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可愛いものの役目

可愛いもの、いいですよね。
ただそこにあって、目に入るだけで心癒やされて、自然と頬を緩ませる存在が可愛い。

今私の机の上にあるのは、先日百均で手に入れたロディのハロウィンバージョンの置物と、ベイマックスの巾着。
今欲しくて迷っているのは、リラックマのスマホケース。

キャラクターものは子どもが生まれる前までは敬遠していたもので、興味を持つことも、実際所有することも恥ずかしいと考えていたのに、
子どもが生まれると途端に可愛く見えるようになって、子どもに喜んで欲しくて手が伸び、次第に自分が欲しくて買ってしまうようになってしまった。
一時はシールにハマり、可愛いシールを集めて夜な夜な手帳に貼りまくって楽しい時間を過ごしていた時期もある。

ふと自分を客観視したときに、私がこんなものを持っていて周りはなんて思うだろうか、という気持ちが働く。
自分がいいなら堂々と使いなよと他の人には言えるけど、自分には言ってあげることができない。
人の目が気になって自宅でしか使わないあれこれは、少しずつ溜まっていく。

こうした可愛いものたちに囲まれて、癒やされて、少し元気をもらって生活していく日々は、いいものだと思う。
ぬいぐるみも可愛いし、小物も可愛い。
悩みに悩んで結局買わないことの方が多いけど、買って帰ったものはどれも愛着がある。

しかしそれでも突然にお別れはくるもので、数年そこに鎮座し私を癒やしてくれたものの役目が終わったと感じることがある。
それからしばらく迷うのだけど、結局手放すことになり、ありがとうと心の中でいいながら別れを告げる。

可愛いには期限があるのだろうか。
それを「飽きる」と表現してしまえばそれまでだが、ここはあえて役目が終わったと表したい。
癒やしてくれた役目、楽しませてくれた役目。
可愛いを手に入れることで心が満たされて、持ち続けることで頑張れて、愛でる程に優しい気持ちになれる。
そうした物ばかりを集める性格ではないけど、手にしたものは役目が終わるまで大切にしよう。
可愛いものは、日常に彩りを添えてくれる。

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大須絵里子
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