【住宅ローン】変動金利が上昇したら大損するのか?実は変動金利が上昇しても、総返済額は固定金利より少ないです!
【住宅ローン】変動金利が上昇したら大損するのか?実は変動金利が上昇しても、総返済額は固定金利より少ないです!
こんにちは、おおた社長です。
このnoteでは、住宅ローンに関するお得な情報を中心に発信していきます。
今回は
この先変動金利が上昇したら、本当に損をするのか?
というテーマで解説していきます。
この記事は下記のどれかにあてはまる方にぜひ読んでいただきたいです。
・住宅ローンを初めて借りる人
・住宅ローンの借り換えを検討している人
・変動金利にしようか悩んでいる人
・変動金利の上昇が不安な人
この記事を読んでいただくと、
変動金利の上昇が全く怖くなくなります。
ぜひ最後までご覧ください。
1. 問題
今回はこちらのケースを一緒に考えてみましょう。
固定金利1.3%、変動金利0.5%でスタートしたけれども、5年後に変動金利が上昇して固定金利を超えてしまいます。
そして1.5%のまま完済まで推移したという場合です。
本当に変動金利を選ぶと損をしてしまうのでしょうか?
一度考えていただきたいのですが、損をする、とは何をもって損ととらえるのでしょうか?
住宅ローンの場合
「総返済額が多いこと=損をする」という方がいます。
総返済額とは、元金+利息のことです。
変動金利or固定金利で、どちらを選ぶと総返済額が多くなるかは当然考えるべき問題ですが、もう少し深くまで見る必要があります。
それは総利息額です。
例えば固定金利1.3%、変動金利0.5%で完済したとします。
この場合のそれぞれの元金と利息を確認しておきましょう。
どちらも元金は4,000万ですが、変動金利を選ぶと利息は361万です。
固定金利を選ぶと利息は980万です。
ここで押さえておくべきポイントは、金利が変わったとしても元金は変わらない、ということです。
利息だけで比較するとこうなりました。
固定金利と変動金利の総利息額の
差額は619万です。
変動金利を選んだ方が当然お得です。
2.回答
では、問題のように変動金利が5年後に上昇してしまった場合、総利息額はどうなるのでしょうか。
変動金利の総利息額は934万です。
差額は46万となりました。
変動金利が5年後に固定金利を追い抜くほど上昇したとしても、
変動金利を選んだ方が総利息額は
約46万も少なくなります。
今回このような結果となりましたが、
なぜ変動金利を選んで5年後に固定金利を追い抜いてしまったにもかかわらず
変動金利を選ぶと総利息額が少なくなるのでしょうか。
解説していきましょう。
なぜかというと、
住宅ローンは最初の10年間で
総利息額の半分の利息を払う仕組みになっているからです。
こちらをご覧ください。
例えば借入金額3,000万、金利0.5%、借入期間35年とします。
縦軸が毎月の返済額、横軸が返済期間です。
返済開始と同時に、元金と利息を返済していくのですが、
図を見てわかる通り、利息の比率は返済開始のほうが多くなっています。
3,000万借りると総利息額270万を35年で返済します。
そのうち、最初の10年でなんと48%の130万もの利息を返済しなければなりません。
約半分です。
これは住宅ローンの借入金額がいくらでも同様です。
4,000万借りた場合も同じ仕組みです。
4,000万の住宅ローンの総利息額は361万です。
最初の10年で払う利息額は、総利息額の48%である173万です。
先ほどと同じ比率ですね。
住宅ローンはいくら借りても
最初の10年で半分の利息を払う仕組み
ということに変わりはありません。
さらに深く説明していきます。
3,000万を借り入れた場合、当初の5年間で70万の利息を払います。
70万とは、270万の内約25%を占めます。
住宅ローンは最初の5年で1/4の利息を払う仕組みともいえるでしょう。
お分かりいただけたと思いますが、
住宅ローンは早い段階ほど多くの利息を払う仕組みになっています。
このため、今回の問題のように5年目で金利が上昇したとしても、
5年間で払った利息額の差が大きいゆえに総利息額は変動金利のほうが少なくなります。
3.金利上昇時の対応策
金利上昇時の対応策、ということで追加です。
今回の問題で、最終的な総利息額はこのようになりました。
変動金利のほうが46万も利息額を少なくすることができます。
しかし、中にはこの結果をみても
「変動金利が上昇したら、固定金利と総利息額が変わらない。ならば固定金利のほうが安心だ」
という方がいます。
私はここに「待った!」をかけます。
住宅ローンには繰上げ返済という手法があります。
あなたはこの言葉を聞いたことがありますでしょうか。
繰上げ返済を適切に行うと、変動金利の上昇時に総利息額を増やすことなく返済を続けることができます。
本記事では住宅ローンの繰上げ返済の詳しい手法については割愛します。
気になる方は、私の過去記事を紹介しますのでぜひご覧ください。
どちらの記事も、
変動金利が上昇したときに、いくら繰上げ返済をすれば今までと同じ返済額を保てるかについて解説しています。
まとめ
今回は以上となります。
最後に簡単にまとめておきましょう。
変動金利がこの先上昇してしまったとき、
「損をするのでは?」「やっぱり固定金利を選んだ方がいいのでは?」
と心配になる方もいるかと思いますが、これは間違いです。
変動金利を選び、金利が上昇してしまったとしても、
総返済額、総利息額は変動金利のほうが少ないです。
今回の問題はこちらでした。
固定金利1.3%、変動金利が0.5%⇒5年後に1.5%になっています。
変動金利が上昇したとしても、
最終的な総返済額は変動金利のほうが約46万も少なくなりました。
なぜこうなるかというとそれは、
住宅ローンが最初の10年で
半分の利息を払う仕組みになっているからです。
3,000万借りた場合、このようになります。
最初の10年で48%の130万を支払います。
4,000万借りた場合は、最初の10年で173万の利息を払います。
最初の5年間で考えると、3,000万借りた場合70万の利息を払います。
70万とは全体の利息の25%を占めます。
住宅ローンは早い段階で
多くの利息を払う仕組みになっています。
したがって、今回の問題のように5年後に変動金利が上昇したとしても、
最終的な総利息額は変動金利のほうが少なくなるということになります。
つまり
変動金利を選んでいた方が、金利が上昇したとしても
固定金利よりお得です。
変動金利を選んで金利が上昇した際に
適切な繰上げ返済をすることで
当初の計画の総返済額のまま完済を迎えることができます。
今回は以上です。
住宅ローンで変動金利or固定金利を悩まれていた方は、気持ちが少しは楽になったでしょうか。
ぜひ今回紹介した繰上げ返済の過去記事以外もチェックしてみてくださいね。
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