそれが難しい状況が訪れた。オンラインに挑むことを決めた経緯は、こちらの記事に書いた通りです→

オンラインで発信することのメリットの一つに、情報の広がる力があります。様々なコストをかけずに世界中に伝えることができる。そういうメリットを生かして、新型コロナウイルスの影響で外出することを避けなければならない今、日本国内でも、世界でも、いろいろなコンテンツが無料で公開されていて、これを享受することによって、制限された生活が少しでも豊かになるように望まれています。

こうした動きの意義に僕たちも賛同するのですが、それがそのまま OB-Talk に当てはまるのか。OB-Talk というプロジェクトを煮詰める過程で、十分に検討する必要がありました。

OB-Talk を有料チケット制にする意義

その検討の中で、僕たちは、OB-Talk を有料制にすることの重要性を次のように考えました。

重要性1. 継続していけるプロジェクトでなくてはならない

ある少しの期間を楽しんでいただくためだけのコンテンツとしてではなく、継続して、いろいろなテーマを扱いながら深めていくことで、今の状況が明けてからも発展し続ける文化を作っていきたい。そのためには、息を止めて短距離を全力で走るのではなく、しっかりと呼吸をしながら先を見据えて走る必要があります。

具体的に言うと、この状況が続いていったとしても、アトリエの活動を存続する必要があります。僕たちの活動は、経済を大きく動かすような力はありませんが、本のことを追究する独自のスタイルがあります。ナンバーワンというより、オンリーワンな立ち位置でしょうか。ちっぽけながらも、この活動を継続して深めていくことが、僕たちが社会に貢献できる(今のところ)最大の行為であると考えます。

そういうわけで、今は、有料制のチケットで動き始めることが現実的だと考えました。もちろん、ここでいう「僕たち」というのは、もう少し広げて考えていくことができます。

ゲストとしてお呼びした〈仲間〉にも、対価をお支払いして、これからの活動を共にしていきたいですし、アトリエが存続することによって、アトリエをハブにした仲間がより強固に、大きくなって、本を追究して発信し続けていきたいです。

(2020年4月29日 追記:OB-Talk のチケット売り上げについて、新しく記事を投稿しました→)


重要性2. より深めていきたい

これまでのいろいろな活動を通して、本のことを考えることは、あまり広く大衆受けするものではないという実感があります。本は日常にあるものですが、本を日常よりも踏み込んで考えようとする人は、そんなにたくさんいるわけではありません。もちろん、多くなればこれ以上嬉しいことはないわけで、そして少しずつ増えていっている実感もあるわけですが、それでもまだ広い世の中のいろいろなことと比べるとごく小さな世界です。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、オンラインでの集いが一気に広まり、同時にセキュリティの問題も大きな話題となっています。何か問題が起きて被害を受けることはもちろん回避しなければなりませんが、問題を怖れてイベントの本来の意義が弱まってしまうのも避けたいものです。

OB-Talk の中で議論されることが、不特定多数にリアルタイムで配信され、望んだものではない形になってはいけません。

本のことを考えたい、知りたい、拡げていきたいという同志が、安心して、より深く濃密な追究をできるように、ある程度、参加のハードルを設けることは有効なのではないかと考えます。もちろん、技術的な面でセキュリティ対策をすることは言うまでもありません。ただ、こういう形式をとっている以上、100 % 完璧というのは難しいのですが、運営側も、参加いただく皆さまにも、お互いに有意義な場所を作ろうと、同じ方向を見ていけたらと願っています。

結論

こういうような考え方で、有料チケット制という選択をさせていただきました。お金の話なので、表立って触れずにサラッといくことがクールなのかもしれませんが、こういう背景もご理解いただいた上で、同じ船(少しタイムリーですね)に乗っていただければ、OB-Talk も、より充実していくのではないかと思い、記事にさせていただきました。

OB-Talk の収益は、OB-Talk の運営を含め、これからの本の新たな可能性を追究するために、大切に使わせていただきます!


OB-Talk 01 「内側から滲み出る造本デザイン」

OB-Talk 01 「内側から滲み出る造本デザイン」は、いよいよ明日開催。
チケット購入締め切りは、2020 年 4 月 18日 10:00 です。
(※ お支払い方法は、クレジットカード払いと銀行振込からお選びいただけますが、銀行振込の場合、銀行によって振込処理に時間がかかる場合がございますので、ご注意ください。)


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