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SDGs x ビジネス - 準備編 -

SDGsを自社の活動にも取り組み、様々展開されている方はだんだん多くなってきており、外務省のホームページなどには、SDGsに取り組む企業や団体の取組事例のリンク集なども準備されています。

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一方で、SDGsに自社でも取り組んでいきたいと思っていてもその第一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか?

SDG Compassという指南書ともいうべき、資料が公開されており、その副題が「SDGsの企業行動指針 -SDGsを企業はどう活用するか-」となっており、まさしくこれからSDGsを自社の取り組みにしていきたい方を対象にしています。

同資料では、SDGsに取り組むために以下のステップを推奨しています。

ステップ1  SDGsを理解する
ステップ2  優先課題を設定する
ステップ3  目標を設定する
ステップ4  経営へ統合する

ステップ1のSDGsを理解するに関しては、こちらでも動画を紹介しましたし、また関連書籍も数多く出ていますし、無料で参照できる各種資料も豊富にあるので、そちらで勉強をし、理解し、社内研修などを通して理解をすればよいのかと思います。

ステップ2の優先課題に関しては、SDGsは幅広い内容で17のゴールと169のターゲットがあるわけですが、自社ですべてを網羅するということは通常あり得ません。どこにどういうゴールとターゲットがあるかを理解したら、自社で最優先で取り組む課題は何か、というのを社内で議論し決定するのが良いと思います。

ステップ3で、ではその優先課題をどうしていくか、という目標を決めます。目標はSDGsというお題目上、長期的なものになるものが多そうですが、その場合はマイルストーンや中期、短期目標なども一緒に設けるとよさそうです。
長期的なものだけになってしまうと、ついつい先送りにしてしまったり、日々の進捗がなかなか感じられず、モチベーションが継続できないなどの問題が出てきてしまいそうだからです。

ステップ4で経営へ統合するわけですが、SDGsは時にCSRの延長で語られることも多く、実際SDGsに取り組んでいる企業の多くがCSR担当者がSDGsにも取り組んでいることが多いようです。

ただ、私自身はCSRとSDGsへの取り組みは似て非なるものと思っています。というのも、CSRとは本業への関連有無に関わらない貢献・奉仕活動。SDGsは本業をベースにした貢献活動だが利益も出すもの、だからです。CSR担当がSDGsを担当することが悪いと言っているわけではないですが、本来は別々で考えていくものと思っています。

上記がSDG Compassで定義されている進め方なのですが、私がステップ2として行った方が良いと思っているのは「マッピング」です。SDGsを始める、というと何か新しいこと(事業)を始める発想につながることが少なくないようなのですが、実は既に自社が行っていることがSDGsの理念・目標に合致している、ということが意外とあるものです。

そのため、17の目標と169のターゲットを一読して、「あれ?これうちもうやってるじゃない?」ということがないかを確認してみるのが良いと思います。

私が現在読んでいる良書「今日からできる! 小さな会社のSDGs 」でも、『すでにやっているなら、それはSDGsです!』と各章ごとに記載があり、自社が行っていることの整理と深堀、そしてSDGsへの関連付けを推奨しています。

もちろん、SDGsと関連付けた新規ビジネスを立ち上げていく、ということも大事です。下図はデロイトトーマツ社が試算した各目標ごとの市場規模試算結果です。

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目標7の「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」が突出して800兆円規模と試算されていますが、その他のものでも70兆円のビジネス規模が試算されています。

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」となりますが、取り組む人々(主に企業)が「持続」しなければ、当然SDGsの目標も達成されません。

そのため、SDGsをしっかり事業に関連付けて、持続的な利益をあげていく、ということも大事なのだと思います。

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