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秋保の森へ、路線バスに乗って
きのうは、仙台市太白区秋保の、温泉街からだいぶ離れて山形県側に近づいたところにある、佐々木美術館&人形館へ行ってきました。
こちらで開かれている浅野託矢さんの個展「おまつるふ」が第一の目的で、在廊されていた浅野さんとお話しもできましたし、別棟の人形館2階企画展示室でひらかれていた方の個展も拝見し、やさしいタッチで描かれた日本画に心やすまる思いがしました。
それで…
きのうは、仙台市中心部の県庁市役所前から、宮城交通の秋保大滝ゆきに乗って、1時間半ちかくかけて美術館最寄りの「鴻の巣温泉」バス停で降りました。
あとできくと元湯のほうは廃業したそうなのですが、分湯(?言い方がわからない…)のほうは「秋保カナダ」という名前で営業しているそうです。
宮交の秋保大滝ゆきは現在土休日のみの運行、一方愛子駅から来る市営バスは毎日運行ですが、この先最奥の「二口」ゆきは平日と冬季は集落のあるところで打ち切りとなるようでした。(ついでに言うと温泉宿の廃業で「二口温泉」から改称したと聞きます) おどろくなかれこんな淋しい時刻表ですが仙台市内なのです。さらに秋保小学校・中学校・太白区秋保総合支所はさらにこの先にあります。温泉街まではこんな隘路ではないのですが。
めっちゃ手ブレしていますが、ここから美術館までは徒歩5分もかからないので迷うこともないと思います。
入口にこんなみごとなツリーハウスがありますから。
旧元湯方面とカナダとの分れ道付近に美術館があります。
で、個展をみて外に出ると、もともと朝から雨もよいの天気でしたが、
ぽつぽつ小雨が落ちてくる程度です。
それで持参のCONTAX139Qをミニ三脚(スリックプロミニ)にセットして、
多重露光をやってみました。
ミニ三脚(伸ばしても30㎝程度)ゆえフレーミングはだいたいこのくらいか、程度、シャッタースピードは秘蔵のレシピに則って…といいたいけれど、まあいいかとアバウトに少々巾を持たせてみた。
結果狙っていたよりもずっと薄くおしゃまが写る結果となり、現像、プリントしてホゾをかんだ。ディスプレイでみるとまあ見えなくもないが、L判プリントだとほとんどわからない。
ツリーハウス前に座っているのがわかります? 言わないとわからないのでは、おしゃま的には失敗なのです。
さてこのツリーハウス、登るさいには「美術館にお声がけください。安全性は自己責任で」と但し書きがある。雨でもあるしおしゃまも「また今度」ということにした。
曇天でなおかつISO100のフィルムにもかかわらず、tessar45mmf2.8の(AEレンズのみにある)定焦点指標(絞りがf8のときグリーンの指標の距離に合わせるとパンフォーカスになる)に頼ってしまい、こんなどアンダーなひどい写真を何枚か写してしまった…「サニーシックスティーン」あれ案外ばかにしてはいけないですね。デジも使ってるとそういう基本がおざなりになりかねないから注意せねば。わたしは基本あいほんで撮らず、PENTAX Qからフラッシュエア(旧東芝メモリ製品)で撮った画像を転送するのですが、どれだけ良くなってるかはわれながら不明。閑話休題。
元湯方面へ、南側(バス停と逆方向)へ坂を名取川へ向かっておりていく。
こんな淋しい山中にもかかわらず、途中に民家が数軒あります。別荘かとも思うが車が停まってたりするので人がいるのでしょう。さらに先に進むと「これより私有地進入禁止」だったか立て札があり、さすがに引き返しました。
ツリーハウス付近から往復しても10分程度だったでしょうか。
秋保大滝始発の、最終の一本前のバスが来る15時45分まで30分くらいありましたが、鴻の巣温泉バス停まで戻ってしまい、乗ろうかと思った市営バスもなんか行ってしまったあと。
しかたがないのでひとつ先のバス停「神ヶ根温泉」まであるいたけど、前のバス停付近が遠望できるくらいだから時間つぶしにならず、しかたなくそこで待つことにしました。さらに次までの距離もわからないし…乗りそびれたら最終は18時台だし。
「温泉ていうけど、どこが温泉宿かわからないなあ」と思いつつ雨脚が強くなってくるなかようやくバスが来て、込んでるかと思いきや客はまだ数人でした。
かえってから検索したらサイトがありました。一軒宿のようです。
https://kankane-onsen.jimdofree.com/
この日最後の一枚。それにしてもひどい写真だ…わらうしかない…
仙台の奥座敷などといわれ、知名度も高い秋保温泉ですが、安易に特急バスを多数走らせたりしない理由は、市街地(JR/地下鉄のある長町まででも)まで乗りとおすとよくわかる。観光地ではない途中のバス停からこまめに乗車がある。沿線の生活の足としてしっかり機能していることに安堵して、地下鉄駅ちかくで降車しました。
晴れてたら原付でとんで行ったんだけどな…さすがに疲れましたが、ひさびさに一日でフィルム1本撮り切った、その行程がとてもたのしかったので、ぜんぶとはいきませんがみなさまにもみていただきたく。
それではまた。