言語化すればするほど劣化していくと思う件について
懐かシリーズ⑦
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「彼氏/彼女のどんなところを好きになったの?」
こう今まで聞かれた人は多いと思う。
好きな人をなぜ好きなのかを説明するのは難しかった。言葉にできないところが多すぎる。答えられないで言葉に詰まると、私はこの人のことを好きなのに何で説明できないんだろう、と思い結局「何となく好きなんだよね」と答えるか好きな理由を見つけて言葉にしていた。本当はこんな言葉じゃ表せないくらい素晴らしいのに何故か完璧に言語化はできなかったし伝えたいことの8割も伝えられなかったと思う。
私が世界中を暮らして見て回りたいと、居酒屋の隣のグループに話す機会があり話したら「ドイツに行って何がしたいの?」と、聞かれた。
私は中学生の時の10日間のドイツでのホームステイが忘れられなかった。メルヘンな街並み、でかいケーキ、めっちゃ美味しかったピザにソーセージ。このメルヘンな街並みでピザとケーキを食べて暮らせるだけでもう最高に幸せなことだと思っている。だからドイツに行きたいと言った。
でも、その居酒屋の社会人は別にケーキなんてどこでも食べれるし綺麗な街並みなら日本にもたくさんあると。
私にとってはドイツで暮らしたことが幸せすぎてまたあの感覚を味わいたいし、ドイツで生活して自分が何を感じるのかとかそこに興味があった。
そこで思った。好きな人のことが何故好きなのかとか、何故自分がドイツに行きたいのかとか言語化できないからこそ替えが効かない感情なのだと。かっこよくて優しくて面白くて背が高いから好き、と言語化できた時点でもっとカッコ良くてもっと面白くて優しくて背が高い人の方が好きになってしまうことになる。その人じゃなくても良くなってしまい、替えが効く存在になってしまう。
しかし、矛盾していることに、言語化しないと人に伝わらない。何で自分のことが好きなのか言語化して説明してもらわないと人には伝わらない。でも、言語化できる時点でその思いは替えが効くものになってしまう。
私はその居酒屋の社会人に自分のドイツに行きたい説明できない感情を説明したくなくなった。でも、親とか周りを説得するにはこの感情を言語化しなくてはならない。なんて矛盾しているんだ!
突発的に思っとこととか湧いて出た感情は説明できないものが多い。それこそ再現することができないほど貴重な感情、思いだと思う。私はそれを大切にしていきたいし、それを押し込めているとだんだん鈍感になり気づかなくなっていくと思う。
説明できない感情は周りには理解してもらえないし悪いものだと思っていたが実は説明できないからこそ希少で価値があり爆発的なエネルギーを持っていると思った。
これから先、周りにプレゼンする機会が多くなるし納得してもらわなければならない場面が多くなることが予想される私の人生。
言語化できない感情を大切にしながらもプレゼンする能力はつけていきたいと思った。
最後まで見ていただきありがとうございました!
今年も後2日!良いお年を!
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