見出し画像

自分に返ってくる

あまり好きではない、というか、はっきりと好きではない相手がいる。
平気で嘘をつくから信用していないし、表と裏とで言っていることが違うし、口を開けば悪口や否定ばかりだし、基本人を見下し馬鹿にした態度を取る人だ。
一見明るく社交的なだけに、なかなかに厄介な人物だ。

久しぶりに顔を合わせる機会があった。
コロナ禍が始まった頃にあれっと気付いてはいたけど、その頃よりもさらに体型が変わっていた。
背が高く痩せていることがご自慢で、丸い体型の人を馬鹿にしていたのを知っているだけに、今度は言われる側になったのだなと哀れむ自分がいる。

嘘をつかれるというのもかなり嫌なことだが、他にも尾行されたり馬鹿にされたりと、嫌気がさして邪険に扱ったことがある。
私の言い分は「向こうが先にやってきた。だからこうした態度を取った」なのだが、きっと向こうは何も覚えていないのだろう。
ただ私が感じが悪かったということになったようで、それ以来向こうの態度も雑でひどい物だ。

悪口を言ったこの人には、悪口が返ってきて、邪険な私の気持ちは私に返ってきた。
何事も自分に返ってくるものなのだなぁと妙に感心してしまう。

人を悪く言うものではないし、嫌なことをされても戦うのは違うのだなと学ぶ。
大人になって随分経つのだが、今になってようやく人付き合いというものが見えてきたように思う。
まだまだ成長段階にいる未熟な自分には、この先も伸びしろがあるのだと思うと、未来が明るく見える。

いいなと思ったら応援しよう!

大須絵里子
よろしければサポートお願い致します。 製作の励みになります。