【レポート】Good Design Exhibition 2019
こんにちは。UXUIデザイナーのasakoです。
少し間が空いてしまいましたが、11月のあたまに六本木で開催されていたGood Design Exhibitionを見てきましたので、ゆるーくレポートを...◎
毎年ものすごい来場者なので、夕方以降か朝一がオススメです^^
今年の受賞数は、過去最多の1,420件
受賞結果はコチラ
1.2019年受賞作品に見る傾向・キーワード
Sustainability
=持続可能性。
環境問題や伝統技術の継承観点など。今までのGマークを見ていても今回は圧倒的にこの視点が多く感じました。日常的にもよく聞くようになったワードです。2018年春のミラノサローネで感じた流れが日本でも!と嬉しいです🙌
働き方・環境整備
新しいものを生み出すには、その開発環境から整備することが大事。と思わせられるほどtoCよりもtoBのサービス・プロダクトが目立っているように感じました。「創る」環境をデザイン。
教養教育・メタラーニング
フェイクニュース問題などメディアリテラシーがより一層問われる今後、事あるごとに自分の指針をもって決めなければならない選択は益々増えてきます。今求められているのは学問的な教育ではなく、「教養」教育なのだと痛感しました。また「学びの体験」をデザインしているものも多くみられました。
実は昨年、携わっていたAppを選考に出していて、その時に改めて最近の評価傾向を見ていたのですが、昨今は美的価値よりも社会貢献価値の重要度が大きくなってきています。
国外からの受賞作品もほんとに年々増えてきていますね...👀!
2.ベスト100作品
すごく簡単にですが、気になった作品をピックアップします。
おなじみSlack。最近電車の中でもCM見ますね!
JP社で受賞のよう👀
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の視点で地方創世を考えるカードゲーム
これ素晴らしい!Neue Frutiger!
多言語でブランドフォント統一するの一番難関なのは、日本語かな…。
研究者施設のデスクデザイン!流動性と機能性が増してより良い研究環境に◎
聴覚障害者に音を光と振動で届けるウェアラブル端末「Ontenna」◎
Divercity テーマでもあり、Personalized designとしても注目👀
AirREGIも働く側・操作する側がユーザーのtoBインターフェース
初心者でも使用できる飲食店や医療現場の衛生状態モニタリングシステム
Iターンなどで地方で仕事ができる環境もだんだん整って来ました。
私の周囲では、長野県に移住計画組もちらほらいて、いよいよリアル。
3.そのほかの受賞作品
「働く」を学ぶプログラム
空と飛行機の技術を学ぶプログラム(JAL)
感性価値を訴える、老舗メーカーとしては挑戦的なシリーズSTAN
大手の会社でこの企画を通してくれた中の人すごい!
フリーアドレスの毎日の荷物運びワゴン。
実際今の環境が半フリーアドレスだけど、やっぱりこういうの要る…。
アンケートフォームUI作成ツール
エコ素材でのパッケージ単体受賞?ってことあったかな👀
防災の知恵と習慣を「スポーツ」で学ぶ体験デザイン
伐採問題をプログラミングを通して「学ぶ」
地方創生。特別なイベントの場所として「選んでもらえる」体験デザイン。
ユーザーとして、このリニューアルは本当にすごいと思いました◎
素晴らしかったのは、いくつかの機能ごとにあった過去のアプリからのスライド。インハウスのUIデザイナーがいるの大きいですね◎
ブランディング枠受賞も珍しい…!👀
4.今年の展示概要
会場設計:成瀬・猪熊建築設計事務所
グラフィック:色部 義昭
個人的に好きな方々が制作委員だったのも見所でしたし、
何より今年から?入場無料化したことで、事前手続きなしにサクッと入れたのも、業界以外の人がデザインとの距離が近くなってよかったなと思いました。
Gマークは、日本でも認知度の高い賞ですし、受賞されているサービスや物には、私たちも自然と安心感や信頼を感じています。
この一年に1回の展示は、社会的に注目されている・評価されているプロダクトを一気見できる効率的で貴重な場所だと思います。
もちろん、街中で流通している商品もあるのですが、地域や期間限定のプロジェクトなど限られた市場のものは、この展示を通して魅力的なデザインと出会うことが度々あるので面白いです^^
希望としては、ベスト100以外も評価の軸がもっと展示物と一緒に見えるといいなあ。。。
評価ポイントのレーダーチャートとか、キーワードハッシュタグでも…。分野ごとに審査員も違うので、何の観点での評価が高い受賞なのかパッとわかるといいな◎
4.(おまけ)定点観察で見える事
展示の視察について、今回感じたことをおまけに。
どうしても、こういう視察をすると一つ一つが本当にいいデザインか?を見てしまいがちなのですが、定点観察をすると、全体の傾向が見えるのが面白いなあと思いました。
傾向が見える事で、社会的な文脈・流動が見えてきます。
デザイナーは、「ものづくり」が好きな人がもともと多いと思うので、「つくる」過程や成果物も楽しみだと思うのですが、それが今なぜ作られたのか、何をもって評価されているのかという前後の文脈をもっと楽しめるように最近なってきました。
自己満足にならず社会貢献に生かしたい気持ちも高まってきたので、そのためにも、自分の専門分野外への知識ももう少し深めたいなあと思っています◎
そんなこんなで、この度「教養」を深める委員会を社内のメンバーで設立しました〜🎉🎉🎉
https://www.liberalartslab.art/
今後イベントも行っていこうとおもうので、是非チェックしてもらえたら嬉しいです◎
(今回Gマーク受賞された方も登壇予定です◎)