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シニア世代の写真館を始めた私と、これからの私 《 No.017 》

私、太田明良は、2014年に株式会社サンクリエーションを立ち上げ、『えがお写真館』の運営を始めました。

今回は私のプライベートな部分も踏まえながら、私と“えがお”のこれまでとこれからをお話しいたします。

「日刊すごい人!」取材記事より抜粋

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父の死


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私が起業したきっかけのひとつに、「父の死」があります。

父は、いわゆる“昭和の父親”のような人物で、よくお酒を呑んでは、暴れていました。
のちに母とは離婚をし、私との関係もずっと険悪な状態でした。

そんな父から、25歳の時に突然電話がかかってきました。

その時の父はいつもと違い、なぜか優しい印象でした。
受話器越しに父の声を聞いているうちに、「あぁ、この人はもう、明日にはいないんだ…」と感じました。

その直感は現実のものとなり、翌日、父は亡くなりました。

亡くなった父の顔を見たとき、「父は人生を全うできたのだろうか」という疑問が浮かぶとともに、今の自分にできることは何だろうと考えるようになりました。

結局、最後まで険悪な関係が解消されることはありませんでしたが、やはり私にとって唯一の父親です。
私の中に、父に認められたい、喜んでもらいたいという気持ちは根強くありました。

父は経営者でありましたが、上手くいかなかったという過去があります。
私が起業したのも、経営者として成功することで父に認められる、喜んでもらえるという気がしたからです。

会社を設立してもうすぐ8年が経とうとしています。
父が今の私と会ったら、どんな言葉を交わしてくれるでしょうか。

個人的には今の自分のことを認めてもらい、喜んでいると思いたいですが、残念ながらそればかりは分からないままです。

スタイリストとしての違和感

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父が亡くなった当時、私はスタイリストをしていました。

子供の頃から特に将来の夢を抱いたことはありませんでしたが、カッコいいこと、注目されることをやってみたいという安易な考えで、スタイリストを目指すことにしました。

念願叶ってスタイリストになることはできましたが、現実は思っていたものと少々違っていました。
服は好きなのですが、仕事になると違和感がありました。

さらにスタイリストのほとんどは個人事業主である上に、競争率も高く生存していくことも難しく、仕事を取ろうと必死になることで、本当に自分がやりたかったことができなくなっていくのです。
実際にそんな人が、私の周囲には多くいました。

もちろんスタイリスト全員が自分のやりたい仕事ができるわけではないですが、25歳にして将来ぶち当たるであろう壁が見えてしまっていたため、スタイリストでいること自体に息苦しさを感じていました。

このような状況で、父の死が訪れたため、必然的に起業を考えるようになっていきました。

目標は「1番になること」

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起業を考えるようになって少し時間は経ちましたが、2014年、33歳の時にフォトグラファーとヘアメイクアップアーティストの2人を誘い、3人で株式会社サンクリエーションを設立し、えがお写真館を開業することになりました。

会社設立時の目標は「1番になること」でした。

どうすれば1番になれるかを考えた結果、斜陽産業のニッチな分野で勝負をすれば、競合も少ないので1番になりやすいのではと考え、シニア世代専門写真館の「えがお写真館」を設立しました。

詳しくはこちら。→  ターゲットをシニア世代に絞って始めたサービス 《 No.001 》

現時点で1番になれたかは分かりませんが、ようやくシニアビューティーの第一人者として認知されるようになりつつあると感じています。

しかし、創業から1年間は全く利益がなく、死ぬ思いでした。

仕事が全く入らず、毎日電話や営業をしては断られ続け、精神的に参っていました。

あまりにも辛い状況が続き、妻に「会社を潰して、借金を抱えるかもしれない…」とつい弱音を吐いてしまったことがありました。
それを聞いた妻は「たかがお金でしょ! また稼げばいいじゃん!!」と言ってくれました。
その一言で随分と気が楽になったのを覚えています。

また、フォトグラファーとヘアメイクの2人の仲間が居てくれたことも、大きな心の支えになりました。
2人は私が営業などで会社を離れている時も、常にお客さんが来てくれること、技術を高めることを模索し続けていました。

間近でこんなに頑張っている2人を見て、自分も弱音を吐いている場合でないと改心していきました。

何よりもお客様目線

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経営が上向いたきっかけのひとつに、テレビで取り上げていただいたことがあります。
本当にメディアの力とは凄いもので、今までほとんどなかった予約の電話が鳴り止まないほどでした。

しかし、あくまでこれはひとつのきっかけに過ぎず、根本的な部分はもっと前、創業当時にあったと考えています。

営業もうまくいかず、お客さんも全くこない状況で、私の頭の中は24時間常に「会社の売り上げはどうしよう…」と悩んでばかりでした。

明日生きていくお金もままならない状況なので当然と言えば当然なのですが、そんな苦難の日々が続いたある日、街でのお声掛けが功を奏しました。

とあるお客様が口頭で「行くよ」とおっしゃってくれました。
後日、初めてのお客様としてご予約を頂き、当日は全員が店先でお出迎えをしました。

本当に嬉しかったので、その日のことを今でも鮮明に覚えています。

それからは、会社の売上よりも「お客様に喜んで頂くこと」を最重要視するようになりました。
全ては信用を得て、信頼を掴むことで、ファン化されて売上に繋がるという構図だったことに気付きました。

創業当時から順調だったら、このような考え方には至らなかったことでしょう。
いかにお客様に喜んで頂けるかを考えて仕事を続けていった時に、きっかけを掴めたことで経営が上向いていったのだと思います。

目的・目標は必ず言葉にする

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私が会社を成長させるために必ずしていることがあります。

それは、「必ず目的・目標を言葉にすること」です。

実際に2018年に美容室を立ち上げた際も、2019年に美容室・洋品店・爪工房を含めたビューティーサロンを立ち上げた際も、やる目的と期限目標として言葉にしていました。

言葉にすることで社員をはじめ周囲の意識がその目標に向きます。

お陰様で2014年に3人で始めた会社も、今では社員、アルバイトを含め30人規模になりました。
まだまだ会社規模としては小さいですが、創業当時のことを思えば、驚くほど大きい組織になりました。

これも、なんとなく増えていったわけではなく、社員を増やし、目的を達成するために事業拡大する、また数値目標を言葉にした上で売上などを増やしていった結果、今があるのです。

今後のヴィジョン

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企業理念として掲げていることは
シニア世代を素敵にすることで「日本の健康寿命を伸ばすこと」です。

まだまだ小さい企業ではありますが、社会的に意義のあることと感じていますので、必ず成し遂げたいと思っています。

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いかがでしたでしょうか。

私と“えがお”はこれらのことを含め、今後も成長してまいります。

引き続きよろしくお願いいたします。


■お読みになっていただきありがとうございます。
日本でも珍しい、シニア世代専門でのサービスを展開してる故、取材を受けることが多くあります。本サービスにおける「よくある質問」をまとめていきますので、「シニア世代に向けたサービス事業を立ち上げようかなと考えている方」「シニア向けのビジネスに興味がある方」に少しでもお役に立てばと思っております。

■プロフィール

東京・巣鴨でシニア世代専門の『えがお写真館』をはじめ、『えがお美容室』『えがお洋品店(セレクトショップ)』『えがお爪工房(ネイルサロン)』の店舗を運営しております。2014年の創業以来、シニア世代のお客様を中心に、延べ12,000人以上の方にご利用いただいており、シニアビューティーの第一人者として活動の幅を拡げております。これからも″日本の健康寿命を伸ばすこと″を理念において、シニア世代に向けたサービスを提供してまいります。

えがお写真館
 https://egao-salon.jp
えがお美容室 https://egao-salon.jp
えがお洋品店 https://egao-clothing.jp
えがお爪工房 https://egao-nail.jp

運営会社:サンクリエーションhttp://san-creation.com

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