日記#79【頭と心が別物】
今日の朝、母親にたたき起こされた。今までも何回もあり、いつもは不機嫌になり話を聞かずに寝ようとする私だが、今日だけは聞く姿勢になった。どうやら、曾祖母は永い眠りついたようだ。
祖父の時は家族で見送りながら送り出し、どんどん冷たくなっていくからだとともに実感をした。しかし、今回は情報として入ったため、頭で理解したがどうにも心は理解していない。もともと入院したりしていた曾祖母でもう長くないと言われていたためなのだろうか。
どうにも実感がわかないので会いに行ってみた。しかし私は手を合わせても手を取っても、まったくの実感がわかなかった。しばらく見ることしかできなかったのだが、見ているだけでも覇気がなく死んでいるのがわかる。だが心が死んでいるとも生きているとも感じていない。
祖父が死んだときはより心が受け入れるのを拒否していた。しかし、今回はすんなり受け入れそうだ。覚悟をしていたのもあると思うが、祖父がいなくなり後悔がないようにと教えを受け、できることはすべてやり、大往生だった曾祖母を悲しむのは違うと思っているのだろうか。
俺は悲しまなくていいのだろうかと考えて、葬式や通夜はどうゆう気持ちで迎えるのだろうと思っていたのだが、時間とともにまたこの日記で気持ちの整理がついたのか、今は正直泣きそうになっている。仏壇に手を合わせている時、声には出さないが故人に話しかけている。声に出さない声として伝わっているのだと思う。そのため心が泣いていては何が言いたいかは伝わらない。明日は、泣かずに思いを伝えようと思う。